動物園の見方が変わる…映画『Garden, Zoological』

2019年08月27日

昨年、大田(テジョン)のある動物園でピューマが脱走し、最終的に射殺された事件をきっかけに韓国社会で動物園の廃止を要求する声が高まった。彼らは動物も自由になれる権利があり、動物園ではなく自然界にいるべきだと主張する。
しかし反対の声もある。動物園の外の野生は既に人間によって破壊されており、動物種の保存の為には動物園が必要だという意見だ。
今年9月5日に公開されるドキュメンタリー映画『Garden, Zoological(原題: 동물, 원)』はこの二つの見解のうち一方に偏らないように努めている。
清州動物園の隅々を映しながら始まるこの映画は、獣医と飼育員ら人間とトラ、山猫、鷲など、動物たちの日常を淡々と描く。
映画は動物園を平凡な日常の空間として扱う。晴れる日があれば雪が降る日もあり、太陽が昇り沈む。子アザラシが誕生すると同時にトラが息絶える、生と死が同時に存在する空間だ。
観覧客が見る檻の中の動物の背後で、掃除、繁殖、飼育、診療、手術、放し飼いなどを受け持って働く多くの人も動物園を構成する。
動物園に閉じ込められた動物たちは自由ではない。野生性を失い、人に従ったり常同行動を見せたりもする。そして動物が息絶えると他の動物でその場を埋める。映画は檻の中にいるメスの鷲の元へやって来たオスの鷲が檻の外を自由に飛ぶ姿で、動物園の動物たちの境遇を隠喩する。
動物園で働く人々は人間の娯楽の為の動物園を最大限、動物の為の場所にしようと努力する。しかしその限界は明らかだ。彼らも「土地が広くないといけないが、狭い場所ではできることがあまり無い」と残念がる。
映画は同時に野生の山猫を人工授精させる作業を通じて種の保存の為の役割を遂行するには動物園が必要だと伝える。
最近メディア試写会の後に開催された記者会見で、演出を務めたワン・ミンチョル監督は、動物園に対する中立的な視点を維持しようと努めたと強調した。
彼は「韓国の今のメディアは動物または動物園を二つの視点で扱っている。一つ目は人格化して、声を吹き替えて親しげに近づこうとする。反面、かなり悲惨な環境で生きている動物を映す時もある。最大限、私が見る中立的な事実を映画でお見せするため努力した」と明かした。
映画はここで止まらず、ひいては動物園の新しい役割、または代案を提示する。
清州動物園のキム・ジョンホ飼育員は「野生に出てもしっかり生きられる動物は動物園にいて、野生では飢え死にするしかない動物は救助センターにいるが、彼らは安楽死させられる運命だ。むしろ安楽死させられる動物を動物園に置いて、動物園にいる動物たちは、野生で自由に飛び回ればいいと思う」と語った。
その試みとして動物園にいる鷲の野生性を回復する過程を映し出す。大きい鷲は人を警戒せずその過程は容易ではないが、努力は続いていく。

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