映画『幼い依頼人』出演のユソン、「児童虐待、目を背けないで」

2019年05月08日

「今回は悪口をたくさん言われそうだ。実際もあんな面がある人間なのではないかと誤解されるほどの演技をしようと思った」

映画『幼い依頼人(原題:어린 의뢰인)』で子供を虐待する継母役を務める女優のユソンは、「性格と違いすぎるキャラクターを演じるのは大変だった」と打ち明けた。

2013年の「漆谷(チルコク)児童虐待死亡事件」をモチーフにした本作で、洗練されたおとなしいイメージの女優ユソンは悪徳な継母ジスクに変身し観客の怒りを引き出す。

7日、鍾路区(チョンノ)三清洞(サムチョンドン)のとあるカフェで会ったユソンは「私が選んだ作品だが、いつも撮影現場に行く足取りは重かった」と語った。

「カットがかかったら早く抜け出さなくてはならないのに、その後、苦痛がくる。つらい姿を他人に見せると慰めや同情を求めているみたいだから、ひとり落ち着こうとした。石を投げたくなるほどの怒りを引き起こす人物を表現してこそ、映画のメッセージが伝えられると思った。そんな責任感が負担になった」

彼女は大変だったが“疑いもなく必要な映画”であるため出演をためらうことはなかったという。

「子供たちの現実の中で無関心な大人たち、法のずさんさ、児童福祉士たちが働きながら感じる限界などすべてを扱っている。そこにイ・ドンフィさん演じるジョンヨプが子供たちと親交を深める過程は明るく温かく描かれている」

許されることも、理解することもできないジスクを演じることは簡単ではなかった。

「監督は、許されない人だから『行動の理由さえ与えたくない』とおっしゃったが、私はジスクを理解しなくてはいけなかった。憤怒調節障害を持つ人物だが、この障害はどんな幼少時代を送ったかによって決定される。なのでジスクを、母親の存在を心で感じることができず、母親の役割を機能的にのみ果たす人物であると考えた。『両親から守られなかった子供がこのように成長したのだ、大人たちが作り出した怪物なのだ』と」

役柄とは正反対に、保健福祉部児童虐待予防広報大使としても活動したユソンは、児童虐待犯に対しては「正常ではない。自己感情にだけ集中し相手の人格は尊重しない人々だ」と断言した。

「児童虐待は許されない罪。外国は児童虐待に関し、ケタ違いだと思うほどに重い処罰をするが我が国は特になおざりになっているようだ。児童虐待に関しては処罰が厳重化してこそ、人々が警戒心を持ち注意深くなるだろう。『幼い依頼人』を通じ、観ると気分が悪いという理由で児童虐待から目を背けることなく、大人として何をしなければいけないのかに気づいてほしい」

ユソンは6歳の娘を育てる母親でもある。

「子どもを育てながら私も新米の母親なので、本をたくさん読みながら勉強をした。初めの3年間は惜しみなく愛情を注ぎ最善を尽くした。その結果として子どもが家の外で、愛されて育った子どもに見えるという言葉を聞くと、子どもへの最高の教育は親の愛であるという気がして、愛情を受けることができない子どもたちに対してやるせない気持ちになる」

現在彼女はドラマ「世界で一番可愛い私の娘(原題)」で家事や育児、仕事までこなすワーキングママを演じている。

彼女は「私も実家の母が子どもの面倒見てくれるので、ドラマを通じ母の心を察するようになった」と述べた。

彼女は今年、映画『真犯人(原題:진범)』と『鬼手(原題:귀수)』の公開も控えている。

「今後は男性が独占しているようなキャラクターに挑戦してみたい。それに私はコメディをしたことがないのでやってみたい。深みのある恋愛物にもチャレンジしたい」

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