韓国音楽界、11年ぶりにカムバックした歌王チョー・ヨンピルを高く評価…「チョー・ヨンピルの“まさに今ここ”を見せた」

2024年10月24日

11年ぶりとなる20thフルアルバムとタイトル曲「Good Enough」でカムバックした歌王チョー・ヨンピル。韓国音楽界は、彼の過去にとどまらない挑戦と革新を高く評価した。

イム・ジンモ大衆音楽評論家は23日、「チョー・ヨンピルは、トロット(韓国の演歌)など伝統的なスタイルの歌唱法に頼ることなく、自身の“Here and Now”、すなわち“まさに今ここ”を見せた」とし、「今、彼ができる最善の音楽スタイルを披露したのだ」と述べた。

そして「“Bounce”(2013年)の時、チョー・ヨンピルは64歳だったが、それから更に11年が過ぎた。一昔前の75歳であれば、活動すら難しい年齢だ」とし、「彼は、ロックと“Bounce”で成功を収めたEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)を融合させたのだと思う」と説明した。

イム・ヒユン大衆音楽評論家も、「チョー・ヨンピルは、“自分の好きなことをする”、“新しいことをする”というレベルを超えて、その時代の“最高ポップソング”を見せることを目標にしているようだ」とし、「1988年なら1988年、2024年なら2024年最高のレコーディング環境とサウンド技術で作られる最高の結果物を出そうとしている。そのために今も挑戦しているということを自ら証明した」と評価した。

チョー・ヨンピルは実際、出すアルバムごとに完璧主義者らしい一面を見せていたし、曲作業に細心の注意を払うことでも定評がある。今回のフルアルバムを出すまでに11年もかかったのも、これと無関係ではない。アルバム収録曲は7曲で、若干少ない印象を受けるが、完成していたある曲を、他の曲とのバランスを考えてトラックリストから抜いたのだという。

チョー・ヨンピルは記者懇談会で、「ミキシング作業をアメリカのエンジニアと行ったのだが、音楽資料のやり取りを16〜18回ほどした」とし、「相手も他の仕事があるはずなのに、1カ月半から2カ月ほど、ずっと“上げて下げて”とか“コーラスをこうしてほしい”などと頼んでいたら、その方が韓国に来てくださった。スタジオに来てもらうなど、申し訳ないほどいろいろ頼んでしまった」と、大変だった制作過程を明かした。 チョー・ヨンピルは、今回のアルバムのタイトル曲「Good Enough」で、「これからは信じて 信じてみて/自分を信じて 信じてみて」と歌い、リスナーを温かく励ます。映画『グエムル-漢江の怪物-』、『新感染 ファイナル・エクスプレス』、『ブラザーフッド』のシーンが登場し、過去を振り返る内容となっている感覚的なMVは、このようなメッセージの感動を増幅させる。

チョン・ミンジェ大衆音楽評論家は、「若い世代と既成世代の両方を魅了する物語が込められた楽曲だ」とし「社会生活を長く続け、引退する時期になった既成世代も共感でき、やっと社会に足を踏み入れた若い世代が聴いても励ましを得ることができる。“今のチョー・ヨンピル”だからこそ歌うことができる歌でありながらも、音楽的なトレンドを抑えているため、彼の新たな代表曲になりそうだ」と話した。

「Good Enough」を聴いた人々の中には、デビュー56年目でも変わらない聴きやすいチョー・ヨンピルのボーカルと歌唱法に注目する人々も少なくない。

チョン評論家は、「チョー・ヨンピルは歌唱法の側面では、変化無双の歌手であり、民謡のような歌から国楽、パンソリも錬磨した人だ。そのため今回の新曲は、完全に新しい歌唱法で歌っているというよりはチョー・ヨンピルの広いスキルが集約された声だと見ることができる」と付け加えた。

チョー・ヨンピルは、歌える限り音楽を続けるとし、たゆまぬ練習と勉強を続けると宣言した。それでもアルバムとしては、今回の作品が最後だと明らかにして音楽界と人々に惜しまれている。

イ・デファ大衆音楽評論家は、「チョー・ヨンピルというアーティストは、1980~90年代にとどまっていないことを示した」とし、「韓国大衆音楽界最大の星で、体力的な限界などがあるにしても、今回が最後のフルアルバムというのは残念だ」と述べた。

11年ぶりとなるチョー・ヨンピルのフルアルバムがリリースされると、長い間彼を待っていたファンたちはオン・オフラインで応援した。

ファンたちは前日、雨の降る中、記者懇談会の現場近くに集結し、歌王を祝った。主要音源サイトのコメント欄には、「着実にアルバム作業をしていることを尊敬するし、洗練された曲が素晴らしい」、「挑戦を止めない真のミュージシャンだ」、「心に響く歌だ」という書き込みが殺到した。

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