是枝監督映画『ベイビー・ブローカー』出演のペ・ドゥナ、「子どもたちは私より良い世の中で生きなければ」

2022年06月15日

「私より幼い人たち、子どもたちは私より良い世の中で生きなければと思う。最近、そんな作品に惹かれたりもする。試行錯誤や考え方の転換、反省というような、一度は取り扱うべき作品を最近やっているようだ」
女優のペ・ドゥナはここ数年間、刑事事件を通して社会的メッセージを投げかける作品に多く出演した。先月カンヌ映画祭に招待された『ベイビー・ブローカー』の“スジン”や『次のソヒ(原題:다음 소희)』の“ユジン”はいずれも刑事だ。ドラマでも刑事役で事件を追う役どころを担った。
最近、リモートで会ったペ・ドゥナは「警察役を好んでやっているわけではない。監督が私を刑事役として起用したがるケースが多いようだ」としながらも、「映画になってほしいと思った素材を選んだ」と述べた。
ペ・ドゥナは、20代を過ぎてから、役柄よりも作品自体を先に見るようになったと述べた。「どんな作品の中に私がいて、私がどのように使われるのかを見る。そうしているうちに思いがけず、同じような役柄がたくさん入ってきた。また、『ベイビー・ブローカー』や『次のソヒ』には、そのキャラクターの昔のエピソードが出てきたりはしない」と明かした。
『ベイビー・ブローカー』は赤ちゃんを販売するブローカーの一味を追う刑事スジンの視線で始まる。スジンは、自分の事情を話すというよりは、観客と映画の間のメッセンジャーの役割を担う。たまに独白を通じて映画のメッセージを投げかけたりもする。
ペ・ドゥナは、スクリーンに描写されないスジンの個人的なエピソードを念頭に置いて演技した。 彼女は「子どもを一度中絶した女性。それが心の片隅にずっと残っていながらも、“自分で責任を負えないことをしなかっただけだ”と合理化しながら生きてきた女性としてアプローチした」と述べた。
ペ・ドゥナは、“親韓家”と呼ばれる是枝裕和監督と最も近しい韓国俳優だ。2009年に『空気人形』で結んだ縁から14年。ペ・ドゥナは『ベイビー・ブローカー』で再会した是枝監督について、「最も尊敬する監督で、『空気人形』の時から“ナンバーワン”だった」と述べた。
さらに「『空気人形』を撮った時、監督から多くの助けと愛情を受けながら幸せに撮影した。今回、韓国の俳優やスタッフたちと韓国で楽しく撮影できるよう、私が受けた分だけ力になりたかった。人と社会を見つめる視線、スタッフを尊重する姿、演技のディレクティング、すべてが以前とまったく同じでいらっしゃった」と明かした。
ペ・ドゥナは現在、アメリカ・ロサンゼルスでザック・スナイダー監督のNetflix映画『Rebel Moon(原題)』を撮影している。そのため、自身が出演した作品が2本も招待されたにも関わらず、カンヌ映画祭に参加できなかった。さらには完成された映画を、まだ見てもいない。
ペ・ドゥナは「韓国で行われるイベントに参加できず残念。しかし、2つの映画がカンヌ映画祭に招待され、私にとっては特別な年だ」とし、「きっと、韓国では私が最後に映画を見ることになりそうだ」と笑った。

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