『ユ・ヨルの音楽アルバム』出演 キム・グクヒ、「静かに抱き締めるウンジャは私と似ている」
2019年09月09日

恋愛映画『ユ・ヨルの音楽アルバム(原題: 유열의 음악앨범)』が観客動員数100万人を突破した。
10年にわたる二人の男女の切ない愛の物語に観客が心を開いたおかげである。キム・ゴウン&チョン・ヘインの本物の恋人のような甘い演技も印象的だが、映画を鑑賞するともう一人の女優が目に入る。主人公の男女の苦しみを静かに抱き締めるウンジャ役を演じたキム・グクヒである。
劇中、ウンジャは両親を亡くしたミスを、実の姉のように世話してあげ、ミスの母親が残した製菓店も一緒に運営し、世の中を切り抜けていく人物だ。突然現れたが、何か分からない辛い事情を抱えるヒョヌのことも姉のように包み込む。
最近会ったキム・グクヒは、魅力的な笑顔を浮かべ、キャスティング当時を振り返った。
「オーディションを受けた。これまで出演して来た作品の話をしながら自然にミュージカルナンバーを歌ったところ、チョン・ジウ監督にとって印象深かったようだ」
キム・グクヒは映画界ではあまり知られていないが、演劇とミュージカル界ではかなり有名なベテラン女優である。ミュージカル「レッドブック(原題: 레드북)」で、今年の第3回韓国ミュージカルアワードで助演女優賞を獲得した。代表作はミュージカル「洗濯(原題: 빨래)」だ。主人のおばあさん役を演じ、2012年から2017年までの6年間、「大学路のおばあさん」と名を馳せた。ミュージカル「オー! あなたが寝てる間に(原題: 오 당신이 잠든 사이)」や「ベルナルダ・アルバ(原題: 베르나르다 알바)」、「ク内科病院(原題: 구내과 병원)」などでも印象深い演技を披露した。
これまで老人役を多く演じてきたが、キム・グクヒは1985年生まれでやっと30代半ばだ。映画でもミスやヒョヌと年の差がかなりあるように描かれているが、実際にはチョン・ヘインと3歳差である。キム・グクヒは「おばあさん役を昔から演じているからか、お年寄りの演技に慣れている。おばあさんやお母さんの習性と似ている部分があるようだ」と笑った。
ウンジャは製菓店を運営し、実際に生地をこねてドーナツとカップケーキを作る。後にはすいとん屋を開き、すいとんを作ったりもする。キム・グクヒはこれらのシーンの為に料理を学び、ドーナツだけでも数百個揚げたと語った。もちろん撮影の際は専門家のサポートを受けた。
「ウンジャが‘生地職人’のように描かれていたので、生地をねることに細心の注意を払った。きちんと発酵させた生地を触ると感触がとても良い。また料理をする際、食べる人のことを考えながら作ると自然に表情に表れるという。ウンジャの表情と生地から、その人がどんな人物なのか表れている気がする」
彼女は「ウンジャはしつこく聞かずに、ただ相手を見守って信じるキャラクター。二人の年下の子たちを愛で包むことができる大きな器を持った人物」と説明した。
映画の口コミを見ると「私にもウンジャお姉さんのような人がいたら嬉しい」というコメントがたびたび目につく。それくらいウンジャは辛いとき訪ねたくなるし何でも与えてくれるが、一切素振りを見せない人物だ。キム・グクヒは「私もしつこく聞かずに相手が話すまでじっと待つ性格」と語った。
キム・グクヒは「私は一人っ子だから兄弟・姉妹が感じる感情はよく分からない」とした上で、「周りに実の姉や実の兄のような方が多いし、夫も愛し上手な人」と明るい笑顔を見せた。彼女の夫は演劇俳優リュ・ギョンファンだ。二人は2017年10月に結婚した。
キム・グクヒは撮影現場での思い出についても振り返った。「ヘインさんとゴウンさんは本当に心が温かい方々。私によくしてくれた。後半、すいとん屋のシーンを撮るときは、本当に長い時間の感情が積もったように心が痛かった」
キム・グクヒは18歳の頃から大学路で公演を行ってきたが、映画の街忠武路(チュンムロ)では新人に近い。舞台とは違い、カメラの動線にもまだ慣れないと明かした。彼女に『ユ・ヨルの音楽アルバム』出演以降、変わった点があるのか尋ねた。
「みんな私にこれからもっと忙しくなるとおっしゃる。ラブコールまではいかないが、映画の仕事も具体化しているのが事実」と語る彼女は現在ドラマを撮影中だ。
キム・グクヒはロールモデルとして映画『パラサイト 半地下の家族(原題: 기생충)』で印象的な演技を披露した女優イ・ジョンウンを一番に挙げた。
「イ・ジョンウンさんと「洗濯」公演でご一緒したが、センスがあるにもかかわらず、尚、絶えず努力する姿に感銘を受けた。キャラクターに近付く方法も格好良く、気性もいい。全ての面で尊敬できる方。私も基本的に良い人だったら嬉しいし、説得力のある演技をする女優になりたい」
