映画『遠足』に出演のキム・ヨンオク、「私にとっては最後の映画になるのではと思いながら演じた」

2024年02月08日

俳優キム・ヨンオクは、「元老」という修飾語を思わせないほど現役で活動している。

世界的に注目されたNetflixドラマ「イカゲーム」で主人公“ギフン”(イ・ジョンジェ)の母親役を担ったキム・ヨンオクは、昨年も数々のドラマに出演し、バラエティ番組でも活躍した。

7日に公開された映画『遠足(原題:소풍)』では、主演を務めた。キム・ヨンギュン監督が演出したこの映画でキム・ヨンオクは、ナ・ムニ、パク・グニョンと共演。彼女らの演技を見ると、両親や祖母、祖父が自然と思い浮かび、胸が熱くなる。

「私は、映画をあまりやってこなかった。この作品が、駄作であって優秀作であっても、私にとっては最後の映画になるのではと思いながら演じた」

『遠足』でキム・ヨンオクは、70代の女性“クムスン”を演じた。慶尚南(キョンサンナム)道の南海(ナメ)に住むクムスンは、ソウルにいる昔の友人であり、親戚でもある“ウンシム”(ナ・ムニ)の元を訪れる。2人は学生時代の思い出を求めて、高速バスに乗り南海に向かう。

「シナリオの初稿を読んだ時は感動したが、映画化される可能性が高いとは思わなかった。しかし、これを今の映画として作ることができたのは、私たち全員が作品に魅了されたからだ。(映画を見たら)私たちがとても喜んで演じたのが見えると思う」

キム・ヨンオクとナ・ムニ、パク・グンヒョンの3人の俳優は、まるで自分の話を表現するかのように自然に演技したという。キム・ヨンオクは、昨年『遠足』を披露した釜山国際映画祭でも「水が流れるように、自然に演技した」と話していた。

彼女は、「映画を撮るというよりは、流れてきた物語を穏やかに描き出す感じだった」とし、「(撮影現場で)キム監督は、私たちに好きにやらせながらも、よりこだわりたい部分があれば介入していた」と話した。

また、「(キム監督がそうしたのは)私たちに対する信頼もあっただろうが、監督もある程度満足したからではないだろうか」とし「この映画の特徴も、ここにあると思う」と述べた。

長い間、共に歩んできた3人の俳優は、プライベートでも親しい仲だ。キム・ヨンオクはパク・グニョンについて、「多くの作品を一緒にしたわけではないが、個人的に親しい」とし「阿吽の呼吸があるので、セリフのやりとりにぎこちなさがなかった」と振り返った。

『遠足』は、3人の女性の物語を通して穏やかな感動を与えるが、年配者の苦痛と死について重い問いも投げかける。

キム・ヨンオクは「お金があっても、家族がいても意味がない。私が私をコントロールできることが重要だ」とし「健康でいられるように自分で気をつけなければいけないということ、これが映画を通して感じたことだ」と話した。

『遠足』のバックミュージックには、歌手イム・ヨンウンの自作曲「Grain of Sand」が使われた。彼の所属事務所が、キム・ヨンオク、ナ・ムニ、パク・グニョンに対する尊敬の意を表して、この歌をバックミュージックとして使うことに同意したという。

キム・ヨンオクは、「その楽曲が、映画とすごくよく合うかは分からない」と笑った。ナ・ムニとイム・ヨンウンのコンサートに行ったという彼女は、「ナ・ムニは、驚きながら“歌がすごく上手だ”と連呼していた」とし「(歌だけでなくイム・ヨンウンという)人にも惹かれたようだ」と明かした。

1957年から俳優の道を歩んできたキム・ヨンオクは、今年でキャリア67年目となる俳優だ。深い響きの声を持つ彼女は、声優としても活動した。

生まれ変わっても俳優になるかという問いにキム・ヨンオクはこう答えた。

「演技するたびに、ある人物に入り込むので疲れることを知らなかった。演技でなければ私はやることがない。(俳優になったことに対して)今も後悔はないし、来世でもまた演技をしていると思う」

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