『クモの巣』から『コンクリートユートピア』まで…今年のカンヌ映画祭入りを果たす作品は?
2023年03月28日

「第76回カンヌ国際映画祭」の開幕まで残り2カ月となる中、昨年2冠の栄誉を達成した韓国映画が、今年はどんな活躍を見せるのかに関心が集まっている。
26日、映画界によるとキム・ジウン監督の『クモの巣(原題:거미집)』をはじめとする韓国作品数本が、カンヌ映画祭に挑戦状をたたきつけたという。
コンペティション部門進出の最有力候補作品には、『クモの巣』が挙げられる。カンヌ映画祭期間中、情報を発信するメディア「スクリーン・デイリー(Screen Daily)」をはじめ、複数の海外メディアも、この作品がコンペティション部門に進出する可能性が高いと見ている。
1970年代を背景にした『クモの巣』は、傑作を作るという強迫観念にとわられたある映画監督の話を描く。“キム監督”(ソン・ガンホ)は、政府の検閲と俳優たちの非協力的な態度など、厳しい状況の中でも撮影を敢行する。ソン・ガンホの他にもイム・スジョン、オ・ジョンセ、チョン・ヨビン、チョン・スジョン(f(x)出身のクリスタル)などが出演した。
キム監督は『甘い人生』(2004)や『グッド・バッド・ウィアード』(2006)でカンヌ映画祭の非コンペティション部門に2度進出し、カンヌと縁を築いてきた。
また、カンヌ映画祭だけで7度招待されたのに続き、昨年主演男優賞まで獲得したソン・ガンホが主演を務めたという点もこの作品のカンヌ入りが有力視される理由だ。
イ・ビョンホン、パク・ソジュン、パク・ボヨン主演の災難スリラー『コンクリートユートピア(原題:콘크리트 유토피아)』に対する期待も大きい。
この作品は、大地震が起こり、廃墟となったソウルに唯一残ったあるアパートに、生存者たちが集まり、そこから起こる話を描く。ウェブトゥーン『愉快ないじめ(原題:유쾌한 왕따)』を脚色して作られた。
演出を務めたオム・テファ監督は、俳優オム・テグの実兄としてもよく知られている。1981年生まれのオム監督は、『Forest(原題:숲)』(2012)でミザンセーヌ短編映画祭の大賞、『隠された時間』(2016)で大鐘賞映画祭の新人監督賞を受賞したりもした。
この他に、『拉致(原題:피랍)』、『密輸(原題:밀수)』、『脱走(原題:탈주)』などの作品もカンヌ映画祭に出品したという。
ハ・ジョンウとチュ・ジフン主演の『拉致』は、1986年にレバノンで起こった外交官拉致事件を解決しようとすする人々の奮闘を描いた実話ベースの映画だ。『最後まで行く』(2013)で、カンヌ映画祭の監督週間に招待されたキム・ソンフン監督がメガホンを握った。
リュ・スンワン監督の新作『密輸』は、穏やかな海辺で密輸に巻き込まれた人々の話を描く。リュ監督は映画『クライング・フィスト』(2004)で監督週間に上り、カンヌ映画祭と縁を結んだことがある。今回の作品はキム・ヘスとオム・ジョンアを前面に出した女性中心の犯罪劇で、チョ・インソンとパク・ジョンミンも共演する。今年の夏に韓国で公開される予定だ。
『脱走』は、脱北を夢見る北朝鮮軍兵士と彼を食い止めなければならない北朝鮮将校の物語。イ・ジェフンやク・ギョファンが主演を務め、『サムジンカンパニー1995』(2020)で注目されたイ・ジョンピル監督が演出した。
ただ韓国映画界では、今年のカンヌ映画祭で韓国映画の活躍が目立つのは難しいだろうという予測が出ている。まだ招待作は発表されていないが、雰囲気が例年のようではないということだ。
ある映画界の関係者は「昨年の今頃にはパク・チャヌク監督の『別れる決心』や是枝裕和監督の『ベイビー・ブローカー』の一つはコンペティション部門に行くという予想が多く出てきたが、今年はそれほど有力な作品はないと思う」とし、「結果を予測するのは難しいが、全般的に静かな雰囲気」と述べた。
今年のカンヌ映画祭は来たる5月16日から27日に開かれる。
