デビュー20周年のDynamic Duo、「当時の記憶と感情を詰めた楽曲を作ればいいかもという思いから始まった」

2024年04月04日

「当時、入手しにくい音楽がヒップホップだった。輸入CDを買いに行ったり、留学している友達に頼んだりした」(チェジャ)

「初めて買ったヒップホップアルバムは、Cypress Hill (アメリカのヒップホップグループ)の作品だった。家で一人聴いていたら怖くなった。(アルバムのカバーが)骸骨だったから。“これを聴いたら地獄に行くのか?”と考えながらこっそり聴いていた」 (ゲコ)

ソウル・江南(カンナム)区にあるAmoeba Cultureのオフィスで会ったDynamic Duoは、20年以上前、苦労しながらヒップホップのCDを買い、聴いていた少年時代を振り返りながら懐かしそうに笑った。

10thフルアルバム『2 Kids On The Block』は、当時少年だった2人が歩んできたヒップホップの旅程をラップで表現した12曲が詰まったアルバムだ。

最初のトラックから順に曲を追っていくと、1998年から現在に至るまでの「Dynamic Duoの歴史」を時間順に振り返ることができる。

ゲコは、「幼い頃から今まで、僕たちが歩んできた話は面白いと思う」とし「あるドラマ制作者と話していたら“この物語をドラマにしたらどうだろうか”というアイデアが出た。それなら僕たちも当時の記憶と感情を詰めた楽曲10~12曲を作ればいいかもという思いから始まった」と制作背景を説明した。残念ながらドラマの話は白紙になったが、“OST”はできたというわけだ。

小学校6年生の時、地元の友達として出会ったゲコとチェジャは、ドラマの制作会社が求める成長ストーリーを持っている。

同じ小・中学校を卒業した彼らは、2000年からヒップホップグループCB Massとして活動し、2003年にグループ解散の危機を迎えた。夢を諦めることができなかった2人は、通学バスや銭湯で書いたラップを集めて1stフルアルバム『Taxi Driver』(2004)を作り、Dynamic Duoとしてデビューした。

1stアルバム、2ndアルバムを続けてヒットさせ、彼らはいつのまにかヒップホップブームの火付け役となった。2006年にはヒップホップ・R&BレーベルのAmoeba Cultureを設立。その後も多くのヒット曲を誕生させ、「韓国のヒップホップレジェンド」と呼ばれるようになった。

Dynamic Duoは、この20年あまりの出来事の中で最もドラマティックな瞬間を選び、今回のアルバムを完成させた。

「どんな感情だったかを思い出すのに、かなりの時間がかかった。特に昔の話であるほど曲を書くのが難しかった」(ゲコ)

「僕たちの人生も楽しいことばかりではないので、嫌な記憶を思い出して掘り下げなければならないのがつらくもあった」(チェジャ)

その中でも9~10番トラックの「Dramatic」と「Fly or Die」は、彼らの暗黒期を表現した楽曲であるため意味深い。

「光が大きくなるほど、影が強まる時がある。変なウワサが流れたりもした。話があまりにもダークすぎるだろうかと悩んだが、こういう話も構成上悪くないと思った」(ゲコ)

ゲコは「Dramatic」のナレーションに参加した俳優チョン・マンシクについて「曲にノワール色があり、マンシクさんの声が合うと思った」とし、「(マンシクさんが)半分はホテルで、半分は市場の近くで録音したファイルを25個ほど送ってくれた。曲を完璧に理解してくださっているようで編集が楽しかった」と振り返った。

アルバムの最後のトラックであり、タイトル曲の「PITAPA」は韓国を越えて海外に進出するという抱負が込められた楽曲だ。収録曲の中で唯一、彼らの未来を描いている。ハンバーガー、ピザ、タコス、パスタを食べながら世界を回ろうという内容の歌詞がユニークだ。

ゲコはこの楽曲について、「海外公演をした時、再充電されたような気分になった。海外進出という素朴な夢くらい、見てもいいのではと思った」と説明した。実際に、今年は節約してでも海外公演を最大限行いたいというのが2人の思いだ。

今回の新譜は、前作の『OFF DUTY』(2019)以来4年4カ月ぶりとなるフルアルバムでもある。

インタビュー中、照れ笑いをしたゲコは「時間がかかってしまい、恥ずかしい」とし「実は昨年にリリースしようと思っていたが、“Smoke”と“AEAO”に集中したせいで遅れた」と明かした。

昨年、ダンス競演プログラムのミッション曲「Smoke」と2014年にリリースした楽曲「AEAO」が、意図せず逆走行し人気を博したため、発売時期が遅れたという。

アルバムをパート1~3に分けたのも、Amoeba Cultureの代表が世を去る前に急いで曲をリリースしようとしたのがきっかけだった。結局10thフルアルバムは、10カ月の長期プロジェクトになった。

しかしDynamic Duoは、今年デビュー20周年を迎えるぶん、さらに完成度の高いアルバムを出せることになって満足していると伝えた。

これまで解散の危機を迎えることなく活動してきたDynamic Duoは、20年間グループ活動を続けることができた秘訣についても語った。

ゲコは、「なぜ解散しないのかという質問が、3~4年前くらいから出始めた」とし「時間が経つにつれて、何に配慮しなければならないのか分かるようになった。少しの距離を持つのが大切なのかもしれない」と話した。

Dynamic Duoは、20周年記念年末コンサートを今年の活動の期待ポイントに挙げ、1st~10thアルバムを網羅したカセットテープセットも制作中だと明らかにした。

「今は、“1位にならなければ”というような欲はなく、音楽を出し続けること自体が楽しい」(チェジャ)
「結果にとらわれないようにしようという話は、数年前からしていた。人がいつ選択し、(僕たちの音楽を)楽しんでくれるか分からないから」(ゲコ)

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