女優シン・エラ、「養子縁組で我が家に来た娘たち、彼女たちがくれた幸せはどんな言葉でも表現できない」

2020年03月06日

「お母さんへ。今日は私にとって特別な日。私がこの家に来た日だから。13年前のこの日、乳児院で寝ていた私をお母さんは家に連れてきてくれた…。私がこの家に来ることになったのも、お母さんの娘になったのも運命みたい」
一昨年の冬、長女のイェウンちゃんが渡した手紙を読んだ瞬間、女優のシン・エラは突然涙を流した。
「誕生日や両親の日(毎年5月8日)の時は子どもにプレゼントの代わりに手紙を書いてほしいと言う。その日は誕生日でもないのに娘が手紙をくれた。手紙を読んでいる時に感動がこみ上げてきて涙がぽろぽろ流れた。私が泣くから2人の娘も一緒に泣いて…」
シン・エラは一度もに娘に「家に来た日」を話したことがない。しかし娘はアルバムの写真の下に書いてある日付を覚え、その日に合わせて特別な手紙を書いたのだ。
シン・エラはある番組に出演し、このようなエピソードを語り、番組を見た出版社「Wisdom House」の提案で、娘の手紙は最近絵本で出版された。タイトルは「私が家に来た日」。本には画家のキム・ムルギル氏が描いた美しく温かい絵とともに、シン・エラが娘に書いた返事も添えられた。「あなたのおかげで生まれた幸せはどんな言葉で表現しても足りない」
シン・エラは「本を出せば人々が養子縁組に対する考えを少しは変えるだろう。特に家庭で育つことができない子どもたちにいつも守ってあげられる絶対的な存在が必要だという事実を知らせたかった」とし、「娘も出版を快諾した」と述べた。
シン・エラは夫である俳優のチャ・インピョとの間に息子ジョンミンくんをもうけた後、2005年と2008年に2人の娘、イェウンちゃんとイェジンちゃんを養子に迎えた。2人ともに新生児の時だ。
江南区(カンナムク)清潭洞(チョンダムドン)にある彼女の事務所で会ったシン・エラは、「人々が自然分娩や帝王切開で子どもを産んだと言うように、私は養子縁組をして子どもを産んだと言う」といいながら、「2人の娘が我が家に来て本当にありがたく幸せだ」と笑った。
シン・エラは福祉支援のボランティアに通う息子のジョンミンとそっくりなイェウンちゃんを見て養子縁組を決めた。
「養子縁組を決める前日、ありとあらゆる考えが浮かんで夜を明かした。しかし、イェウンを見た時のフィーリングを忘れることができなかった。ところが養子縁組機関でイェウンの心臓から雑音が聞こえるとして“海外養子縁組対象者”だとされた。韓国では離縁を懸念して各種検査を通じて完ぺきに健康な子どもたちだけを養子縁組として送り出す。その話を聞いた時、心がとても痛み涙が溢れ出た。その時私は“不治の病”さえなければ大丈夫だとして、イェウンと家族になることができた。イェウンはその後、元気に育ってくれた」
シン・エラは2014年に3兄妹たちを連れてアメリカ留学に旅立ち、5年半後となる今年1月に韓国へ永久帰国した。アメリカではHIS大学(His University)でキリスト教カウンセリング学を勉強した。
アメリカでの生活を尋ねると、「子供たちを車に乗せて通い、家事と学業を並行していたために肉体的にはとても大変だった」としながら、「しかし、半世紀を生きてきた私に人生のインターミッションであり、休憩時間ような時期だった。学校で勉強をしたこともこれから生きていく上でとても役に立ったと思う」と述べた。
シン・エラは子どもたちが幼い頃から、養子縁組は家族になる一つの方法であるだけに過ぎないとし、養子縁組の事実を公に知らせた。うれしいことがある時に知らせたくなるのと同じ理屈だと思ったからだ。長女が小学校に入学した時は学校を訪れ、子どもたちに養子縁組に関する話を聞かせてくれるよう頼んだこともある。
そのおかげで娘は韓国で養子縁組に対する先入観がまったくなく育ったが、アメリカで嫌な思いをした。
「イェウンがアメリカの公立学校に通っていたが、韓国でそうだったように普通に養子縁組をしたと言ったので、ある友達が『I’m sorry』と言ったそうだ」
イェウンちゃんは当時の心情を母親に送った手紙にこのように綴った。「いつだったか、私が養子縁組だと言ったら“ゴメンね”と言った友達がいたでしょ?その時はその言葉が理解できなくてイヤだった。お母さんから生まれたらどれだけよかっただろうと思ったりもした」
シン・エラは韓国に来た2人の娘を京畿道(キョンギド)にあるキリスト教のフリースクールに送る予定だ。息子のジョンミンくんは小学校6年の時に1年間ホームスクーリングをしたことがある。
「息子が弱く傷つきやすかった。学校にずっと通えば自尊心が低くなることを心配してホームスクーリングを決定した。1年間スイミングスクールにも通い、聖書の勉強もして、農作業もしながら農作業日記も書いた。数学のような科目は塾のサポートもうけた。平日には私と一緒に劇場にも行ったりもした」
息子はもう大人になり大学3年生になった。音楽に素質を見せ直々に曲を作りYouTubeを通じてアルバムも出したという。特にラップがうまいとシン・エラは耳打ちした。
シン・エラは子どもの教育に対しては確固たる哲学と原則を持っている。
「第一に、子どもを育てる時は無条件に愛してあげなくてはならない。子どもがいつ、どんな目に遭っても母親の元に行けば胸に抱かれることができ、温もりを感じることができるようにしなけれなならない。そこが自分の安らぐ空間であると感じさせてあげること、それが愛だ。第二に子どもの才能を見つけてあげること。一生を楽しく幸せに働きながら、他人を助けることができるのが何かを見つけてあげるのが両親の役割だ。最後は子どもが社会生活をできるよう、人間性を育ててあげることだ。人間性は両親と子どもの関係がよければ育てることができる」
シン・エラはしばらく中断していた演技活動も近いうちに再開する。新ドラマにもキャスティングされた。ドラマ出演は2013年の作品に特別出演して以来7年ぶりだ。彼女は「若い時は主役だけだったが、月日が流れ今は主役の母親役を演じる」とし、「これからは悪役もやってみたいし、カメオ出演でもこれまでのイメージとは異なる演技をたってみたい」と抱負を明かした。

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