映画『わが国の語音』主演のソン・ガンホ、「世宗大王の人間的な魅力に惹かれた」
2019年06月26日

「ついに地下を脱出して600年を遡り、偉大な方に会ってきました(笑)」
俳優のソン・ガンホは、25日にソウルの中区(チュング)MEGABOX東大門(トンデムン)にて開かれた映画『わが国の語音(原題:나랏말싸미)』の制作報告会で、世宗大王を演じた感想についてこのように述べた。
『わが国の語音』は文字と知識を権力で独占した朝鮮時代に、すべての臣下の反対を押し切って、訓民正音を創製した世宗の最後の8年を描いた映画である。世宗と僧侶のシンミがともにハングルを作ったという創製説を題材にした。
ソン・ガンホは世宗大王の人間的な姿を見せる予定だ。
彼は「これまでハングルを作る過程で、世宗大王の人間的な苦悩や、孤独な王としての苦痛に出会えなかったが、この作品を通じて感じた。これらがスクリーンのいたるところに染み付いている。プレッシャーも感じたが魅力的だった」と振り返った。
ソン・ガンホにとっては3度目の時代劇であり、映画『王の運命 -歴史を変えた八日間-』(2014)の英祖以来、2度目の王役である。
彼は「時代劇は雄大さや重大さもあるが、我々の先祖たちの物語を演じるという点で説明することができない気楽さもある」と述べた。
ハングル創製の隠れた主役であるシンミ僧侶はパク・ヘイルが演じた。シンミは崇儒抑仏政策の朝鮮で最も低い仏に帰依し、真理である仏陀以外いかなるものにも仕えない堅固な人物だ。
パク・ヘイルは「シンミ僧侶はサンスクリット語、チベット語、パスパ文字などに精通していたらしい。それで世宗大王と出会うようになったようだ。言語に精通したシンミ僧侶をただ真似するのではなく演じるのが大変だった」と述べた。
パク・ヘイルは実際に頭を丸刈りにして演技をした。
彼は「坊主頭があまり似合わないという話は耳にしていない。観客が私を見たとき、僧侶の役に違和感を覚えなければ物語に引き込むことができると思った。それで寺に直々に足を運んだりもした」と笑みを浮かべた。
チョン・ミソンが演じる世宗の夫人、ソホン王后はこれまで映画やドラマの中で見てきた王后の役から脱し“立派な人”としての姿を見せている。
チョン・ミソンは「私が言いたかった言葉、欲しかった品格をソホン王后が持っていた。映画の中で世宗とシンミの2人を引き合わせる人物でもある」と説明した。
ソン・ガンホは「世宗大王にとってソホン王后はハングル創製をする時に精神的に力をくれた姉のような方。チョン・ミソンも私より後輩だが温かい姉のような方だ」と笑みをこぼした。
ソン・ガンホ、パク・ヘイル、チョン・ミソンは映画『殺人の追憶』(2003)以来16年ぶりに再会し、ともに息を合わせた。
ソン・ガンホは「16年ぶりだが『私だけが年を取ったなあ』という気がした。お2人は当時も今もまったく同じような印象だ」と冗談を叩いた。
パク・ヘイルは「16年は長い時間だが、無我夢中で走り抜けた時間でもある。作品で再会することができたということ自体が意味深く、お2人ともさらに深まり、奥深くなった印象だ」と伝えた。
チョン・ミソンは「久しぶりに映画に出演したせいか、お2人とも当時と今の印象は同じ」と付け加えた。
30年間映画界に従事し、『王の運命 -歴史を変えた八日間-』など多くの映画の脚本を書き、製作に参加してきたチョ・チョルヒョン監督の演出デビュー作でもある。
チョ監督は「わが国5千年の歴史の中でもっとも偉大な成就は八萬大蔵経と訓民正音だと思う。映画を準備する途中で、この2つの間にシンミ僧侶というつながりがあったことを知った。ハングルの創製原理とその原理に基づきハングルを作る過程を横糸にし、その過程で出会った世宗、シンミ、ソホン王后と歴史に記録されなかった人々の縁を縦糸にして作った映画だ」と説明した。
彼は「15年間この映画を準備し、ハングル関連の書籍を読み、言語学者など専門家たちと会って内容を考証した。シンミ僧侶に倣ってさまざまな寺院に通ったりもした」と述べた。
彼はこの映画を作った個人的ないきさつについて「亡くなった私の母の一生の恨みが、文字が分からないことだった」と目頭を熱くしたりもした。
本作品はこれまでスクリーンで見ることが難しかった陜川(ハプチョン)海印寺(ヘインサ)の蔵経板殿、栄州(ヨンジュ)浮石寺(プソクサ)の無量寿殿、安東(アンドン)の鳳停寺(ポンジョンサ)など文化遺産の姿を余すところなく盛り込んだ。
映画『わが国の語音』は来月7月24日に韓国で公開される。
