時代劇が無い秋夕連休…韓国映画3編のうち、ヒットする作品は?
2019年09月02日

今年の秋夕(チュソク)連休の劇場街には時代劇が存在しない。その代わりに様々なジャンルの韓国映画3本が並んで上映される。家族と一緒に泣いたり笑ったりしながら鑑賞できるコメディから犯罪アクションや犯罪ドラマまで、好みによって選択できる幅広い映画が準備されている。
今年の秋夕連休は昨年に比べて短い。昨年は振替休日を含め5日あったが、今年は4日だ。連休が短いだけに、劇場街の興行競争は更に熾烈になると予想される。
◇コメディ・アクション・シリーズものまで…選択して鑑賞できる秋夕映画
今月11日に公開される『がんばって、ミスター・リー(原題: 힘을 내요, 미스터 리)』は俳優チャ・スンウォン主演のコメディ作品だ。コメディだが、笑いよりは感動と涙に焦点を合わせた。家族が集まる秋夕だけに、家族と一緒に鑑賞できる優しい映画だ。
完璧なビジュアルを誇り、子どものような感性と知能を持つうどん屋の手打ち達人チョルス。ある日、彼の前に大人のような娘セッピョルが現れる。入院していた病院を抜け出したセッピョルとチョルスは大邱まで一緒に行くことになり、この過程でチョルスのミステリーな過去が明らかとなる。チョルスの過去が2003年に発生した大邱の地下鉄火災事件とオーバーラップしながら、後半では涙溢れるシーンに変わる。配給会社NEWの関係者は「笑いと胸がいっぱいになるどんでん返しで映画館を出る時まで幸福感をプレゼントする映画」と伝えた。『LUCK-KEY/ラッキー(原題: 럭키)』で690万人を動員したイ・ゲビョク監督が3年ぶりに制作した新作で、損益分岐点は200万人だ。
同日公開される『タチャ3(原題: 타짜: 원 아이드 잭)』はホ・ヨンマン作家の漫画を原作にした「タチャ」シリーズ3番目の映画である。
公務員試験の受験生で伝説のタチャ、チャクグィの息子イルチュルが賭博場でミステリアスなマドンナと出会い、一気に彼女の魅力にはまってしまう。そしてマドンナを守っているイ・サンムとポーカー対決を行い、彼に騙され負けてしまう。膨れ上がった借金のせいで崖っぷちに追い込まれたイルチュルの前に父チャクグィを知っているという正体不明のタチャ、エックが現れる。エックはイルチュルを含め、全国のタチャらを呼び集めて命を掛けたゲームを行う。
花札を素材にした前編とは違い、ポーカーをメインに時代的背景も現代にした点が前編とは異なる。
秋夕公開映画3本のうち、唯一R指定の作品で、前編より娯楽性が強化された。‘R指定’の娯楽映画を望んでいた大人と「タチャ」の固定ファンを劇場に呼び込むものと見られる。総制作費は110億ウォン(約11億円)で、損益分岐点は260万人だ。
これもまた同日公開される『バッドガイズ:THE MOVIE(原題: 나쁜 녀석들: 더 무비)』は、OCNで放送されていたドラマシリーズを映画化した作品だ。
護送車脱走事件が発生し、犯罪者たちを捕まえる為に再び悪い奴らが皆集結する。「悪い輩を悪い奴らが捕まえる」という設定と原作の世界観を再現する。
原作の組織暴力団 パク・ウンチョル役を演じたマ・ドンソクと強力班の班長オ・グタクを演じたキム・サンジュンは原作同様に出演し、前科5犯の詐欺師クァク・ノスン役を演じたキム・アジュンとあくどい新人コ・ユソン役を演じたチャン・ギヨンが新しく合流した。
配給会社CJエンターテインメントの関係者は「悪い奴らが悪い輩を捕まえるというドラマのコンセプトを反映したというのが強み。映画化され、スケールが大きくなった。更にコミカル要素があるアクションのため、秋夕連休に気軽に鑑賞出来る映画だ」と紹介した。
◇「昨年の秋夕とは異なる様相」…ジャンルの多様性・損益分岐点の低下
昨年の秋夕連休の際は『安市城 グレート・バトル(原題: 안시성)』や『明堂(原題: 명당)』、『ザ・ネゴシエーション(原題: 협상)』、『物の怪(原題:물괴)』など韓国映画4本が上映されたが、興行不振を経験した。
『安市城 グレート・バトル』は最終観客動員数544万人で辛うじて制作費を回収し、『物の怪』と『明堂』、『ザ・ネゴシエーション』は損益分岐点(300万人)を越えることが出来なかった。
今年の秋夕連休に公開される映画の損益分岐点は200万から260万人と昨年に比べて低い。映画関係者は「今年の秋夕映画は昨年とは異なり投資費用が大きくないので、少なくとも1作品は損益分岐点を超えるだろう」と予想した。
連休期間は短いが、総観客動員数は昨年と変わらないとの見通しもある。連休が短いほど観客は旅行の代わりに映画館をより多く訪れる傾向があるからである。
「名節(韓国の祝日)=時代劇」という公式とは異なり、今年は時代劇が上映されないという点も特徴だ。昨年、時代劇映画が一気に公開されヒットしなかったという経験があるからだ。カン・ユジョン映画評論家は「昨年の秋夕は時代劇映画が重なり、多くの制作費が掛かった映画が公開された。今年の秋夕に公開される映画はジャンル的にバランスが良く、昨年とは異なるとみられる」とコメントした。
