ホン・サンス監督映画『あなたの顔の前で』、カンヌ映画祭でついにベールを脱ぐ…プレミア部門招待作に

2021年07月19日

「第74回カンヌ国際映画祭」のカンヌ・プレミア部門に招待されたホン・サンス監督の26作目の長編映画『あなたの顔の前で(原題:당신 얼굴 앞에서)』が15日(現地時間)に公開された。
カンヌ映画祭で11本目の招待作品となるホン監督の新作は、同日午後3時30分から映画祭のメイン会場「パレ·デ·フェスティバル」のドビュッシー劇場でお披露目された。
映画は85分間、1990年代に女優として活動した後アメリカにふらりと旅立ったサンオク(イ・ヘヨン)が韓国に帰国し、しばらく連絡が途絶えていた妹ジョンオク(チョ・ユニ)の家で過ごす日常を描いた。
昨日でも明日でもない“今日”を生きようと努力するサンオクが、映画監督のジェウォン(クォン・ヘヒョ)に出会い、一緒に仕事をしようと提案されるまでの一日に起こった出来事を盛り込んだ。
午前中は、妹と一緒に公園に足を運び、自分に気が付いた人から「相変わらずきれいだ」と言われる。姪が経営するファストフード店に立ち寄ったところ、サプライズプレゼントをもらう。
約束が延期になり時間ができたため、幼い頃住んでいた梨泰院(イテウォン)の家に行くと、そこには6歳の住人がいた。午後は仁寺洞(インサドン)の路地裏にあるこじんまりとした居酒屋でジェウォンと会い、酒を酌み交わす。
祈りを覚えるように、与えられた一日を忠実に生きようと誓うサンオクが、ソウルの至る所を歩き回りながら起こる日常から、説明し難しい複雑な人間関係の断面を読み取ることができる。
映画はサンオクが妹の寝顔をじっと見守るシーンから始まり、同じシーンで締めくくられる。まるでセリフに繰り返し登場する“夢”を見ているように。
ホン監督は今回の作品で脚本や演出、撮影、編集、音楽をすべて担当し、彼の恋人で女優のキム・ミニが製作室長として名を連ねた。
カンヌ映画祭側は『あなたの顔の前で』の紹介文で、ホン監督が今回の作品でも、「親密で、ミニマリスト的なスタイルを維持している」と伝えた。
それとともに「多作なホン監督は、カンヌ映画祭の主要人物のひとり」だとし、「今回の映画祭で彼にまた会えて幸せ」だと明かした。
ホン監督は韓国の映画監督として、カンヌ映画祭の最多公式招待記録を立てた。
1998年の『カンウォンドの恋』(1998、ある視点部門)をはじめ、『秘花 ~スジョンの愛~』(2000、同部門)、『女は男の未来だ』(2004、コンペティション部門)、『映画館の恋』(2005、同部門)、『よく知りもしないくせに』(2008、監督週間)、『ハハハ』(2010、ある視点部門大賞受賞)、『3人のアンヌ』(2012、コンペティション部門)、『クレアのカメラ』(2017、特別上映)、『それから』(2017、コンペティション部門)で招待された。
新作の上映を前に主催側は、新型コロナウイルスの影響で、ホン監督の映画祭出席が難しかったと説明した。
今年新設された「カンヌ・プレミア」部門は有名監督の作品を紹介するセクションで、アルノー・デプレシャン、マチュー・アマルリック、アンドレア・アーノルド、シャルロット・ゲンズブール、エヴァ・ウッソン、オリバー・ストーンなどが招待された。

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