イ・ムンセ、「Theatre LEE MOON SAE」を開催…秋の雨に濡れた感性で魅了

2022年10月05日

「雨降る道で君の姿を思う/叶えられなかった君と僕の愛を/胸深く思う…」(In the Rain)
37年経った名曲の歌詞と天気がこんなにもピッタリだとは。雨がしとしとと降る秋の夜。PM2.5が消えた清らかな空気の間に感性あふれる調べが響き渡った。
“道”ではなく“公園”の真ん中という点が歌詞とは違うが、そんなのは関係ない。観客たちはポタポタと雨具を叩く雨音を拍手に、ベテラン歌手が作り出す音節に耳を傾けた。
歌手イ・ムンセが2日、ソウル・オリンピック公園の芝生公園で開いた野外コンサート「Theatre LEE MOON SAE in the Park」の現場だ。
「Theatre LEE MOON」は、2年ごとにコンセプトが変わるイ・ムンセの公演ブランド。今年はバラードを主なコンセプトにしながら野外公演の特徴を生かし、さまざまなレパートリーを披露した。
この席は特に先月末、野外のマスク着用義務がなくなり、約3年ぶりに“ノーマスク”で鑑賞できるようになった初の野外週末公演としても関心を集めた。
大雨が降る中で開かれた同日の公演には、主催側が提供した白い雨具を着た観客約1万人で埋め尽くされた。彼らは白いペンライトを持って揺らしながらイ・ムンセの名曲パレードを楽しんだ。白い雨具に白いペンライトが作り出した秋の夜の風景は、遠くから輝くロッテワールドタワーと調和し意外な壮観をなした。
多くの観客がマスクを脱ぎ、知っている歌を一緒に歌いながら公演を楽しんだ。しかし観客の半分ほどは、依然としてマスクを着用し、個人の防疫に気を配っている様子だった。マスクを付けたまま公演を楽しんでいたが、雰囲気が熱くなり途中で脱ぐ人々も目についた。
イ・ムンセは黒いスーツ姿でステージに登場し、老若男女に愛される「Gwanghwa-Mun Love Song」で公演のオープニングを飾った。憂いのある濃い歌声は秋の夜に自然と溶け込み、しとしとと降る雨音は楽曲の寂しい雰囲気を倍増させた。
彼は「Old Love」や「In the Rain」などのバラード曲を次々と歌い、終える頃にはまるでマエストロのように片手で指揮をとった。
同日の公演会場にはイ・ムンセが全盛期を博した1980年から1990年代を共有する中高年層以外にも、20代の観客も多く訪れた。熱狂的なファンでなくても聴いたことがあるであろう「A Little Girl」や、「When love passes by」、「In the Shade of the Street Tree」、「Whistle」などの名曲がプログラムに入っていたからだ。
イ・ムンセは「これまでお元気でしたか?とても感謝している」とし、「雨具が白いので、まるで雪だるまや何かの新興宗教集団の前で歌っているようだ」と笑ってあいさつをした。
彼は「今日この雨の中、ご一緒してくださった皆さんに感謝の拍手を送ってほしい。無理やり連れてこられた家族にも感謝と慰めの拍手を送ってほしい」と冗談を飛ばした。
イ・ムンセは「最初の楽曲を歌う瞬間、ドキドキもしたし胸が熱くなったりもした。幸せで、感情がとても複雑だった」とし、「こんな雨が降る秋の夜にバラードを聴けるなんてめったにないことだ。今日の『Theatre LEE MOON SAE in the Park』は、このようなイ・ムンセスタイルのバラードの祭り」だと紹介した。
バラードの祭りだがイ・ムンセは観客の期待を忘れず、ギターを肩にかけアップテンポのヒット曲も聴かせた。
「Life we can't know」や、「Midnight Flying」、「Early Morning Discount」などが流れると観客たちは席から立ちあがり、ペンライトを両手で力強く振り歓声をあげた。
イ・ムンセがあまりにも多くのヒット曲を持つため、公演のレパートリーから外れた「A Sore Finger」や「I don't know yet」、「Love Always Run Away」、「赤い肌着(原題:빨간내복)」などの楽曲も、同日特別に紹介された。彼は残念がる観客のために楽曲の一部をワンフレーズずつ歌って聴かせ、拍手を浴びた。
イ・ムンセは公演の途中、映像を通じて江原道(カンウォンド)のある山里で愛犬とともに過ごしながら家庭菜園をする日常も公開した。
同日の公演が開かれたソウル・オリンピック公園の一帯では、ちょうど強力なファンダムを擁する歌手キム・ホジュンのコンサートも開かれており、悪天候にも関わらず中高年の観覧客でごった返した。
仁川(インチョン)から来たファンは「日常から抜け出し、満喫できてとてもよかった」とし、「特にマスクを脱いで澄んだ空気を吸いながら公演を見ることができて、爽快な気分だった」と述べた。
さらに「イ・ムンセの音楽は、森の中で鳥の鳴き声を聞きながら自然と共にいるような感性を受ける」とし、「過ぎ去った人生に対する新しい感覚に向き合うことができ、よい時間だった」と笑みを浮かべた。
イ・ムンセもファンたちに感謝の意を重ねて伝えた。「いつもなら雨に濡れながらこの時間外に出たりはしないだろうに。ずいぶん前から今日を楽しみに待っていたのでは?皆さんにとっても僕にとっても大きな思い出になると信じて疑わない(笑)」

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