映画『聴説』の主演俳優ホン・ギョン、「20代のうちに必ず初恋の演技をやりたいと思っていた」

2024年10月31日

来月6日に公開されるチョ・ソノ監督の新作映画『聴説(原題:청설)』は、20代の青春の痛み、愛を美しい映像で描く。

主演を務めたホン・ギョン、ノ・ユンソ、キム・ミンジュの3人全員が20代だからか、演技がよりナチュラルだ。

「20代のうちに必ず、初恋の演技をやりたいと思っていた。僕が描いた初恋が、観客にどのように伝わるのか気になる」

30日、ソウル・三清(サムチョン)洞のカフェで会ったホン・ギョン(28)は、こう語り笑った。

『聴説』でホン・ギョンは、大学は卒業したものの、どんな仕事をするべきか分からず悩む26歳の就活生“ヨンジュン”役を担った。

両親が営む食堂を手伝いながら淡々と日々を過ごしていたヨンジュンは、弁当を配達するため訪れたプールで、同い年の“ヨルム”(ノ・ユンソ)と出会い、一目惚れする。

ヨルムは、オリンピックの金メダルを目指す水泳選手で妹の“ガウル”(キム・ミンジュ)を支えるため、毎日を慌ただしく過ごしている。ヨルムとガウルが手語で会話するのを見たヨンジュンは、2人が聴覚障がい者だと直感し、大学時代に学んだ手話で話しかける。

ホン・ギョンは、恋に落ちる瞬間を演じるのが楽しかったと話した。彼は、「その切ない感情を映像に収めることができるのが、すごく映画的だと思った」と述べた。

ホン・ギョンが『聴説』への出演を決めた理由は、単に初恋の話だったからだけではない。彼は、「この作品には純粋さがあった」とし、「ヨンジュンが自分の心を完全に投げ出す姿が、魅力的だった」と振り返った。

『聴説』は、2010年に韓国で公開された同名の台湾映画をリメイクした作品だが、“2020年代の韓国”という背景に合わせ、物語を大胆に再構築した。ヨンジュンも、積極的でユーモアがある原作の主人公とは違い、内気で繊細な人物として描かれる。

ホン・ギョンは、「周りによくいる素朴な人だと考え、ヨンジュンを演じた」とし、「その純粋な感情の前で、僕自身が恥ずかしくなる瞬間がたくさんあった」と打ち明けた。

ヨンジュンとヨルム、ガウフが手話でコミュニケーションを取るシーンは、感情表現が制限されるどころか、むしろより鮮やかに映し出される。彼らは、さまざまなジェスチャーと表情で初恋のときめきと悩み、葛藤を観客に伝える。

ホン・ギョンは、「手話をする時は、相手から目を離すことができない。相手の心を目で伺いながら全神経を集中することが必要になるからだ」とし、「そう考えながらやっていたら、感情の伝達も自然とできた」と話した。

3人の俳優は、3カ月ほど一緒に手話の練習を行った。ホン・ギョンは、「手話の練習では、手話を学ぶだけでなく、お互いを知る時間も持ったため演技に役立った」と話した。

最近、公開される韓国映画はアクションやスリラーが多く、ロマンスはあまりない。主演俳優3人が全員20代という点でも、『聴説』は珍しい作品だ。

ホン・ギョンは、「20代の俳優たちも、スクリーンを華麗に彩ることができるし、作品を作り上げていくことができるということを、今回の作品を通して見せたい」と明かした。

スクリーンデビュー作『潔白』 (2020)を通して、高い演技力が注目されたホン・ギョンは、『本当に遠い所』 (2021)や『コメント部隊(原題:댓글부대)』(2024)に続き『聴説』で、着実にフィルモグラフィーを積み重ねている。

来年公開されるNetflix映画『グッドニュース』にもキャスティングされた。この作品でソル・ギョングと共演することになったホン・ギョンは、「先輩のエネルギーに圧倒される瞬間が多く、新しい世界に入るという思いで作業している」と話した。

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