PSY・iKON・Rocket Punch・Cherry Bullet…歌謡界に80年代の“レトロの風”が吹く理由

2022年05月17日

K-POP市場が全盛期を迎える中、歌謡界にシンセポップなど40年前の1980年代のレトロミュージックの風が吹いている。
歌謡界は、コロナ禍に疲弊した人々が、過去を懐かしみ、聴き流せる“イージーリスニング”音楽を求める傾向が増え、このような現象が起きたと見ている。
ボーイズグループiKONは、4thミニアルバム『FLASHBACK』のタイトル曲「BUT YOU」で1980年代のポップミュージックを再解釈したシンセウェーブのジャンルを試みた。
メンバーのJU-NEは、今月3日に開かれた新譜発売記念の記者懇談会で、「何であれ昔の当時の情緒が素敵」だとし、「1980年代と言えば、マイケル・ジャクソンが真っ先に思い浮かぶが、“ピカピカ”したそんな感じがMVにも入っている」と紹介した。
DKは「シンセウェーブのジャンルにレトロな感性を加えた」とし、「新しいジャンルであるため、MV、レコーディング、振り付けなどを楽曲のスタイルに合わせて新しく準備し、僕たちも興奮した。iKONの新しい挑戦を見てほしい」と呼びかけた。
iKONは、「1年2か月ぶりのカムバックなだけに、“ヒッピホップの他にこんな楽曲もこなせるんだ”と言われるほど変わった姿をお見せしたかった」と説明した。
1980年代の音楽は、ボーイズグループだけでなくガールズグループにとっても有用なツールの一つだ。
ガールズグループRocket Punchは、今年2月に1980年代のディスコとユーロダンスをミックスした「CHIQUITA」、Cherry Bulletは3月にレトロ調のシンセポップ「Love In Space」で、ファンの心を魅了した。
「CHIQUITA」は、“レトロなシンセサイザーのサウンドがリスナーの興味をかきたてる”、「Love In Space」は“速射砲のように畳みかけるラップのメロディが中毒的”だという評価を受けた。
Rocket Punchの所属事務所WoollimエンターテイメントのA&R(Artists and Repertoire)関係者は、「新型コロナウイルス感染症により疲れ、生活が苦しく、過去に戻りたいという欲が現れて人々がレトロを求めると思った」と指摘した。
さらに「大衆が以前のようにアイドルの音楽を探して聴いているわけでもない。また、(アイドルグループが)全般的にありふれた音楽をやるため、リスナーの疲労度が高くなっている状況に注目した」とし、「これとは相対的な、もう少し聴きやすく楽しめる音楽をするのがいいと見た」と説明した。
Cherry Bulletの所属事務所FNC Wの関係者も「1980年代の感じをトレンドに合わせて再解釈した楽曲。シンセサイザーのサウンドでレトロ的な感じを表現してみた」とし、「音楽市場の流れに合わせた。最近、流行しているジャンルの中の一つであるレトロポップで、ファンにもう一歩近づくきっかけを用意しようとした」と述べた。
今年でデビュー22年目を迎えた歌手PSYは、先月リリースした9thアルバムでガールズグループMAMAMOOのファサとタッグを組み、男女グループSeoul Familyの名曲「Now」(1987)を再解釈した。Seoul Familyの楽曲もリメイク曲で、オリジナルはジャーメイン・ジャクソンとピア・ザドラのデュエット曲「When the Rain Begins to Fall」(1984)だ。
PSYは、先月開かれた新譜発売記念の聴音会で、「(幼い時)Seoul Familyの歌を聴き、将来歌手になったら女性ボーカルとこの歌をぜひやりたいと思った」とし、「今回のアルバムを通じて長い間考えてきたプロジェクトを完成することになった」と述べ、この楽曲への愛着を見せた。
面白いのは1977年生まれのPSYを除いた、iKON、Cherry Bullet、Rocket Punchのメンバー誰もが、実際に1980年代を経験したことがないという点だ。1980年代の雰囲気をメディアや話を通じて間接的に経験し、これを自分だけの言語に変換して大衆に聴かせるというわけだ。
iKONのDKは「僕は1980年代について、両親に最も多く意見を求めた」とし、「母親と父親の世代が聴いていた音楽的なフィーリングと、当時の韓国や外国の流行ジャンルを調べてみると、共通点は“ポップ”だった。そのため、MVの撮影や音楽のレコーディング過程では、そのポップ感を生かそうと集中した」と述べた。
大衆音楽評論家のチョン・ミンジェ氏は「1980年代はMTVの登場やマイケル・ジャクソンやデュラン・デュランなどを筆頭に商業性の濃いポップミュージックが世界を席巻した時期だった。ニュー・ウェイヴやシンセサイザー音楽などが、面白くカッコいいと、よく聴かれていた。メロディが難しくない点が特徴」だとし、「これが1990年代や2000年代にはダサいと認識されたが、2020年代に入り、再び出てきた」と分析した。
さらに「1980年代をまったく経験していない世代にとっては、シンセポップ、ディスコ、ニュー・ウェイヴのような音楽が面白いのだろう」とし、「これらのジャンルは、クラシカルなロックやブルースより大衆的だという強みもある」と付け加えた。
彼はそれとともに「韓国の大衆音楽は、海外のポップ市場のトレンドと歩調を合わせていく傾向が強い。海外でもThe Weekndやデュア・リパなどによって、1980年代の音楽が再び流行しているため、その影響もある」と指摘した。

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