変わらぬ社会への憤りを込めた映画『次のソヒ』

2023年02月16日

6年前、通信会社の顧客相談センターで現場実習をしていた高校生が自ら命を絶った。
特性化高校 (進学ではなく、就職を目指す高校)に在学中の女子高校生への待遇問題を巡り、韓国国民が憤慨したこの事件を扱った映画『次のソヒ (原題:다음 소희)』が今月8日、韓国で公開された。
「それでも私は事務職員なのよ」
卒業を控え、コールセンターでの実習が決まった“ソヒ”は満面の笑みを浮かべてこう話す。
安定している大企業の下請け会社だという言葉に、心躍らせ出勤するも、彼女を待ち受けていたのは、顧客の暴言と終わりの見えない残業だった。
これに追い打ちをかけるように、実績を出せというプレッシャーと、実習生に対する差別が浴びせられる。
何の希望も見いだせず絶望したソヒは、結局極端な選択をし、ペ・ドゥナ演じる刑事“ユジン”がこの事件の捜査に乗り出す。
2017年の実話をもとにしたチョン・ジュリ監督の新作『次のソヒ』は、はっきりとした怒りを込めて、終わりのない競争を強要する社会を映し出す。
この悲劇は、18歳のソヒだけに留まらないという意味から、タイトルも『次のソヒ』とした。
チョン・ジュリ監督は、記者会見で「これ以前も、そしてこれからも、ずっと繰り返されるのだろうという気持ちだ」と述べた。
映画の制作中にも、またもう一人の実習生が命を落とした。仕事を苦に死を選択する人があとを絶たないという現実。
語らなければならないという思いで出演を決心したという俳優たちは、この映画が世の中を見つめ直すきっかけになることを願っていると強調した。
ペ・ドゥナは、「人が人に対して理解する気持ちや哀れむ心を持っていたなら…と思う。“辞めればいいだけじゃない”、“誰かに脅されてるの?”、“なぜそこにいるの?”そんな言葉はあまりにも残酷だと思う」と述べた。

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