歌手チョ・ヨンナム、「自由な魂で50年…家庭の面倒を見ることができなかったのは後悔」

2023年05月12日

「若い頃、子どもたちのことを考えることができず、家庭の面倒を見ることができなかったことを一生後悔している」
歌手チョ・ヨンナム (78)は最近行ったインタビューで、「一生悪口を言われることを無視して生きてきたし、これまでやりたいことをすべて取り組んでみたので、バケットリストがない」としながらも、胸の片隅に残る後悔をこのように解いた。
彼は来たる20日、デビュー50周年記念の釜山 (プサン)コンサートで披露する新曲のタイトルも「後悔するね (原題:후회하네)」。50年あまりの歌手生活を網羅する所感が後悔だというのが尋常ではなかった。
チョ・ヨンナムは「長く生きてみると後悔することがたくさん残っていた」とし、「私が犯したすべてのことに対してだ。偉そうに、大声で騒いで、問題を起こし、裁判も受けてそのようなことを」と振り返った。
彼はこの楽曲で穏やかなトーンで“後悔する”と噛みしめ、“愛してる”と歌った後に“すまない”と締めくくる。
チョ・ヨンナムは「私の代表曲は『牡丹椿 (原題:모란 동백)』だが、最後の楽曲は『後悔するね』になりそうだ」とし、「まるでフランク・シナトラの『My Way』のような楽曲」と紹介した。
彼は釜山ソヒャンシアターで開かれる今回の公演でまた別の新曲「世宗大王 (原題:세종대왕)」、「イ・スンシン (原題:이순신)」をはじめに、「Delilah」、「花開市場 (原題:화개장터)」、「つばめ (原題:제비)」などの代表曲を歌う。彼は「公演を死ぬ覚悟でやるだろう」と述べた。
チョ・ヨンナムは声楽を勉強していた1960年代、青年文化のメッカである大衆音楽鑑賞室「C'est si bon」に遊びに行ったところ偶然歌うことになり、大衆音楽に目覚めた。C'est si bonのDJイ・ベクチョンの推薦でオーディションを受け、当時他の歌手たちがそうだったように、米8軍の舞台でも活動した。
そして1969年にトム・ジョーンズの楽曲を翻案した「Delilah」でTBCの「ショーショーショー」の舞台を通じて正式デビュー。その後「牡丹椿」や「花開市場」などのヒット曲を出し人気を集めた。ソン・チャンシクとユン・ヒョンジュと共にC'est si bonに代表される韓国の“青年文化”が花を咲かせた時期の真ん中に立った。
デビュー50周年は1969年のTBC「ショーショーショー」の舞台基準で2019年だったが、新型コロナウイルスの事態と無罪が宣告された絵画の代作騒動などで数年持ち越された。
チョ・ヨンナムは「以前は流行歌の歌詞形式が別にあった」とし、「ところで私、チョ・インホ (小説家)、イ・ジャンヒ、ソン・チャンシク、このような人々がこの形式を覆し自由に西洋のものと組み合わせて、詩のような歌詞を書き始めた。過去よりはるかに自由な“青年文化”を作り出した」と評価した。
「当時『Delilah』を歌うときにワイシャツを半分くらい脱いだが、これが当時としてはものすごい破格だっただろう。人々が私を見て自由な魂だと話したのだ。大韓民国で最も自由を享受する人として生きたい」
初のテレビ出演である破格的な「Delilah」の舞台でも、四角キャンバスを心の向くままに埋める筆遣いでも自分は自由だったということだ。
今回のインタビューは漢江 (ハンガン)と嶺東 (ヨンドン)大橋が見下ろせる彼の自宅で行われた。家の中はチョ・ヨンナムの手が及んだ美術作品で足の踏み場もなくいっぱいだった。彼は絵の具がいっぱいついた“作業服”を着て、手には絵を描くのを止めないまま話を続けた。
「私が見ても本当におかしい。歌手として55年近く生きてきたというのが。ヒョンミ、ソ・セウォン、イ・ドンウォン、パク・インスなど、最近亡くなった方々が多い。でもまだ生きているので。本当にひどい命だ」
チョ・ヨンナムは「私は韓国語で“運がある”という言葉が好きだが、私は一生運がいい」とし、「この歳でコンサートもやって展示会も開くことができて」と述べた。
記憶に残る“運のいい”瞬間がいつだったのかと尋ねると彼は、「アメリカのカーネギーホール、オーストリアのウィーン・コンツェルトハウス、ロシアのモスクワ・クレムリン宮殿のような最高の場所で公演したときが一番ステキな瞬間だった」と答えた。
全国を騒がせた代作騒動については、「美術が好きだた平凡な歌手を画家にしてくれた」と特有に画法で語った。「50年間愛されてきたので、約5年“流刑生活” (代作騒動による活動中断期間)をしたことが耐えなければならない。私が絵を描くことを全国に知らせるきっかけになった」
チョ・ヨンナムは来たる17日からソウル・インサアートプラザギャラリーで「チョ・ヨンナム招待展」も開く。出品作の中には彼の“トレードマーク”のような花札素材の作品が目につく。
チョ・ヨンナムは「アンディ・ウォーホルにコカ・コーラがあれば、チョ・ヨンナムには花札がある」とし、「花札の絵は韓国的なポップアート」と解釈した。
彼は美術道具を手から離し、ギターを持ってきて最も低い音と最も高い音を弾いてみせた。
彼は「音楽はこんなふうに低音と高音の境界内で演奏しなければならない決まりがある。ピアノも鍵盤の数に合わせて弾かなければならない」とし、「美術はまったくそんな制約がない。100%自由」と強調した。
「ピカソやゴッホが絵をどう描かなければならないと言ったことがない。一行だけ引いてもOKだということなのでは?美術で私は大洋や青空のような無限大の自由を感じる。だからいいということだ」

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