韓国でも広がる“無観客公演”…新型コロナウイルスの影響でYouTubeライブ配信が試行中
2020年03月16日

新型コロナウイルスの影響で、韓国でもやむを得ず演劇公演や演奏会などが相次いで中止されている。
感染拡大を防ぐための社会的距離を置くことに賛同しながら、公演の臨場感をお茶の間にもそのまま伝える“無観客公演”が話題を集めている。
水原(スウォン)市にある京畿道(キョンギド)文化の殿堂で繰り広げられている芝居。選挙に出馬する前に自叙伝の代筆を依頼するため女流作家のオ・ミランに会うオム社長。
オム社長は彼女に一目惚れしてしまうが、家父長的なしきたりと偏見に陥っている現代社会を風刺したブラックコメディ『ブラボーオム社長(原題:브라보 엄사장)』の一幕だ。
しかし、客席には演劇の3大要素のうちのひとつである観客はいない。
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、演劇界では初めて“無観客公演”を試みた。
演劇の中止や延期も考えたが、何より観客たちとの約束を守ることが重要だった。
劇団は、公演会場にいるような躍動感をそのまま伝えるためにスタジオ型のカメラ6台とジミージブのクレーンカメラを設置し、YouTubeを通じて客席をお茶の間まで拡大させた。
京畿道文化の殿堂・メディアクリエイティブセンターのクォン・ヨンフン監督は、「会場に足を運ぶことができない観客たちに慰めのメッセージを伝え、新型コロナウイルスのために苦しい思いをしている国民を少しでも慰めようと“社会的距離を置く・芸術に近づこう”プロジェクトを実施中だ」とコメント。
毎回舞台の上で観客との呼吸を通じて、力を得てきた俳優たちにも新しい試みになった。
オム社長役を演じるキム・ギルチャンは、「カメラが観客だと思って、むしろもっと細かい表情や視線を捕らえることができるのではと思っている」とコメント。
一方、京畿道文化の殿堂は今回の演劇を皮切りに、計5回にわたる“無観客”コンサートと公演を披露する予定だ。
