映画『パラサイト』、南アフリカでも再上映され話題に…アジア映画の“壁”を超えた

2020年03月16日

ポン・ジュノ監督の世界的作品『パラサイト 半地下の家族(以下、パラサイト)』が、アカデミー賞の受賞をきっかけに南アフリカ共和国で再び上映され、1か月以上人気をキープしている。
新型コロナウイルス感染症の拡大により南アフリカのメディアに韓国事情が随時取り上げられている中でも、世界的に作品性を認められた韓国映画が地球の反対側の南アフリカの観客の心を捕らえているのだ。
今月15日、現地の配給会社である韓国IXPEによると『パラサイト』は当初、昨年10月11日に南アフリカの約100館のうち18館の劇場で初めて上映されたと発表。
当時ボックスオフィスの下位圏を記録し、1か月で上映リストから外れることになった。
状況が逆転したきっかけは、先月10日に『パラサイト』がアメリカのアカデミー賞の授賞式で作品賞など4冠王を総なめにしたことで訪れた。
その4日後、ヨハネスブルグやプレトリア、ケープタウン、ダーバンの南アフリカの主要4都市の劇場8館で『パラサイト』が再びスクリーンに戻ってきた。
『パラサイト』は現時点で、南アフリカで2万人を超える累積観客数を集めたことが伝えられている。
これまでプレトリア駐在韓国大使館を中心に『スノーピアサー』など韓国映画が南アフリカはもちろん、アフリカ大陸を通じて商業的な目的で劇場公開されたケースは『パラサイト』が初めてだ。
韓国や中国、日本をはじめとするアジア映画としても、南アフリカ映画市場で産業上映を行ったのは初めてだという。
実際、南アフリカの映画予約サイトで『パラサイト』の評価点は8.6点、『1917 命をかけた伝令』や『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』の8.0点より高かった。
プレトリアのマルチプレックスマルチチェーンのSter Kinekorの映画館で最も人気のある映画は、5つの映画館のうち最大の2館(198席)で上映される。
劇場スタッフ・ソノさんは、「先月『パラサイト』が再上映されて以来、続けて2館を獲得した。観客数が落ちれば次第に第5スクリーンの方に移るが、しばらく落ち込みそうもない」と述べた。
さらに「正確な累積観客数は規定上、具体的に明らかにすることはできないが、14日午後3時の時点で、1日だけで約50人が作品を観に来たようだ」とコメント。
南アフリカの映画観覧文化が劇場で、映画愛好家1、2人が上映作を見ている場合も珍しくない場合と比べると、『パラサイト』は人気を博していることになる。
黒人が80%以上の南アフリカ社会で映画がいわゆる大ヒットするためには、何よりも黒人の共感を得なければならない。
これに先立ち、南アフリカで売り切れが続いた映画は、黒人を主人公にしたマーブル映画『ブラックパンサー』が挙げられる。
高い映画のチケット料金も、黒人層が映画館で映画に接することができなくする要因のひとつだ。『パラサイト』のチケット価格が99ランド(約745円)であるのに比べ、南アフリカの最低賃金の時給は20ランド(約128円)に過ぎない。
さらに南アフリカの映画市場は90%がハリウッド映画で、残りの10%は南アフリカの国産映画やイギリス・フランス映画などが分配される状況だ。
IXPEのチョ・チャンヨン代表は「アジア映画が定着することができなかった南アフリカ市場で、ハリウッドのブロックバスターでなくても、作品性を備えた韓国映画が十分通じるということを『パラサイト』が見せてくれた」とコメント。
そして「アフリカの関門である南アフリカ市場で韓国映画に対する認識が変わっただけに、今後、衛星テレビを通じてはるかに成長潜在力の大きいアフリカのお茶の間にも裾野を拡大して収益を創出するだろう」と期待感を示した。

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