ITZYのダサさやaespaの世界観…第4世代ガールズグループのヒットに共通する“妙な浸透感”

2021年05月31日

“結束は私の武器/荒野を歩いて行く/分かっている、あなたのホームグラウンド/脅威に立ち向かい、追い越せ…”
SMエンターテインメント所属の新人ガールズグループaespaが、最近発売した新曲「Next Level」の歌詞の一部だ。彼女たちが持つ“アバターの世界観”という背景を事前に知らなければ、理解に苦しむかもしれない。
人間とアバター間の連結を妨害し、世間を混乱に陥れた悪の存在“Black Mamba”を探すため、荒野に発つという独特な物語を歌詞に盛り込んだ。
楽曲構成もやはり普通ではない。発売直後オンライン上には、「まるでいくつかの歌を詰め込んだようだ」というリアクションが出た。
しかし「Next Level」はこのような一部の評価にも関わらず、MelOnやgenieなど、韓国の音源チャートで最上位圏を記録し、ヒットしている。
アメリカ・ビルボードでは「Billboard Global 200」(97位)、「Billboard Global Excl.US」(54位)、「World Digital Song Sales Chart」(3位)の3チャートに名を連ねた。
これに先立ち“K-POP第4世代”のもう一つのガールズグループITZYは先月リリースした新曲「Mafia In the morning」をヒットさせた。
タイトルから普通でないこの楽曲もやはり、発売当初は好評を得ることができなかった。
“俳優よりも俳優/オオカミをもてあそぶキツネ/そろそろ作戦開始/あなたを奪って…”などの歌詞がややダサく、ラップのフローもぎこちないという評価が多かった。作詞を務めた所属事務所JYPエンターテインメントのJ.Y.Park(パク・ジニョン)代表プロデューサーの勘が鈍ったのではないかという酷評が出たりもした。
しかしその後、オンライン上で徐々に口コミが広がり、“マミョトゥルダ(マフィアに染み入る)”という新造語まで生まれバズった。ユーザーが多く、ファンダムの力だけでは上位圏に入りにくい音源サイトMelOnのデイリーチャートでも最高10位まで上った。
このように大衆性が不十分なように見える第4世代ガールズグループの楽曲がヒットできた理由は、これまでのガールズグループの通念から逆説的に脱したためだという分析がある。
どれもこれも代わり映えしない“ガールズグループらしい”音楽の範疇から抜け出すことで、むしろ独特で新鮮な感じを与えたのだ。
大衆文化ジャーナリストのパク・ヒア氏は「キュートで清純なガールズグループの典型から抜け出し、新しいものを見たい大衆の興味を引き出している」とし、「少し難解であったとしても楽しく見ることができるコンテンツとして消費されているのではないかと思う」と述べた。
大衆音楽評論家のチョン・ミンジェ氏は「以前、f(x)も歌詞のために最初は批判を受けていた」とし、「aespaとITZYも一般的なガールズグループの楽曲をやらなかったが、実験的な楽曲を打ち出し、これをキャラクター化し、通用させた」と評価した。
最近、音楽消費者たちが単純に音楽だけを聴くのではなく、映像とともに音楽を消費するということも重要な理由の一つだ。
チョン・ミンジェ氏は「ITZYやaespaはいずれもパフォーマンスの実力を兼ね備えたグループ」としながら、「音源の発売後に、パフォーマンス映像やMVなどが公開され、反応が爆発的に変わった」と説明した。
ITZYの「Mafia In the morning」のMVは、YouTubeに公開されてから約22日後に再生回数が1億回を超え、前作の「Not Shy」で立てた自己最短時間(約41日と1時間)を大幅に繰り上げた。振り付け映像(Dance Practice)は1000万回を突破した。
aespaの「Next Level」のMVの場合、公開一週間で8000万回を達成し、振り付け映像は1000万回に迫っている。ネットユーザーたちの間では“I'm on the Next Level”で始まるフック(hook)部分を踊る映像をTikTokにアップするダンスチャレンジが続いている。
しかし、第4世代のガールズグループのヒット曲だからといって、すべてが実験的で独特な歌詞だというわけではない。
STAYCが先月リリースした「ASAP」は、ガールズグループの楽曲が持つ“ヒットの公式”にうまく従い、成功した。
この楽曲を手掛けたプロデューサーは「ブラック・アイド・ピルスン(Black Eyed Pilseung)」とジョングンだ。2010年から活躍してきたブラック・アイド・ピルスンはRefund Sistersの「DON'T TOUCH ME」、Apinkの「Dumhdurum」、TWICEの「FANCY」や「LIKEY」など、ガールズグループのナンバーを相次いでヒットさせたトレンディな作曲家チーム。
ここに最近、10代、いわゆる“Z世代”に受け入れられるしっかりとしながらも率直な歌詞や、新人というポジションにふさわしいエネルギーあふれるパフォーマンスが加えられ、大衆の心を魅了することができた。

前の記事 エンタメ情報一覧へ 次の記事