映画『貴公子』のキム・ソンホ、「映画の中の僕の姿が不思議…頑張らなければという気持ちだけ」
2023年06月13日

「スクリーンで僕の姿を見て、危うく叫びながら立ち上がりそうになった。ダメな所ばかりが目に入った。『ソンホ、お前はどうしてこんなことをしたんだ!どうするつるもりだ?』と思った(笑)」
12日、ソウル・鍾路(チョンノ)区のあるカフェで会ったキム・ソンホは、最近開かれた映画デビュー作『貴公子(原題:귀공자)』の試写会を振り返りながらこのように述べた。
2009年に演劇『ニューボーイングボーイング(原題:뉴 보잉보잉)』で演技を始めた彼は、主に舞台の上で活躍した。しかし、2017年のドラマ「キム課長とソ理事~Bravo! Your Life~」でお茶の間デビュー。「死んでもいい」(2018)などを相次ぎ披露し、トップスターの仲間入りをした。
パク・フンジョン監督のアクション映画『貴公子』は、彼が演技を始めてから14年目にして初めて主演した映画だ。
キム・ソンホは「今まで演劇やドラマをたくさんやってきたが、映画が与える意味は大きく違う」としながら、「(映画に出演したということが)不思議でぎこちない」と感想を述べた。
彼が務めた役柄は、“貴公子”と呼ばれる殺し屋。人を殺める時は血も涙もなく見えるが、次々と出るセリフや“形式”を重視する行動は笑いを与える。楽しそうに貧しいフィリピンのボクサー“マルコ”(カン・テジュ)を追っていたかと思えば、突然の雨が降るとブランドのスーツが濡れるといって追撃をやめるといったスタイルだ。
キム・ソンホは、こんなはっきりしないキャラクターを立派にこなし、作品に意外性とコミカルさを与える。
彼は「貴公子は余裕のあるように見えるが、大げさな人」だと解釈したとしながら、「痛いのが嫌だから、殺し屋になったのでは思った」と笑った。
キム・ソンホは、パク監督からキャラクターの説明だけを一通り聞いてキャスティングのオファーを受け入れたという。
「台本を見る前だったのに、ただやりたいと言った。パク・フンジョン監督の大ファンなので、その方と作品を一緒にやるということ自体に意味があった。僕は(共にする)人が一番重要だと思う。僕もやはり誰かに『(共演者が)キム・ソンホなら一緒にやりたい』と言われたい」
彼は、「キャラクターの分析がうまくいかない時は、1時間以上パク監督と一緒に散歩しながら、人物にする対話を交わした」と明かした。
撮影する時も同様で、2人は場面をめぐって率直に相談したという。ついには、キム・ソンホがアドリブのセリフを言い出す時まで、パク監督が待つほど息ぴったりになった。
悪口が混じったセリフを言う時と、感度の高いアクションシーンでは難しい点もあった。
「悪口を言うシーンを撮る時、監督から僕の話し方がとても好意的で、ぎこちないと言われた。映像も確認して、練習しろとのことだった。どんなものを参考にすればいいのかと聞いたら、『僕の映画“新しき世界”があるだろう。そこに参考になる先輩が山ほどいる』と教えてくださった」
陸軍助教出身の彼は、銃器を使うアクションは上手にこなせたが、高所恐怖症のため、橋から飛び降りるシーンは苦労したという。ずっとおびえた表情で撮影を繰り返したとキム・ソンホは振り返った。
彼は「何しろ監督が、あまりにもアクション好きで上手な方」だとし、「“魔女”シリーズより少しスマートで、整頓された“プロキラー”の姿を、監督が選んで使ってくださった」と述べた。
彼は、パク監督の次回作『暴君(原題:폭군)』でも主人公の座をつかんだ。
キム・ソンホは、2つの作品で連続してパク監督のオファーを受けることになった秘訣を尋ねられると、「『貴公子』をしながら親しくなったおかげ」だとしながらも、「監督が望むイメージを早く描き出すほう」だと答えた。
