歌手イム・ジェボム、7年ぶりの新曲「Consolation」発売…「私もつらいが歌で慰めを届けようと再スタート」
2022年06月17日

「心の中の傷は簡単に消えないじゃないですか?今も大変な状態ですが、少しずつ少しずつ癒されています」
歌手イム・ジェボムは2017年に妻であるミュージカル俳優ソン・ナムヨンを持病で先に見送り、数年間“蟄居 (外出しないこと)”に入った。人にも会わず、音楽も聞かず、テレビも見なかった。
所属事務所の代表さえも10kg痩せてやつれた姿である上に、“匠”のように肩を越えるまで伸びてきた彼の長髪を見てびっくりするほどだった。
そんな彼がつらい気持ちを抑え、勇気を出し7年ぶりに新曲でファンたちを訪ねてきた。自身も大変な状況だが、「Consolation」という楽曲でかえってファンたちに向かって温かい手を差し出した。
イム・ジェボムは16日午後、ソウル・龍山 (ヨンサン)区で開かれた聴音会で、「私もつらいが私ができるのは歌で慰めること」と淡々と語った。
「Consolation」は電気が消えた部屋でひとり困難を乗り越える人々に、「この歌を聞いている時間だけでもじっとそばに立っていたい」という素朴な慰めのメッセージを伝える楽曲。
イム・ジェボムは「妻や父が天国に旅立ち、心を持て余す状況にあった」とし、「かなりためらったが、所属事務所で一つひとつ気を遣ってくれて起きる力を与えた」と述べた。
さらに「このように多くの人の前で話したのが、10年は経ったようだ」とし、「話をせずに暮らしているので、今 (前に取材陣を見ると)ドラマを見ているようだ」と冗談を飛ばした。
そして「私も記者さんも新型コロナウイルス感染症という大変な時期を経験したではないか。私のように家族がつらい時期を経験した方もいると思う。『Consolation』という楽曲で皆さんに慰めを届けながら、また始めるのがいいのではという意見が多かった」と付け加えた。
イム・ジェボムは「知っている、知っている。どれだけ大変でしょうか」とリスナーをいたわりながらも、「大丈夫、休んでも終わったわけではないから」と肩を軽くたたく。彼は独特の低音で歌い始めたが、大きな虎の雄たけびのような持ち前の高音で心の琴線を響かせる。
彼は「唱法を変えたわけではないが、長い間歌を歌わなかったので、トーンがかなり薄くなっている」とし、「以前カウンターテナーを使ったとすれば、今は地声を使おうとできるだけ努力をしている。周りでは過去の2ndアルバムの時のように声がむしろ清らかになったという方もいてうれしくもある」と説明。
それとともに「個人的には声がもっとよく出たらいいが、出ない部分はどうすることもできない」とし、「今出る声そのままで伝えることが、私の状態そのままをお見せするようでいいと思った」と述べた。
1986年にバンド「シナウィ」の1stアルバムでデビューしたイム・ジェボムは爆発的な歌唱力と切ない中低音のボーカルで、「For you」、「The Flight」、「Confession」、「Hurt deeper than love」などのヒット曲をリリース。
「Consolation」は「The Flight」の切実さ、「Confession」のすさまじさ、「For you」のしがなさを超えたその“次の段階の感情”を悩みながら作られたという。
イム・ジェボムは「楽曲の歌詞通りに感情を表現しようと努力するが、今回は悲しい気持ちを抑えて楽曲を歌った」とし、「行き過ぎた感情表現を自制しようと努めた」と述べた。
また「久しぶりにレコーディングをしたら歌が本当に難しいことだと再び感じた」とし、「体力をすべて回復できなかったために、『声がちゃんと出ているか?』、ファンの方々が聞いて“イム・ジェボムらしい”と思ってくださるだろうか、というたくさんの苦悩の中で歌った」と振り返った。
イム・ジェボムは年内に7thアルバム『SEVEN, (セブン・コンマ)』をリリースし、ファンたちにより大きな慰めを与える予定。
今回のアルバム名は7thアルバムと7年間の空白を意味する“SEVEN”と、息を止めて呼吸をしながら前進するという意志を込めた“コンマ(,)”を合わせてつけた。
所属事務所は、「For you」や「The Flight」など多くのヒット曲に参加した作詞家チェ・ジョンウンが楽曲の大部分の歌詞を作った。また、キム・ヒョンチョル、ユン・サン、チェ・ジュニョン、シン・ジェホン、イ・サンヨルなどのミュージシャンとコラボし、イム・ジェボムだけの色を溶かした新曲を作ったと耳打ちした。
7thアルバムはバラード、ロック、ミディアムテンポなどさまざまなジャンルを盛り込み、計11曲の中で現在8曲が完成された。今秋にはコンサートも開き、久しぶりにファンの前でステージに立つ。ファンの立場では待ちわびていた“虎の下山”というわけだ。
彼は「虎が下りてくるというおっしゃる方もいたが、虎が下りてくるのか、猫が下りてくるのかよく分からない (笑)」とも明かした。
