俳優チョン・イル、映画『高速道路家族』でホームレスに変身…「僕にとって宝石のような作品に出会った」

2022年10月31日

映画『高速道路家族(原題:고속도로 가족)』で、リアルなホームレスを演じ公開前から話題となった俳優チョン・イルが、作品に対する愛情を示した。
最近、ソウル・三清(サムチョン)洞のあるカフェで会ったチョン・イルは、「『高速道路家族』は、本当に宝石のような作品」だとし、「僕にピッタリのキャラクターで、俳優なら誰しもが欲を出すほどのキャラクターだった」と述べた。
チョン・イルは劇中、ホームレスの家族の家長“ギウ”役をこなした。
高速道路のサービスエリアを転々としながら“2万ウォン”を物乞いするホームレスの家長の姿は、彼の日頃のイメージと対照的で、「本当にチョン・イルなの?」という言葉まで出てきた。1、2カ月は洗っていないようなごわついた髪に、ボロボロの服装まで。“イケメン”チョン・イルは見当たらない。
過去の苦しい経験で精神的につらくなったギウは、躁うつ病はもちろん、時には暴力的でさえある。しかし家族の前でだけは、いつも笑っている優しく子煩悩なパパだ。
極端な性格のキャラクターの感情の動きに合わせてチョン・イルは、時には魂が抜けたり、狂ったように飛び跳ねて悪口を吐いたりする、手の付けられないギウを演じる。
チョン・イルは「とても長い間『映画をやりたい』という渇望があった。あるジャンルに固執したくないという渇望があった。ところが(映画)関係者の間では、僕が型にはまっているというイメージがあった。それを壊す作業が必ずあるべきだと思った。しかしいくら壊そうと努力しても、他人が知らなければダメ。だからこの作品は僕にとって宝石のような作品だった」と述べた。
チョン・イルの“モッパン(食べる映像)”は見どころのひとつだ。劇中、彼がトッポッキやおでんの練り物を一気に食べるシーンが登場する。
彼は「(相手役をしていた)キム・スルギさんが僕に“モッパンの達人”になりそうだと言った。ギウにはさまざまなキーワードがあるが、その中の一つに“飢え”がある。一種の空虚や痛みを食べることで満たしていると思った」と説明した。
チョン・イルはモッパンの撮影をする中で、思わぬ事故に遭ったりもした。トッポッキやおでんの練り物を食べるシーンを撮影していたところ、練り物の串が喉に刺さり、穴が開いたという。病院で治療を受けてから撮影を再開した。
父親として彼の姿がよかったという評価が多い。自身も30代中盤になったので変わらなければならないと語るチョン・イルは、結婚に関心があるのかという質問に「したい」と答えた。
そして「僕に(映画の中のような)家族がいるなら、当然責任を負わなければならないと思うはず。結婚はしたい。それがいつになるか分からないが、家長にもなりたい。しかし、教育パパにはなりたくない。私教育より、もう少し自然や友だちと過ごせるようにしたい」と付け加えた。
この映画は、今月開かれた「第27回釜山(プサン)国際映画祭」で先行公開された。
チョン・イルは15年ぶりに主演を務め、出演したこの映画を引っさげ、釜山を訪問したが、とても幸せだったと明るく笑った。
そして「僕の作品を持っていったら、とても胸がいっぱいになった。15年ぶりに行ったのだが、感慨深かった。僕もこの祭りを楽しむことができる人になって参加できたというのが、俳優としてとてもく幸せだった」と述べた。

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