シンガーソングライターJINBO、概念に辛辣な疑問符を投じたい…BTSらをプロデュース
2020年02月10日

ミュージシャンJINBOには普段、防弾少年団(BTS)の「Pied Piper」やSHINeeの「Close the Door」、Red Velvetの「Look」など、トップアイドルグループの楽曲プロデューサーとしての修飾語が先に付いてくる。
しかしそんな修飾語とは別に、シンガーソングライターとしてJINBOが作る音楽もまた多くのR&B・ヒップホップのファンたちには、“信頼して聞く”名前となって久しい。
メジャーとアンダーグラウンドを行き来しながら、堅固な存在感を築いた彼が若干長いブランクの末に最近、自らの名前を掲げフルアルバムを公開。
昨年12月中旬に発売した3rdアルバム『DON'T THINK TOO MUCH』は、2013年の『Fantasy』以来、6年ぶりのフルアルバムだ。
最近、ソウル漢南洞(ハンナムドン)のレコーディング室で会ったJINBOは、「これまで私のファンたちは他人の声だけで私の音楽を聞いてきたが、私の声で聞きたいという要請がずっとあった。6年間申し訳なかった」と伝えた。
さらに「ラッパーのSwingsくんが私に『兄さんはすごく言いたいことがたくさんある人だ』と言ったが、私はむしろその話を聞いてちょっと驚いた。いつの間にか外部では、私が音楽を作ることは私の考えを表現したり、私の心を癒そうとする目的ではなく、私を職業プロデューサーとだけ見ていることを感じた。それでもっとブランクが長くなり過ぎたと思った」と告白。
しかし、なぜこのようにソロアルバムへのブランクが長くなったのだろうか。
「考えすぎないで」というアルバムのタイトルとは、正反対だという彼は「考えすぎた」と述べた。
彼は「周りの人々が次々と成功していく姿を見て焦り、そのスタンダードとしきりに競争することになった。それで気楽に出すことができなかった」とコメント。
アルバムと同名のタイトル曲では、「体と頭がお互いに言うことを聞かない状況」の混乱が感じられる。
今回のアルバムには、10年以上前から作業した際立つ個性の12トラックが盛り込まれた。
もともとバンドWRKMSのプロジェクトだった「LOVER」やOSTとして作った「EYES CLOSED」など、それぞれ独自の“事情”もある楽曲だ。
彼は「トレンドを計算したり、人々が何を好むのか推し量った形跡がない。勇気あるアルバム」だと自負。
韓国やイギリス、フランスなど音楽的に交流したさまざまな国籍の友人たちがフィーチャリングに参加したという。
「新しい音楽的な試みがあるのか」という質問に対して、意外な回答をした。
メディア・アートの巨匠ナム・ジュン・パイク(白南準、1932~2006)から多くのインスピレーションを受けたという彼は、今回のアルバムを「“白南準的な”アプローチであり、第一歩」だと紹介。
ナム・ジュン・パイクの芸術を貫く無邪気な態度とすべての既成概念に挑戦する視線を通じて、大衆音楽を束縛する“箱”を疑問視したいというのが彼の話だ。
彼は「いくらジャンルが発達してサウンドがよくなっても、『大衆音楽はこんなもの』という“箱(枠組み)”は長い間決まっていて保守的だと思った。『大衆音楽はもちろん大衆のための文化ジャンルだが、実験に消極的だった」と述べた。
彼も一時は、「最大限アメリカのものを実現したい」と思っていた“事大主義者”だったが、周りの人々とコミュニケーションを図る過程で韓国音楽に対する視野が変わった。
「食べ物に例えるとステーキの隣に魚の煮物があり、その隣に酢豚があるようで嫌だ」と感じた韓国音楽にもプライドを持つようになったという。
彼は「文化的に私たちはどんなものが正餐なのか分からないので、むしろ先入観なく自由にさまざまな価値を交えることができた。今はレシピがたくさん開発されて、これをプレイする腕前も上がった。K-POPという音楽がジャンルとして浮上する十分な競争力と根拠があると思う」と説明。
実際に彼がプロデュース参加したBTSなどのアイドル音楽は現在、K-POP最前線である。
世界的にヒットしたBTSのJ-HOPEによる楽曲「Chicken Noodle Soup」の裏にもプロデューサーJINBOがいた。
彼は、自身がプロデュースした「Chicken Noodle Soup」にとある外国人が悲鳴を上げながら幸せに反応するリアクション映像を見て、「しびれるような経験」だったという。
彼は「私の手で作った楽曲が誰かにあれほどの幸せを与えられるということを、直々に目で見るのはほとんど霊的な体験だった。とても大きな事件に参加しているという思いになった」とコメント。
独立レーベル「SuperFreak Records」を設立した彼は、今後も「続けてきたように概念自体、“箱”自体に対する疑問符を辛辣に多く翻したい」と力強く語った。
「考えすぎないで」という新譜のテーマのように、「叱咤されることを恐れず、続けて前に進む年」にしたいとも語った。
最後に活動名のために彼が何度も聞いたことがある質問を投げた。
「ミュージシャンとして“進歩(JINBO)”とは何だろうか?」
彼は、「その単語は本当にいい単語だと思う。進歩はこれからも前に進むということだと思うので。前に進みたいと思わない人は誰もいません。そんな意味では私たちは皆、進歩的な人間だ。政治的な概念で入ると、とても意味が狭くなるが、そのような意味でビジョンを描き、行動で実践し夢を見て行動し…それが私は進歩だと思っている」とメッセージを残した。
