女性監督たちが大活躍の韓国映画とは?
2019年09月19日

最近、韓国の映画界で、女性監督の作品が相次いで注目されている。
犯罪アクションのような特定のジャンル偏重が激しい韓国映画界に新風を吹き込んでいるのだ。
主に80年代生まれの30代女性監督が続々と長編デビュー作を出しており、ぐんぐんと頭角を現している。
実際、これまでの韓国の商業映画といえば、警察や暴力団、戦争映画、または大規模なコメディ映画を中心に人気を集めてきた。
その結果、ジャンル偏重という指摘が絶えずあった。しかし、最近登場した女性監督は、今までの韓国映画とは一味違った視線と感性をスクリーンに投影しながら、韓国映画に新しい風を吹かせている。
先月公開され、観客8万人を集めた映画『ハチドリ(原題:벌새)』。
低予算映画としては、期待以上の成績だった。今年のベルリン国際映画祭をはじめ、韓国内外有数の映画祭で25もの賞を総なめにした。
韓国国内では現在「ハチドリ団」というファンクラブが結成され、何度も映画を観に行くファンや、ファンが独自のポスターを制作し、応援メッセージを送るなど、ファンダム現象を起こしている。
【キム・ボラ/『ハチドリ』監督】:「観客の手紙を一つ一つ読んだのだが、涙が止まらなかった。観客の方々が日記のように書いてくれた手紙を見ながら、とても言葉では表現できない幸福感を感じた。」
1994年を生きていく一人の中学2年生の女の子が、苦しみ、愛する話を飾ることなくストレートな方法でカメラに収めている。
「観客の間で、このように熱心な支持層が生まれたのは、それほど今まで見たかったが、見ることができなかった話と感性をスクリーンで感じることができたからだ」というようなレビューも多い。
最後に、そんな女性監督たちが演出を手掛けた来週公開の2作品を紹介したい。
■『Our Body(原題:아워 바디)』
この映画は、何度も公務員試験に挑戦したが、結局諦め、30代に突入した“チャヨン”が主人公だ。
主人公のチャヨンは、光熱費を出すことも厳しい状況だ。
ある日、同年代の女性ランナーを見かけ、「私も走りたい」という自分の中の情熱を感じはじめる。
その女性ランナーとは、たちまち打ちとけ、友達になるのだった。
もちろん運動をしたからといって、生活の問題が解決されるわけではない。その後、予期せぬ急展開も待ち受けているが…。
この映画の注目すべき点は、“女性がよく見られようと外見を整える”という問題から離れ、主人公が体を鍛えながら他人の視線ではなく、ひたすら自分自身を見つめることの大切さをスクリーンに収めているという点だ。
この過程でランナーの友達だけでなく、母親、妹、同僚などの間で、交わされる微妙な感情の行き来も、繊細に描かれている。
■『なまず(原題:메기)』
『Our Body』と共に公開されるこの作品は、国家人権委員会の制作支援作だ。
病院の看護師を主人公に愉快なコメディが繰り広げられるが、私たちが気づかない日常のひどい偏見や先入観をうまく指摘してくれる作品なので、やはり興味深く観ることができる期待作となっている。
