「サムレナラスーパー事件」を扱った映画『少年たち』…「疎外された人々を社会がどのように見るのかを映画に反映」

2023年09月28日

「“キャラクター目的で、この映画を選択したとしても、きっと目頭が熱くなるだろう”と思った。すごい演技者ばかりで、私は幸運だ」

チョン・ジヨン監督は27日、ソウル龍山(ヨンサン)区ある映画館で開かれた『少年たち(原題:소년들)』の制作報告会で、この映画の主演俳優ソル・ギョング、ユ・ジュンサン、ホ・ソンテ、ヨム・ヘランについてこう語った。

チョン監督が演出した『少年たち』は、実話である「サムレナラスーパー事件」を素材にした作品で、11月1日に公開される。

サムレナラスーパー事件は、1999年2月6日の明け方、全羅北(チョルラプク)道完州(ワンジュ)群の参礼(サムレ)邑にあるスーパーに、3人組の強盗が押し入り、70代のお年寄りを殺害した事件のことだ。

警察は当時、19~20歳の男性3人を犯人として立件したが、彼らは真犯ではなかった。強圧的な捜査によって虚偽の自白をした彼らは、それぞれ懲役3~6年を宣告され、服役した。

無念にも獄中生活をした3人は、再審事件専門家のパク・ジュニョン弁護士の助けを借りて2015年、再審請求し無罪を宣告された。裁判の過程で真犯人が罪を告白したりもした。

『少年たち』は、チョン監督の『折れた矢』 (2012)と『権力に告ぐ』 (2019)に続く実話三部作の最後の作品だ。今年でデビュー40周年を迎えたチョン監督は、韓国社会の不条理を告発する社会派監督として広く知られている。

チョン監督は「(真犯人として追い込まれた)少年たちは、貧しくて学校もまともに通えない子たちだった」とし「最も力なく、弱い、疎外された人々を私たち社会がどのように見るのか、私たちは彼らにどんな考えを持つのか、このような部分が映画に反映された」と説明した。

『少年たち』では、演技力に定評のある俳優たちが集結した。

主人公の完州警察署の捜査班長“ファン・ジュンチョル”役は、ソル・ギョングが担った。ファン・ジュンチョルは、無念にも少年たちが真犯人と確定し、事件が終わった時点から捜査班長に赴任する。そして彼は、ある情報提供の電話を受け、再び事件を掘り下げていく。

ソル・ギョングは、「俳優として、実話から来る強烈な魅力を感じた」とし「韓国映画の過去、現在、未来でもあるチョン・ジヨン監督と共にするということも、断れない魅力だった」と話した。

当初、チョン監督が注目したのは、サムレナラスーパー事件ではなく、2000年の全羅北道益山(イクサン)市で発生した「ヤクチョンオゴリ殺人事件」だったという。この事件でも、罪のない人が犯人として追い込まれた。

ファン・ジュンチョルは、チョン監督がヤクチョンオゴリ殺人事件を振り返った時に構想したキャラクターで、『少年たち』を制作しながら主人公として用いることにした。

少年たちを真犯人として追い込み、事件を一気に解決させ、ファン・ジュンチョルの再捜査を妨害するエリート警察“チェ・ウソン”はユ・ジュンサンが演じた。

昨年、釜山国際映画祭で『少年たち』を見て泣いたというユ・ジュンサンは、「暗い映画だと思うかもしれないが、全くそうではなく、面白さと感動がある映画だ」と話した。

ホ・ソンテは、ファン・ジュンチョルを信じついていく後輩刑事“パク・ジョンギュ”役を、ヨム・ヘランはファン・ジュンチョルの妻“キム・ギョンミ”役を担った。2人は、この映画に笑いと感動を与える重要な役割を果たす。

Netflixドラマ「イカゲーム」で悪役として強烈な印象を残したホ・ソンテは、悪役ではないキャラクターは今回が初めてだとし、「俳優として本当に情熱を尽くした作品だ」と打ち明けた。

「ザ・グローリー 〜輝かしき復讐〜」に続き「マスクガール」で注目されたヨム・ヘランは、「私にとっては、今が俳優としていい時期だ」とし「『少年たち』という大きな絵に、すてきなパズルのピースとして入っていればうれしい」と話した。

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