主演映画『天文:空に問う』ハン・ソッキュ、「私の演技が水なら、チェ・ミンシクさんは火だ」
2019年12月24日

「以前世宗を演じたドラマでは、世宗が父(太宗)の影響を受けたと思いながら演じた。しかし歳月が経ってみると、世宗が母親(元敬王后閔氏)の影響を多く受けたと思った」
俳優ハン・ソッキュが来る26日に公開する映画『天文:空に問う』(以下、天文、ホ・ジノ監督)で再び世宗役に挑戦した理由だ。世宗を見つめる彼の視線が変わった理由は何だろうか。今月23日に鍾路区(チョンノク)三清洞(サムジョンドン)で会った彼はこのような答えを出した。
「40歳前までは私が偉人を演じるとは想像もできなかった。40歳を超えてみて関心事が私自身に移り演技観も変わった。初めて演技を始めた時は、演技は他人を作り出す仕事だと思ったが、年を取ってみると演技というのは結局、自分自身を赤裸々に示すことであり、私を正確に知らなければならないということを悟った。そんな中で会った人物がまさしく李祹(イ・ド、世宗)だ」
ハン・ソッキュは「私がなぜ演技をするのか、演技の原動力が何なのか考えてみたら、私の母の影響をたくさん受けたということに気づいた。それで世宗の母親を思い浮かべた」と述べた。世宗の母上である元敬王后は李芳遠(イ・バンウォン、太宗)が王位に就くのに大きく貢献するが、後に夫により実家が滅ぼされるなど不幸に見舞われる。世宗に対する視線や解釈が変わっただけに、ハン・ソッキュの演技トーンも変わった。
「以前、ドラマで世宗を演じた時は父のように人を決して殺してはいけないという考えを持った世宗を演じたが、『天文』の時はどうすれば一人でも多く生かすことができるかという心得を持った世宗を表現した」民のために訓民正音を作り、蒋英実(チャン・ヨンシル)とともに朝鮮の農民のため独自の天文機器を作ったのもまた、その延長線上にあるというのが彼の説明だ。
ハン・ソッキュは『シュリ』以来、20年ぶりにチェ・ミンシクと一つの作品で出会った。東国(トングク)大学の先輩後輩である2人はハン・ソッキュの表現を借りれば、わざわざ言葉にしなくても通じ合う“以心伝心”の間柄だ。
彼は「ミンシク兄さんがあるインタビューで『私にとって演技とは、死んだら終わる勉強』と言ったのを見たが、その言葉が私の心の中にスッと入ってきた。『あー、僕と同じだな』と感じた」と振り返った。
ハン・ソッキュは自身の演技を「水」、蒋英実を演じたチェ・ミンシクの演技を「火」に喩えた。「ミンシク兄さんは燃えさかる火のような方。演技をする前に前もってたくさん燃やさないといけない。私の場合は水のように気持ちを集めてからどんどん撒くスタイルだ」とその心を説いた。
『天文』は世宗と蒋英実の身分を超えた友情に焦点を当てた。ハン・ソッキュは「蒋英実は奴婢の出身だが、関心事は星や天文機器たちだ。世宗が想像することを現実化し、新しいアイデアを与えるので世宗が好きにならざるを得ない」と述べた。
彼は大先輩であるシン・グと呼吸を合わせた話も持ち出した。『天文』で黄喜(ファンヒ)大臣として出演したシン・グはハン・ソッキュとは『8月のクリスマス』で、チェ・ミンシクとは演劇『EQUUS(原題:에쿠우스)』で一つの舞台に立ったことがある。『EQUUS』はチェ・ミンシクが大学卒業と同時に主演した作品だ。
「私たちの世代はシン・グ先生の演技をたくさん見て影響を受けた。先生の演技は別格だ。特有の話し方があって、今回の演技を見ながら先生の生涯の話頭が“呼吸”だということを感じた。役者は声がとても大事だが、どんな呼吸に声を乗せるかが特に大事だ。そんな呼吸をシン・グ先生はずっと研究しているんだなと思った」
そしてハン・ソッキュの話は自然と演技や人生に対する悩みに繋がった。「演技というのは自然にやってこそ上手い。それなら自然とは何だろうか、私は自然に生きているだろうか、どうすれば自然に生きれるのだろうか、いつもそんなことを悩んでいる(笑)」と人生観を垣間見せた。
