映画『密輸』主演のキム・ヘス、「水面下で覚えたヨム・ジョンアとの一体感」
2023年07月20日

「水面下で覚えた私のパートナーであるヨム・ジョンアさんとの一体感や、私たち2人だけが分かるその瞬間の完璧な集中、信頼…考えるだけで涙が出る」
19日、ソウル・鍾路(チョンノ)区のカフェで会ったキム・ヘスは、リュ・スンワン監督の映画『密輸(原題:밀수)』での水中撮影のことを振り返りながら、こう語った。
今月26日に公開を控えたこの映画は、1970年代の海岸都市“クンチョン”を背景に、海女たちの密輸犯罪を描く。根気強く義理堅い元海女の“チュンジャ”役を担ったキム・ヘスは、海女たちのリーダー“ジンスク”役のヨム・ジョンアとタッグを組み、劇をリードする。
キム・ヘスは「(撮影)現場が幸せだということを、いつか一度は味わってみたかったが、『密輸』で初めてそれを感じた」と笑った。
「ジョンアさんと一緒に水に入り、サインを送り合いながら撮影を始めていた。2人で向かい合って首を縦に振る感じがとてもよかった。その瞬間だけは、私がジョンアさんになり、ジョンアさんが私になったようだった。チュンジャとジンスクよりももっと信頼が厚いと感じた。そんな経験は、どこに行ってもできない」
彼女が水に対する恐怖を克服し、水中・水面撮影ができるようなったのも仲間の力が大きかったという。
キム・ヘスは水中シーンの撮影直前、パニックに陥った。映画『10人の泥棒たち』」(2012)で手錠がかけられたまま水に入るシーンの撮影を思い出したからだ。
「息ができなくて、死にそうだと思いながらも、最初はそういう体の反応が何なのか分からなかった。水を見るだけで、体が麻痺してしまっていたのだ。2回目の撮影の時は、できないと制作陣にメッセージを送った(笑)。そんな中、海女チーム全員で泳力テストをした時があった。みんなとても上手で、不思議なことにそれを見ていたら何かから解き放たれたかのように、できるようになった」
恐怖を乗り越えた彼女は、水中での撮影はもちろん、アクロバティックなアクションシーンまで披露する。「水をたくさん飲み込んだ」と言うキム・ヘスは、額がV字に裂ける事故にも遭った。俳優たちが力を合わせて船を旋回させたり、激しい波と風に向かったりするなど、物理的な大変さもあった。
複合的なキャラクターを演じることも、キム・ヘスにとっては、またもう一つの関門だった。
家政婦から始め、やったことのない仕事はないチュンジャは、気が強そうだが弱く、とげとげしそうで義理堅い人物だ。見た目も劇的に変わる。水が得意な海女の姿だった彼女は、ソウルの水を飲んでからは、華やかな都市の女性に変身し、詐欺を繰り広げる。
「チュンジャは寂しい人だと思った。孤児で流れ者だから。エネルギーがあふれ明るく見えるが、内面はとても不安定で危なっかしい。ソウルに来たチュンジャの外見が変わったのも、その人のトーンが変わったというよりは自身を偽装したものだと考えた」
キム・ヘスがチュンジャ役を演じながら、最も力を入れた部分は、かつては真の姉妹のように過ごしたジンスクとの関係性だった。
2人は、ある事件をきっかけに誤解が生まれ背を向けて生きるようになるが、密輸の世界に共に飛び込むことになり数年ぶりに再会する。
2人が初めて会うシーンは、キム・ヘスとヨム・ジョンアが議論して作ったという。当時、劇場で映画を見ていたリュ監督は、2人から連絡を受け、劇場を飛び出しシナリオを修正した。
「チュンジャが本当の姿を見せる唯一の人がジンスクだ。2人が出会うシーンでは、最も素直になるしかないと思った。恐る恐る監督に伝えたところ、“ジンスクとチュンジャは何て言いそう?”と質問された。私たちの意見を言うと、そのまま受け入れてシナリオに書いてくださった」
デビュー37年目のキム・ヘスは、代表作だけでも10本を超えるほど華麗な経歴をほこる。映画『タチャ イカサマ師』の“チョンマダム”、『10人の泥棒たち』の“ペプシ”、『観相師-かんそうし-』のヨンホン、『グッバイ・シングル』のジュヨン、ドラマ「チャン・ヒビン」のチャン・ヒビン、「オフィスの女王」のミス・キム、「未成年裁判」のウンソク、「シュルプ」の母親など、多彩で個性あるキャラクターを数えきれないほど披露してきた。
しかし、キム・ヘスは「どんな作品をしても毎回演技に限界を感じる」と明かした。
「ひたすら基本をやるので、全ての作品で準備をしっかりしなければならない。それでもモニタリングすると“(演技が)下手だな、なぜこんなにウソくさいんだろう”と思う時がある。毎回感じるが、私が自分の素顔を見るのは本当に難しいことだ。その度に本当に涙が出る」
それでも彼女は『密輸』を撮影しながら、そのような感情はチームワークが圧倒してくれたと強調した。現場が楽しく幸せだったのも全てそのおかげだったという。
「今回は、ある瞬間から“私自身を受け入れて認めよう。それぞれ長所がある”と思うようになった。そう、私はこんな俳優だから。長い間、悩み努力してきたが、それでも克服できない短所もある。私と向き合い、解決方法を探さなくては」
19日、ソウル・鍾路(チョンノ)区のカフェで会ったキム・ヘスは、リュ・スンワン監督の映画『密輸(原題:밀수)』での水中撮影のことを振り返りながら、こう語った。
今月26日に公開を控えたこの映画は、1970年代の海岸都市“クンチョン”を背景に、海女たちの密輸犯罪を描く。根気強く義理堅い元海女の“チュンジャ”役を担ったキム・ヘスは、海女たちのリーダー“ジンスク”役のヨム・ジョンアとタッグを組み、劇をリードする。
キム・ヘスは「(撮影)現場が幸せだということを、いつか一度は味わってみたかったが、『密輸』で初めてそれを感じた」と笑った。
「ジョンアさんと一緒に水に入り、サインを送り合いながら撮影を始めていた。2人で向かい合って首を縦に振る感じがとてもよかった。その瞬間だけは、私がジョンアさんになり、ジョンアさんが私になったようだった。チュンジャとジンスクよりももっと信頼が厚いと感じた。そんな経験は、どこに行ってもできない」
彼女が水に対する恐怖を克服し、水中・水面撮影ができるようなったのも仲間の力が大きかったという。
キム・ヘスは水中シーンの撮影直前、パニックに陥った。映画『10人の泥棒たち』」(2012)で手錠がかけられたまま水に入るシーンの撮影を思い出したからだ。
「息ができなくて、死にそうだと思いながらも、最初はそういう体の反応が何なのか分からなかった。水を見るだけで、体が麻痺してしまっていたのだ。2回目の撮影の時は、できないと制作陣にメッセージを送った(笑)。そんな中、海女チーム全員で泳力テストをした時があった。みんなとても上手で、不思議なことにそれを見ていたら何かから解き放たれたかのように、できるようになった」
恐怖を乗り越えた彼女は、水中での撮影はもちろん、アクロバティックなアクションシーンまで披露する。「水をたくさん飲み込んだ」と言うキム・ヘスは、額がV字に裂ける事故にも遭った。俳優たちが力を合わせて船を旋回させたり、激しい波と風に向かったりするなど、物理的な大変さもあった。
複合的なキャラクターを演じることも、キム・ヘスにとっては、またもう一つの関門だった。
家政婦から始め、やったことのない仕事はないチュンジャは、気が強そうだが弱く、とげとげしそうで義理堅い人物だ。見た目も劇的に変わる。水が得意な海女の姿だった彼女は、ソウルの水を飲んでからは、華やかな都市の女性に変身し、詐欺を繰り広げる。
「チュンジャは寂しい人だと思った。孤児で流れ者だから。エネルギーがあふれ明るく見えるが、内面はとても不安定で危なっかしい。ソウルに来たチュンジャの外見が変わったのも、その人のトーンが変わったというよりは自身を偽装したものだと考えた」
キム・ヘスがチュンジャ役を演じながら、最も力を入れた部分は、かつては真の姉妹のように過ごしたジンスクとの関係性だった。
2人は、ある事件をきっかけに誤解が生まれ背を向けて生きるようになるが、密輸の世界に共に飛び込むことになり数年ぶりに再会する。
2人が初めて会うシーンは、キム・ヘスとヨム・ジョンアが議論して作ったという。当時、劇場で映画を見ていたリュ監督は、2人から連絡を受け、劇場を飛び出しシナリオを修正した。
「チュンジャが本当の姿を見せる唯一の人がジンスクだ。2人が出会うシーンでは、最も素直になるしかないと思った。恐る恐る監督に伝えたところ、“ジンスクとチュンジャは何て言いそう?”と質問された。私たちの意見を言うと、そのまま受け入れてシナリオに書いてくださった」
デビュー37年目のキム・ヘスは、代表作だけでも10本を超えるほど華麗な経歴をほこる。映画『タチャ イカサマ師』の“チョンマダム”、『10人の泥棒たち』の“ペプシ”、『観相師-かんそうし-』のヨンホン、『グッバイ・シングル』のジュヨン、ドラマ「チャン・ヒビン」のチャン・ヒビン、「オフィスの女王」のミス・キム、「未成年裁判」のウンソク、「シュルプ」の母親など、多彩で個性あるキャラクターを数えきれないほど披露してきた。
しかし、キム・ヘスは「どんな作品をしても毎回演技に限界を感じる」と明かした。
「ひたすら基本をやるので、全ての作品で準備をしっかりしなければならない。それでもモニタリングすると“(演技が)下手だな、なぜこんなにウソくさいんだろう”と思う時がある。毎回感じるが、私が自分の素顔を見るのは本当に難しいことだ。その度に本当に涙が出る」
それでも彼女は『密輸』を撮影しながら、そのような感情はチームワークが圧倒してくれたと強調した。現場が楽しく幸せだったのも全てそのおかげだったという。
「今回は、ある瞬間から“私自身を受け入れて認めよう。それぞれ長所がある”と思うようになった。そう、私はこんな俳優だから。長い間、悩み努力してきたが、それでも克服できない短所もある。私と向き合い、解決方法を探さなくては」
