チョン・ウソンやユ・ヘジンまで…韓国映画“夏の大戦”が続く

2023年07月10日

今夏、莫大な制作費が投入された大作韓国映画4本が一気に公開される中で、ダークホースと言われる2本が、 “夏の大戦”に挑戦状を投げた。
さまざまなジャンルと俳優を前面に出した6本の作品は、8月から1カ月間、熾烈な観客獲得競争を繰り広げる見通しだ。
映画界では、“ビッグ4”大戦が繰り広げられた昨年夏のように、激しい闘いが再び起きるのではないかという懸念と、劇場公開により韓国映画市場が蘇る機会になりうるという期待が交錯している。
映画界によると、チョン・ウソン主演・演出のアクション映画『保護者(原題:보호자)』は、8月15日に公開されるという。
チョン・ウソンが初めてメガホンを取った長編映画で、10年の服役を終え、娘の存在を知った男“スヒョク”と彼を狙う人々の追撃戦を描く。チョン・ウソンが主人公スヒョク役を務め、キム・ナムギルやパク・ソンソンウンなどそうそうたる俳優たちも合流した。
ユ・ヘジン主演のコメディー映画『甘い:7510(原題:달짝지근해: 7510)』は、『保護者』と同じ日に公開され、正面対決する。
『ワンドゥギ』(2011)や『無垢なる証人』(2019)などを演出したイ・ハン監督の新作であるこの映画は、天才製菓研究員“チホ”(ユ・ヘジン)が、前向きな“イリョン”(キム・ヒソン)に出会い、人生の味が変わる物語を盛り込む。
チョン・ウソンとユ・ヘジンは、チケットパワーがある俳優であるうえ、ジャンルもまた夏に強いアクションとコメディーだ。大作の中で、ダークホースに浮上する可能性は十分にある。
今月末から来月初中旬までは、“ビッグ4”と呼ばれる大作韓国映画が相次ぎ公開される。
リュ・スンワン監督の新作『密輸(原題:밀수)』(主演:キム・ヘス、ヨム・ジョンア)が、来る26日に口火を切る。1週間後の8月2日には、キム・ヨンファ監督のSF映画『ザ・ムーン(原題:더 문)』(ソル・ギョング、ド・ギョンス)と、キム・ソンフン監督の『非公式作戦(原題:비공식작전)』(ハ・ジョンウ、チュ・ジフン)が公開される。
また1週間後の8月9日には、オム・テファ監督の災難映画『コンクリートユートピア(原題:콘크리트 유토피아)』(イ・ビョンホン、パク・ソジュン)がバトンを受け継ぐ。その翌週の『甘い:7510』と『保護者』まで入れると、1カ月間に6本の作品が登場するということになる。
そのため、他の時期に公開されたなら、ある程度のヒットは保証されていたであろう作品が、大作たちに埋もてしまうという懸念の声もある。
ある映画界の関係者は、「配給会社の立場からすると、夏の映画界は手を出したくなる最大の繁忙期のひとつだが、ここに合わせて莫大な費用を投入しても、元金も取り戻せないケースが発生する恐れがある」とし、夏の公開競争が“天を仰いで唾を吐く”ことになりかねないと指摘した。
さらに「中型級の作品たちは、大作狭間で口コミが広がりにくいこともある」とし、「むしろ少し公開をずらして、秋夕(チュソク、中秋節)期間に公開すればよかったのにとも思う」と述べた。
しかし、大作映画が夏の繁忙期を狙って公開されるのは、ごく自然な現象であり、供給を増やして新しい需要を創出することもできるという前向きな分析も出ている。
ある配給会社の関係者は、「公開作の面々を見ると、各配給会社で最も自信のある作品だと思われる。あいまいな時期よりはむしろ“大物”に飛び込んで、大作同士で競争すれば市場自体を育てることができる」と話した。
さらに「コロナの影響で公開を先送りにされ、たまってしまった “倉庫映画”ではなく、比較的最近撮った作品なので、観客に新しい姿を見せ、反響を得るだろう」と推測した。
映画市場アナリストのキム・ヒョンホ氏は、「昨年より夏の観覧客の全体数は、新型コロナウイルス感染症以前の水準まで回復した」とし、「今年の夏に大作たちが殺到するのは、映画市場が以前のようにまともに回っているという証拠だ」と分析した。
それとともに「このように映画がたくさん出てこそ、全体の観客数が増え、映画市場が蘇る」とし、「観客の立場からも大作がたくさんあれば選択肢が広がる」と付け加えた。

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