30周年のイ・ウンミ 「音楽と自分、お互い歳をとっていく感じがとても嬉しい」
2019年11月07日

「裸足のディーバ」のイ・ウンミは、30年連れ添ってきた“音楽”という相手と「互いに尊重しながら歳を重ねているようでとても嬉しい」とした。
「初期より、今の自分の方が、はるかに音楽に“素直になったし、正直”だと思う」と語る彼女の告白は、淡々としているが、推し量るのが難しいほどの深さを感じる。
6日、ソウル鍾路区(チョンノグ)で会ったイ・ウンミは「簡単ではなかったが、一方で奇跡のような瞬間もあった」と30年間の“音楽の旅”を振り返った。
彼女は、1989年に新村ブルースのゲストボーカルとしてデビューした後、フルアルバム6枚とリメイクアルバム3枚など多数のアルバムを通して、確実に大衆の愛を受けてきた。作曲家ユン・イルサンとタッグを組んだ「恋人がいます(原題:애인있어요)」(2005)は、2008年のドラマ「ラスト・スキャンダル」に挿入され、国民の愛唱曲としてヒットした。
小さなステージと大きいステージを選りわけることなく、着実に積み重ねてきた公演は、いつのまにか1000回に達していた。
デビュー30周年を迎え、先月19日の光州公演を皮切りに、釜山、仁川、全州、ソウル、大邱、蔚山などで来年2月15日まで全国ツアーを行う。
彼女は今月2日、釜山コンサートを終え、あるファンからもらった手紙にたくさんの涙を流したと言う。中学1年生の頃、公開放送でイ・ウンミの「ある懐かしさ(原題:어떤 그리움)」を聞いて戦慄を覚え、ファンになり、共に年齢を重ねてきたという事情が書かれていた。
「一人、何度も夜を明かしながら作った音楽を、誰がわかってくれるだろうと思っていたが、苦しみながら作った作品に多くの方が共感してくださっているという事を確認した瞬間だった。本当に驚くべき経験だった。私はとても恵まれた人だと、もう一度感謝した」
彼女は、手紙を読んで、「本当にたくさん後悔した」とし、いつもセンシティブにライブの準備をしていたために、ファンに対して大らかになれなかった事への申し訳なさも伝えた。
全国ツアーが終わった後には、「フムポク」というタイトルの記念アルバムをリリースする。彼女が30年間、音楽に「フムポク(どっぷり)」はまって受けた幸せな瞬間を思いながら付けたタイトルだという。
先月25日に先行公開された「昨日の昼(原題:어제 낮)」と「愛だったのか(原題:사랑이었구나)」以降も順次収録曲を公開する予定だ。アルバムに収録する新曲は6~8曲程度を考えているとイ・ウンミは伝えた。
歌手として活動している間、リップシンクなど音楽界のシステムにたくさん苦言を呈してきた。
幸いにも最近では、リップシンクがほとんどなくなり、彼女は、「昔、口うるさく言った効果が少しはあったようだ」と笑いながらも、「世の中が変化し、進化し、進歩するように、徐々に変わっていくだろう」と力を込めて述べた。
政治的な声をあげることも恐れてはいなかったのに、ずっと歩みを続けるのかという質問には「怖くないのではなく、怖いが続けているのだ」と言い切った。
「私も同じ韓国国民であるため、私の権利と義務を果たそうとしているだけだ。だから、これからも、私がすべきことであれば、するつもりだ」
「今老後を迎えながら、音楽家としての将来も、うまく締めくくるべき時期」だと考えている彼女は、人生と音楽が互いに自然と溶け込み、観客と呼吸することが、自身の「最終目標」だと述べた。
「皆さんにお届けする音楽からかけ離れた人生を送りたくはない。私の生きる人生そのものがそのまま私の声に溶けこみ、音楽にも自然と入り込み、顔のしわとなって声にもツヤを与えてくれることを願う」
