『春の日は過ぎゆく』のホ・ジノ監督、「最近の若者の恋愛も題材にしてみたい」

2024年05月07日

「最近の若い人たちの恋愛の話も題材にしてみたい。そのためには(既成世代と区別される)その差を私が感じなければならないようだ」
一世代を風靡した恋愛もの『八月のクリスマス』(1998)や『春の日は過ぎゆく』(2001)を演出したホ・ジノ監督(60)は最近、全州(チョンジュ)のあるホテルで開かれた記者会見でこのように述べた。ホ監督は前日に開幕した「第25回全州国際映画祭」に参加するため、全州を訪問した。

今回の映画祭でホ監督は、「今年のプログラマー」に選ばれ、“Jスペシャル”セクションを主催する。このセクションで今年のプログラマーは、自分の作品や好きな映画数本を選び、観客たちと共に鑑賞して対話する時間を持つ。
ホ監督は自身が演出した『春の日は過ぎゆく』や『四月の雪』(2005)、ハ・ギルジョン監督の『馬鹿たちの行進(原題:바보들의 행진)』(1975)、ヴィム・ヴェンダース監督の『パリ、テキサス』(1984)、小津安二郎監督の『東京物語』(1953)など5本を選定した。『四月の雪』は、35ミリフィルムで上映され、郷愁を呼び起こすものと思われる。
ホ監督は、『春の日は過ぎゆく』でウンス(イ・ヨンエ)がサンウ(ユ・ジテ)にポンと投げかけるセリフ「ラーメン、食べて行く?」が今もコメディー番組で引用されるのを見て、この作品がこんなに長く大衆の記憶に残る理由を考えてみたという。
「(『八月のクリスマス』と『春の日は過ぎゆく』)2つの作品は、日常生活を題材にした話だからだと思う。だから昔の映画ではあるけれど、観客たちが身近に感じることができるのではないかと思うし、最近の観客たちとも接点があるのではないかと思う」
メロ(恋愛もの)に対するホ監督の愛情は、変わっていない。彼は「私が恋愛の話が好きなのは、喜怒哀楽を表現できるためだ」とし、「メロはうれしくて、悲しくて、振られた時に怒って、別れる時に懐かしむ感情を表現するのに本当によいジャンルだ」と話した。
“Jスペシャル”セクションで『春の日は過ぎゆく』を上映する時は、主演俳優のユ・ジテも参加する。ユ・ジテは今回の映画祭の国際コンペティション部門の審査委員を務めている。
ホ監督は「(昨年11月の)ロンドン韓国映画祭でも『春の日は過ぎゆく』を見たが、(映画撮影)当時、26歳の青年だったユ・ジテには少年美があり、とてもきれいに見えた」と笑った。
ホ監督は『馬鹿たちの行進』については、小学生時代に町内の再公開館で見た映画だと振り返った。
「姉が多いので、幼い頃からチェ・インホ作家の同名小説を読んでいたし、1970年代の深夜ラジオ音楽番組などにあこがれていた。中学や高校に通ったのは1980年代だが、不思議なことに1970年代の音楽や文化が私には親しみがある」
彼は『東京物語』を上映作に選定したことについては、「フランスのパリをバックパックで旅行した時に、小津特別展をしていたので見た作品だ」とし、「『映画というものは、人生をこれほど深くまで扱えるんだ』と思った。私の初期映画も小津監督の影響を受けた」と述べた。
ホ監督は新作『普通の家族(原題:보통의 가족)』の公開も控えている。お互いに異なる信念を持った兄弟が恐ろしい秘密を偶然に向き合うことになって起こる話で、ソル・ギョング、チャン・ドンゴン、キム・ヒエ、スヒョンが主演した。
ホ監督は『普通の家族』について、「今年の秋に公開されるのではないかと思う」とし、「韓国社会の教育問題や子どもの問題を道徳的、倫理的にどのように眺めるのかを面白く語る映画だ」と紹介した。
全州出身のホ監督は「(ソウルに住んでいた)高校1年の時、家出をして一人全州に来たこともある」とし、「全州国際映画祭にも5、6回参加したが、来るたびによい思い出ができる」と述べた。

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