『がんばって、ミスター・リー』主演 チャ・スンウォン、「有難い方々への感謝、献辞のような映画」
2019年09月02日

歳を重ねるにつれ更に魅力的な俳優がいる。俳優チャ・スンウォンだ。整った容姿に堂々とした雰囲気、心遣いが加わり、大衆の心を虜にする。
2日、鐘路区三清洞で会ったチャ・スンウォンは「歳をとったのか以前とは変わった」と語った。まず彼の生活パターンに変化が生じていた。毎朝8時に起床し、仕事を終え午後5時前には帰宅する。このような規則的な生活を7年から8年続けている。芸能人として容易な事ではない。
彼は「午後6時以降、外でお酒を飲んだことはほとんど無い。今は知人らから連絡が来なくなった」と笑みを浮かべた。「時が経つごとに責任感が強くなった気がする。約束は守ろうと努力する。次の日にしなければならない事をあらかじめ前日に整理した後、それに合わせて行動しようとする。他の人に迷惑をかけるのが嫌だ」と語った。
人生の年輪は他人や世の中に向けた彼の見方も変えた。
「以前は‘自分さえ良ければ良い’と思っていた。その上、他の人が出来なければ自分が反射的利益を得る事が出来るとまで考えていた。競争社会だから。しかし、私の周囲の人が上手く行かないとそれがそのまま私に影響を及ぼす。だから最近は、他の人が私の悪口を言っても争いにならないようにして、できれば他の人を応援し、褒めようとしている。以前は私が迷惑を掛けられたらすぐに目くじらを立てていたが、今はそのようにはしない」
だからなのか優しい映画にも惹かれると語った。彼が12年ぶりに本業であるコメディ映画『がんばって、ミスター・リー(原題: 힘을 내요, 미스터 리)』に出演したのもそのためである。映画の良い影響力とイ・ゲビョク監督の優しい人柄に惹かれたせいだ。彼は「イ・ゲビョク監督に初めてお会いした際、良い人というのを感じ、この人と一緒に作品を作れば上手くいくと思った」と語った。
チャ・スンウォンは華やかな容姿に隠れているが、実は元祖コメディ俳優だ。『風林高(原題: 신라의 달밤)』や『ライターをつけろ(原題:라이터를 켜라)』、『ジェイル・ブレーカー(原題:광복절 특사)』、『先生、キム・ボンドゥ(原題:선생 김봉두)』、『天国からのメッセージ(原題:귀신이 산다)』、『里長と郡守(原題:이장과 군수)』などに出演し、2000年代初期と中期のコメディ映画全盛期を率いた。
「コメディ映画に出演すると撮影現場が楽しく、現場が楽しいと撮影している間、とても幸せだ」
彼がコメディを好む理由である。
チャ・スンウォンは子どものような父親 チョルスと大人のような娘セッピョルの物語を描いた新作映画で‘少し物足りない’チョルスを演じた。物語前半、クセ毛の近所のおじさんスタイルで道を堂々と歩き、笑いを与えたチョルスは後半でその姿とは全く反対の姿を披露し、爆発的な感動を与える。彼が2003年に大邱の地下鉄火災現場に突入した前消防士という事実が明らかになるからだ。全国民に大きなトラウマを与えた実話を接ぎ合わせたので、コメディ演技のトーンを掴むため苦労したという。
チャ・スンウォンは「戯画化しないよう努力した。チョルスが事故の後遺症を患ったようにドキュメンタリーなど様々な資料を参考にし、キャラクターを掴んでいった」と役作りの思い出を回想した。
試写会後、「感動的で温かい映画」という評価を得たが、一部では「事故とコメディをつなげるのは不快だ」という指摘も出た。彼は「好き嫌いがあるのは知っている」とした上で「それでも消防士の方々のように韓国社会に温かいぬくもりを与えてくれる有難い方々への感謝、献辞の意味で観てほしい」と語った。更に「最近のように揺れている社会の雰囲気の中に与える一筋の光のような映画。家族の意味も考えることができる」と強調した。
チャ・スンウォンは最近よくバラエティ番組に出演している。tvN「仕事で出会った間柄(原題:일로 만난 사이)」やtvN「ヨーロッパの下宿屋」などに出演し、‘好感型タレント(호감형 예능인)’に浮上した。主に体を使う「労働バラエティ」に出演し、‘苦労のアイコン(고생의 아이콘)’というニックネームも得ている。
「デビューした頃はトークショーに多く出演し、たくさんコメントをしていたら必ずミスをおかしていた。だから“労働バラエティ”を好む。好感度の秘訣は他の人に迷惑を掛けないように考えながら仕事をしたおかげのようだ。昔から私を見てきた方々が‘本当に良い人みたい’とい仰ってくださる。私はイケメンですしね(笑)」
来年、満50歳を迎え、知命の年となる彼は現在の自分を‘足踏みの状態’という言葉で表現した。チャ・スンウォンは「停滞しているというより問題なく元気に過ごしているという意味。30代の頃は自分の人生が激しく揺れ、40代の頃もそうだった。今は祝われることも、「お前どうしてそんなことしたの?」と質問されることもない。自分自身を飾らなくても幕を張らなくても良い今が好きだ」と語った。
