イ・ヨンエ、芸能人は針1本で割れる風船みたい…まもなく主演映画『私を探して』が公開

2019年11月26日

映画『私を探して(原題:나를 찾아줘)』は,荒涼さと悲しみを抱くイ・ヨンエの瞳を映して始まる。映画『親切なクムジャさん』(2005)のクムジャと重なるところがありながらも、14年という月日が表すように、さらに深まり多くの感情を盛り込んだ。
今月27日公開の『私を探して』(キム・スンウ監督)は、6年前に失踪した息子を見かけたという謎の電話1本を受け、海釣り場に1人で息子を探しに出かけたジョンヨン(イ・ヨンエ)の物語が描かれている。
今月25日、ソウル・小公洞 (ソゴンドン)のウェスティン朝鮮ホテルで会った女優のイ・ヨンエは、「暖かく胸がじんとくる余韻を与えると同時に、人間群像の支離滅裂さと皮肉で奇怪な現実をよく表した作品だ」と紹介。
彼女は「若い頃は、テレビに闘病中やつらい状況にぶち当たった子どもたちが出ると、『私が助けてあげることはないのか』と近づいていった。でもいざ母親になってみると、そのようなニュースをどうしても見ることができなかった。この作品もまた児童失踪や児童虐待などが描かれているため、実は悩むところが多かった。それでも社会の不条理などを込めたメッセージやキャラクターの完成度が高いため、ぜひとも出演したかった」といきさつを述べた。
イ・ヨンエは、感情的でむしろ節制された演技を見せる。そのために子どもを失う悲しみがさらに大きく感じられる。彼女は「声を張り上げて絶叫するシーンなど感情を爆発するシーンを撮ったが、入り込むことはなかった。10つの感情のうち、1つか2つだけをさらけ出すよう方向を定めた」と述べた。
イ・ヨンエは、肉体的にもかなりレベルの高い演技を披露した。首まで浸かるほどの海の中に飛び込み、砂浜で格闘を繰り広げたかと思えば、無慈悲に叩かれることもある。彼女は「アクションスクールに通い、体を転がすことを練習した。砂浜で転がってみると、めまいがした。年を取る前に『アクションを何度かやっておかないと。後になってはやりたくても大変でできない』と思った」と笑みを浮かべた。
イ・ヨンエはこれまで、多作ではないが数々の名作に出演し、経験を積んできた。『JSA』(2000)や『ラスト・プレゼント』(2001)、『春の日は過ぎゆく』(2001)、『親切なクムジャさん』(2003)が代表作だ。テレビドラマでは、高視聴率を記録した作品などを通じて韓流スターに浮上した後、視聴者の心を捕えている。
イ・ヨンエは「あまりにも久しぶりだったが、時間がそんなに長く過ぎたとは思えなかった。多くの作品に出演することも重要だが、一つの作品でもきちんと向き合いたいという欲がある」と述べた。
さらに「20代から30代の時は、一生懸命取り組んだ。もっと欲を出せば、得るものもあるが失うものもある。私は遅くに結婚・出産を経験したので、家庭と仕事をバランスよく並行したいという気持ちが大きかった」と振り返る。
この作品を撮影しながら「子どもたちのスケジュールに合わせるのが大変だったが、夫がしっかりサポートしてくれた」と感謝の意を述べた。
彼女は、インタビュー前日にバラエティ番組に出演、2人の子どもと自宅を公開し、母親としての素朴な姿を見せた。
イ・ヨンエは、「私のことを"神秘主義"だというが、私は特に"神秘主義"というベールに包まれてはいなかった。私の性格が問題だった。10代と20代の時は、恥じらいを多く経験した。カメラの前だけで演じて、他の場所では積極的になれなかった。そのため、"神秘主義"やCMで見た"酸素のような女性"というイメージがずっと残っていた。しかし、結婚後は性格がとても変わった。家庭が出来て、他人を配慮するようになり、子どもの保護者として生活をしているうちに、徐々に心も開き、さまざまな物事を見ることができる性格に変わった」と自身について語った。
さらに「バラエティ番組の出演もまた映画のPRだけでなく、娘がテレビに出るのが好きで、思い出を作ってあげたいという母親の気持ちからだった」と述べた。
イ・ヨンエはインタビュー中、「何でもやりすぎは良くない」という言葉を頻繁に使った。
彼女は、「生きながら得た経験だ。やりすぎると副作用が生じる。演技も同じこと。無駄をなくすことが重要だ。私は10代の時から懸命に努力を積み重ね、20代の時も演技の面で過度にやりすぎた。様々な役を経験し、失敗もたくさん味わった。そのため大変だったこともあり、早期終映にも見舞われた。しかし30代になると、良い作品と出会えた」と振り返った。
イ・ヨンエは今回、化粧気のない姿とぼさぼさ頭などほとんど飾らない姿で撮影に挑んだ。彼女は、「年齢が与えるプレッシャーがなかったと言えば嘘になるが、外見からにじみ出た月日の歴史が、演技の深みを増してくれたようで満足だ」と述べた。
さらに「容姿の秘訣」を問われると、「私は月日の流れに勝てない。何でもやりすぎず、しっかり管理しなければならないことだ」と答えた。
彼女は最近、芸能界の後輩たちが若い年齢にもかかわらず、次々と極端な選択をすることに胸を痛めている。
イ・ヨンエは「あまりにも早い年齢でデビューすると、気持ちが揺れることがある。存在感を得られない年齢で周りから『かっこいい』と風船のように空に飛ばされ、針1本で割れてしまうものだと思う。私も大学卒業後、社会生活を芸能界で始め、大変な時期を経験した。人間関係が一番つらかった」と過去を振り返った。
さらにイ・ヨンエは、愛情がこもったアドバイスも忘れなかった。「私は自ら持ちこたえていた。お酒で自分を紛らわすのは、とても危険。私は自然に癒された。たくさん歩いて散歩もした。自分で考え直して、再起動することができるそんな時間を作ることを勧めたい」と後輩たちへエールを送った。

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