FIFTY FIFTYの「Cupid」、ロングヒット…これからの課題は“ファンダム構築”

2023年04月26日

新人ガールズグループFIFTY FIFTYの楽曲「Cupid」が、グローバル市場でアメリカを中心に長期間ヒットを続けている。
歌謡界では、この楽曲のビルボード・メインシングルチャート「HOT100」5週連続ランクインを有力視する一方、彼女たちが“ワンヒットワンダー”(デビュー後ひとつのシングルまたは楽曲だけをヒットさせて消える歌手、いわゆる一発屋)に終わらないためには、楽曲の人気を歌手に対する関心に移す必要があるとの見方も出ている。
◇ 世界が「Cupid」に中毒…英米2大チャートでロングラン
歌謡界によると、去る2月に公開された「Cupid」は、いわゆる世界2大チャートに挙げられるアメリカ・ビルボードのメインシングルチャート「HOT100」と、イギリス・オフィシャルシングルチャート「TOP100」にそれぞれ4週連続でランクインした。
「Cupid」は、告白を断られた後の気持ちを率直に歌った楽曲で、聴きやすい韻律感が特徴的だ。レトロな雰囲気を色濃く漂わせるシンセポップナンバーで、シンセサイザーサウンドが清涼な感じを与える。
K-POPガールズグループのうち、単一楽曲でビルボードの「HOT100」に彼女たちより長くとどまったグループは、BLACKPINK(最長8週)とNewJeans(最長6週)だけだ。
FIFTY FIFTYは、2つのチャートでランクイン期間中、順位を上げていったため、5週連続のランクインが有力視されている。
彼女たちは、世界最大ストリーミングプラットフォームSpotifyのアメリカデイリーチャートのトップ10にも名を連ねた。Spotifyの成績は、ビルボードの「HOT100」にも反映されるため、軽視できない。
このように海外での反応が熱くなると、その“突破”が難しい韓国最大の音源サイトMelOnでも、「Cupid」は急激な順位上昇を成し遂げた。
この楽曲は発売以来、1カ月ほどデイリーランキングで1,000位外にとどまっていたが、口コミが広がり今月1日には370位まで上がった。その後、242位(3日)、151位(5日)、91位(11日)、64位(14日)、35位(16日)、32位(19日)と順位が上昇した。
◇ ファンダム中心の既存のヒット公式と差別化…気楽な楽曲がTikTokで“破壊力”に
専門家たちは、「Cupid」の人気が既存のK-POPナンバーのヒットの公式とは違うと口をそろえる。
これまでK-POPスターたちが、主にファンダムに基づいたダウンロードで力を見せたとするなら、FIFTY FIFTYはストリーミングで力を出すというということだ。これは、楽曲そのものの競争力による成果だという意味でもある。
大衆音楽評論家のチョン・ミンジェ氏は、「FIFTY FIFTYは聴きやすい唱法を駆使しながら、音楽的にも基本技と完成度を備えた」とし、「パフォーマンスや特定のフレーズでインパクトを出すことを狙ったのではなく、“聴きやすい音楽”に主眼点を置いて作ったという印象がある」と分析した。
FIFTY FIFTYのリーダー・セナは、去る13日の記者懇談会で、「聴きやすく、ふわふわした感じのシンセポップなので、海外のファンたちがまず聴いてくれた」と自分なりの人気の秘訣を明かしていた。
このように“キレのあるダンス”を特徴とするパフォーマンスより、聴きやすい音楽に焦点を合わせた戦略はTikTokのようなニューメディアで破壊力を出した。
大衆音楽評論家のキム・ドホン氏は、「K-POPは、TikTokを活用してはいたが、今まではチャレンジを通じたプロモーションでとどまっていた」とし、「だがFIFTY FIFTYは、よい楽曲でTikTokにおいて大衆の好みをとらえた。特に速度を原曲より高めたバージョンが流行しているが、これはK-POPとしては非常に独特な現象」だと指摘。
さらに「K-POPは今まで、アメリカでカリスマのあるカッコいい姿でファンダムを構築し、このファンダムの力を基にビルボードにランクインするという戦略があった。この戦略で、最も重要なのはダウンロードとCDの販売だった」とし、「しかしFIFTY FIFTYは、楽曲をただ熱心に作っただけなのに、よい結果を生んだ」と付け加えた。
一部では「Cupid」のヒットを巡り、11年前に急浮上したニューメディアプラットフォーム“YouTube”に乗って、世界で人気を集めたPSYの「GANGNAM STYLE」を思い出させるという意見も出ている。ファンダムに基づいたダウンロードとCD販売ではなく、流行によるストリーミングを基にした成果だという点も類似する。
しかしチョン・ミンジェ評論家は、「『GANGNAM STYLE』は、MVの中のマネしやすいダンスというセリングポイントがあったが、『Cupid』はTikTokのユーザーの自発的な口コミで成し遂げたヒットだ」とし、「ニューメディアで爆発した様相は同じだが、その脈絡はまったく異なる」と述べた。
◇ グループに対する関心は“まだ”…ファンダム構築は課題
しかし歌謡界では、FIFTY FIFTYが人気を継続していくためには、楽曲に注がれた関心をグループに移す必要があるという指摘が出ている。ある程度の規模のファンダム構築が必要だという話だ。
サークルチャートのキム・ジヌ首席研究員の分析によると、ビルボードの「HOT100」にランクインしたというニュースが伝えられた先月末から、「Cupid」のMVのYouTube再生回数も増えた。また、公式インスタグラムのフォロワー数は、今月初めの基準で一日に1万3000人ほど増加。「Cupid」が収録されたアルバムは、一週間に約500枚前後、売れている。
キム・ジヌ首席研究員はこれについて、「音源関連指標とファンダム関連指標を総合して見る時、現在のFIFTY FIFTYに関する話題は、歌手より楽曲に比重があると判断される」とし、「短期的な話題ではなく持続的な成長のため、『Cupid』に対する韓国国内や外的関心を歌手自身に回し、ガールズグループ市場でポジションを固めることができるようにする努力が必要だ」と述べた。
簡単に言うと、歌手の認知度が楽曲の人気に追いついていないという意味だ。
偶然にも11年前に世界を席巻したPSYは、昨年の記者懇談会で似たような状況について、「ヒットには楽曲が流行る場合と、人が流行る場合がある。『GANGNAM STYLE』の当時、私が精神的に疲弊した理由は、楽曲が流行した事例だったためだ」とし、「(このようなケースは)楽曲が悪ければその次が保障されない。ましてや外国人は、私の名前を“GANGNAM STYLE”だと認識していた」と明かした。
FIFTY FIFTYの現状は、彼女たちが北米市場でラジオやテレビ番組への出演のような本格的なプロモーション活動に乗り出していない状況ということとも無関係ではなさそうだ。
所属事務所のAttraktは最近、北米市場の主要音盤レーベルと相次いで接触したという。本格的に現地に“顔”を知らせようとパートナーを物色していると解釈できる部分だ。
キム・ジヌ委員は、「メンバー各自の魅力度を高め、ファンダムを増やさなければならないという宿題がある」と強調した。

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