“歌王”チョー・ヨンピル、風邪でも熱唱闘魂…“オッパ部隊”がスタンディング&大合唱で応える

2023年12月12日

「今日、私が歌うのが大変な曲だと思う。それでも全力でやってみる」
“歌王”チョー・ヨンピルは最近、ソウル・オリンピック公園KSPO DOME(体操競技場)で開かれた「2023 チョー・ヨンピル&偉大な誕生ツアーコンサート-ソウル」公演で「Five Hundred Years」を歌うのに先立ちこのように述べた。
2日に光州(クァンジュ)のコンサートの後、風邪を引いたという彼の話し方には悲壮感さえ漂っていた。
民謡風の歌によく似合う大きな白い布が天井から“ひらり”と降りてきて、チョー・ヨンピルが「うらめしいこの世の中、薄情なあなた」と一音一音を渾身の力で吐き出すと1万人の観客は息を殺したままこれを見守った。
今回のコンサートは、チョー・ヨンピルがソウルでは5月の蚕室(チャムシル)主競技場以来、7か月ぶりに開く場だった。
同じ年に韓国国内で最大規模の公演会場である蚕室主競技場と、“K-POPの聖地”と呼ばれるKSPO DOMEで相次ぎ単独コンサートを開くのは人気K-POPアイドルグループでも容易ではない。さらに風邪で体調不良に見舞われながらも、100%ライブで2時間公演をひとりでリードしたのは、まさに“歌王”だからこそ可能に見えた。そして彼をこのように舞台に導いたのは、ミュージシャンとしての使命感、あるいは長年のファンたちに会おうとする意志のためのようだった。
チョー・ヨンピルは「私は今年がとても大変な年だった」としながらも、今年がデビュー55周年だという点を意識したように、「私はまだ55歳だ。まだ若い。今年はあと20日残っているが、とてもよいことだけがあることを願う」と述べた。
「私が本当に長い間歌った。70年代、80年代、90年代、2000年代、2010年代、20020年代…。ここにいる人の中で一部は、生まれる前の人もいますね」
チョー・ヨンピルはまた、「(のどの状態がよくなく)主治医が公演したら絶対にダメだと言った」としながらも、「それでもしなければ。アメリカ、イギリス、日本のいろいろな場所から飛行機に乗って来られた方々もたくさんいる」とステージに対する意志を示した。
チョー・ヨンピルは「私は歌っているのに、しきりに咳が出て、歌うのが難しい時もあると思うが、そんな時皆さんが“すぱっと”歌を歌ってほしい」と呼びかけたりもした。
彼は実際に同日、歌の途中でマイクを客席に回して観客と呼吸を合わせる姿も見せた。“元祖オッパ部隊”はこれに呼応し、席から立ち上がりリズムに乗って踊り、場内が割れるような大合唱で応えた。
公演が開かれたKSPO DOMEには巨大な漢字の“一(いち)”字型の舞台とLED電光掲示板が視線をとらえた。場内が暗転すると観客の熱い歓声とともに、チョー・ヨンピルと彼のバンド「偉大な誕生」が舞台に上がった。
チョー・ヨンピルはトレードマークであるサングラスにオレンジ色とベージュ色が調和した洗練されたシャツを身にまとい登場した。彼はギターを弾きながら、「Turn On The Rose-Light」で公演のオープニングを飾った。
チョー・ヨンピルは「Do not find oriole」、「Song of the Wind」、「Pride」のような名曲を相次ぎ歌い、「Woman Outside Window」、「Return To Busan Port」のような初期のヒット曲も歌ってファンたちを喜ばせた。
彼は肩を“ドンドン”としながら全身に力を入れ高音を出し、時には腰を後ろにそらせたり、前に下げたりしながら歌に集中した。
公演の後半部は進むにつれて、「Redpepper dragonfly」、「Eyes of the Sun」、「Let's go travel」などで強烈なロックの雰囲気が加わった。観客の大部分は最初から席から立ちあがり、体を揺さぶりながら力強い大合唱で歌王と“一緒に”コンサートを完成していった。ある男性観客は、まるでカラオケに来たかのように、公式のペンライトをマイクのように握りしめ歌を一緒に歌った。
同日何より座中を圧倒したのは、巨大なLED電光掲示板と照明装置から放たれる華やかな映像とレーザーショーだった。コンサート会場はまるでEDM(Electronic dance music)フェスティバルや、メディアファサードを彷彿させる視覚的見どころを次々と打ち出した。
昨年11月に発売された「Like serengeti」のステージで、“ここに広がる~セレンゲティのように~広い世界に~”というハイライト部分では、場内があっという間に暗転し、緑色のレーザーが噴き出し、広大な草原に来たような感じを与えた。
また、2013年に全国を騒がせたヒット曲「BOUNCE」のステージでは、洗練されたパステルトーンの3Dアルファベットアニメーションが踊り、「Redpepper dragonfly」のサビでは、タイトルを連想させる真っ赤なレーザー照明が舞台反対側の客席をかきまぜた。
チョー・ヨンピルは民謡(「Five Hundred Years」)、ポップロック(「Like serengeti」)、トロット(「Return To Busan Port」)、オペラロック(「Eyes of the Sun」)などさまざまなジャンルを行き来した自身の55年の音楽旅程を約2時間にわたって披露した。
彼が「Song of the Wind」を歌う時は、悪条件の下でもファンとの約束を守る姿が歌詞と重なり胸にじんと来る感動を届けた。
“より多くの失敗と苦悩の時間は避けて通れないということを/私たちは悟らなければならない/もうその答えが愛なら/私はこの世のすべてを愛するだろう”
同日、公演会場は歌王を見るために集まった“オッパ部隊”で公演時間の数時間前からにぎわっていた。ファンたちは、「オッパ!」、「オッパは私の光」、「サンキュー、チョー・ヨンピル」などが書かれたプラカードを持ってワクワクした表情で公演会場に入場した。入り口近くに設けられたチョー・ヨンピルの等身大パネルには、記念写真を撮ろうとするファンで長い列ができたりもした。
チョー・ヨンピルのファンクラブ「エターナリー」のナム・サンオク(55)会長は、「オッパが音楽を出してくれるだけでもありがたい」とし、「チョー・ヨンピルオッパはいつも期待を上回る、新しくリードする音楽を出す。来年に出る20thアルバムも楽しみに、信じて待っている」と述べた。

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