指揮者チョン・ミョンフン、自家隔離を経て韓国へ…KBS交響楽団とベートーヴェン生誕250周年公演

2020年12月23日

世界的指揮者のチョン・ミョンフンがKBS交響楽団とともにベートーヴェン生誕250周年を締めくくる公演を準備している。
年末を迎え故国の観客たちと会うために自家隔離までを覚悟し入国した“マエストロ”チョン・ミョンフンに話を聞いた。
ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」の第5楽章は、激しい嵐が過ぎ去った後の平和を描写した音楽で繰り広げられる。
聴力を失った絶望から、遺書まで書いていた30代のベートーヴェンは、6年後に作曲した交響曲でむしろ神に感謝をささげた。
「最後は空を見上げる感じで」と、チョン・ミョンフンはKBS交響楽団とのリハーサルでその世界観を共有した。
チョン・ミョンフンは当初、ベートーヴェンの合唱交響曲「第九」を指揮することになっていたが、新型コロナウイルスにより大規模な出演陣がステージにともに立つことが困難になり、その代わりに「田園」を選択した。彼は「よいことのために戦う力がその音楽に凝縮されている」と選曲理由を挙げた。
「美しく!ひとつの音符をつかんだらそれを美しく表現しなければ!そんな音は出してはいけない!」と、困難の末に実現となった公演なだけに、持ち前の完璧主義でリハーサルをリードする姿も見られた。
しかし、音楽の主人公はもっぱら作曲家であると謙遜の気持ちを強調した。
チョン・ミョンフンは「指揮者は作曲家たちの音楽を伝達する人。それしかできないので、私に対してベートーヴェンという言葉もとんでもないことだ」と述べた。
ヨーロッパでの公演を大部分キャンセルした渦中にもかかわらず、自家隔離を覚悟し韓国を訪問した理由は、故国への本能的な愛情、そして使命感のためだったという。
チョン・ミョンフンは「多くの言葉の中で韓国語が一番難しいが、それでもMy Country。私の国。私がこの責任を感じている国が、まさしく我が国、韓国だ」と思いを寄せる。
“逆境を乗り越え歓喜へ”
ベートーヴェンの音楽世界を貫くこのメッセージがコロナウイルスと戦う国民にひたすら寄り添えることを希望した。
チョン・ミョンフンは「ベートーヴェンが生涯努力した苦労がすべて音楽に感じられる。一度生きるということは、とてもつらい時が多いが、そこに音楽が力を与えることができる」と述べた。
チョン・ミョンフンが指揮を務めKBS交響楽団による演奏が繰り広げられるコンサート「新しい希望を歌う」は、今月24日と26日にソウル市内の芸術の殿堂コンサートホールにて開催される。

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