“国民的バラード歌手”イム・チャンジョン、「今でもステージは緊張する」
2021年11月05日

「1万回は舞台に立ったと思うが、そのたびに緊張している。どうしてかは分からない。ステージに慣れた時も慣れたと想像していただけで、実はこの30年間舞台に立つたびに、僕の脈拍は跳ね上がっていた」
“酒に酔った”と愛を振り返るバラードは多いが、その中でも彼の曲のようにカラオケで無数に歌われるケースは珍しい。若き日の通りすがりの薄っぺらな愛などではなく、自分の人生の真ん中を怒涛のように過ぎ去っていった太い一本の線のような歌。
まさに“国民的バラード歌手”、イム・チャンジョンのことだ。
イム・チャンジョンが17thアルバム『Nothing special with the day』を引っさげ約1年ぶりに歌謡界にカムバックした。
イム・チャンジョンは発売を記念して行われたショーケースで、「1年に一度、アルバムを出すとファンクラブと約束してしまった。まず17枚目まではその約束を守ってきたが簡単なことではない」とし、「皆さんが期待するクオリティや変化した姿を念頭に置いて作業しなければならないので少し大変だ」と心境を明かした。
1995年に1stアルバム『Already To Me』でデビューした彼は「Again」、「Marry Me」、「Love Affair」、「Soju Hanjan」など数多くのヒット曲を残した。
デビュー24年目だった2018年にも「There has never been a day I haven't loved you」で音楽番組の1位を獲得し、1990年代、2000年代、2010年代ともに1位のトロフィーを受賞した歌手という異色のタイトルを手にしたことがある。
そんな彼にとっても舞台は相変わらず緊張するし、アルバム作業は大変だという。
イム・チャンジョンは「それでも曲を書く時が幸せ」だとし、「メロディーを作ったばかりのデモテープを口ずさみながらガイドボーカル(仮歌)を作る時、それを聞かせた時の反応を見るのが最も幸せな瞬間のひとつ」だと述べた。
アルバム名と同名のタイトル曲は、彼が歌手デビュー26年目に試みるブリティッシュ・ポップジャンルの曲で、忘れられない人への恋しさを歌っている。イム・チャンジョン自ら作曲、作詞に参加し、長い間タッグを組んできた作曲家のメッテジ(イノシシ)&ノゥクテ(オオカミ)と意気投合した。
MVには彼と親交のあるファン・ジョンミンやハ・ジウォンなど、そうそうたる有名俳優たちが “ノーギャラ”で友情出演した。
自分なりにシンプルに作ろうと努力したが、結果は呼吸が苦しくなるほど難易度の高い楽曲ができたという。
イム・チャンジョンは「縁を捨てていた当時は大したことではなかったが、振り返ってみると、こんなに特別な一日はなかったという逆説を解き明かした楽曲」だと紹介した。
それとともに「それなりにシンプルに書こうとしたが、難しいと言われ何度も修正を重ねていたら、余計に難しくなった」と冗談を飛ばした。
アルバムにはこの他にも「Living as by my side 」、「I hate trot」など10曲が収録された。イム・チャンジョンは全曲の作詞に参加して完成度を高めた。
彼は「刺激的じゃないアルバムを作りたかった」とし、「起承転結を備え高音を発するテンプレート化されたイメージをどう脱皮しようか悩み、気軽に聞ける音楽をやってみたいという点に重点を置いて楽曲を書いた」と説明した。
イム・チャンジョンは「Nothing special with the day」の他に、ダブルタイトル曲としてダンスナンバー「I hate trot」を出した。
尋常ではない曲名のこのナンバーは、過去には“オールド”と嫌われたトロットが、年齢を重ねるにつれて惹かれるようになった経験談を盛り込んで作られた。
軽快なポップスのメロディーの最後に、先輩歌手ヒョンチョルの「Love is like a butterfly」の1フレーズを追加して完成させた。
イム・チャンジョンは今回のアルバムの目標を尋ねる質問に、「来年もまたアルバム発売ができるくらいの成果を出したい」とし、「最後の一人のファンが残るまで歌うと約束したが、これを守っているところ。その一人が歌を歌わせてくれる原動力」と謙遜した答えを出した。
さらに「以前は楽器の音色を満たして歌を作っていたとすれば、今回は“最近のポップ”みたいに隣でささやくような雰囲気の曲を書こうと努力した。最近はみんな新型コロナウイルスで大変な日々を送っているはず。“癒し”にポイントを与えた」と付け加えた。
