「楽人伝」や「20世紀ヒットソング」…“ニュートロブーム”でレトロな感性にハマれる番組が今人気
2020年04月10日

最近、過去を振り返り新しい感覚で楽しむ“ニュートロ(New+Retro)ブーム”が目覚ましい。その時代を過ごしてきた世代だけでなく、若い世代の間でも高い関心が寄せられている。
誰もが過去を思い出すような楽曲や大好きだったスターがいるだろう。
このような昔の感性を蘇らせる素材の数々は韓国の放送界でも人気を集めている。
レトロな感性が2020年代に再び召喚しているのはなぜなのか、その理由を解き明かしてみた。
最近、韓国の放送界は過去に戻る時間の旅にすっかりハマっている。歌謡界で始まった“ニュートロブーム”が番組にも広まってきたからである。
ケーブルチャンネルの「KBS Joy」では昔のヒット曲を聞き直して再解釈をする音楽チャート番組「20世紀ヒットソング(原題:이십세기 힛-트쏭)」を披露した。
先週の放送では90年代当時に人気の目安とされたいわゆる「キルボードヒットソング」がテーマだった。キルボードとは韓国語で路上を意味する“キルコリ”とビルボードを合わせた造語だ。
MCを務めたSUPER JUNIORのヒチョルは「通りで流れる曲は『ヒットする』と言われていた。路上の出店でアルバムが売れることが、実際人気があるという証拠だった」と説明した。
この回では待望の1位に選ばれた楽曲「Strangers」をヒットさせた男女ユニットのYoung Turks Clubがサプライズで出演し話題を集めた。
ヒチョルとともにMCを務めたタレントのキム・ミナに今回の1位についての感想を尋ねられたメンバーのチェ・スンミンは「残念な話だが僕たちはこの曲で1位を取ったことが1度もない。だからとても感慨深く驚いた」とコメントを残した。
また、一時代を風靡した思い出のミュージシャンに出会い、プロジェクトミュージックを作る番組も登場する。今月25日に初回放送を控えた新バラエティ「楽人伝」だ。
1990年代から2000年代序盤にDIVA、CHAKRAなど人気グループを誕生させたイ・サンミンが音楽制作者として立ち上がった。
“C'est si bonブーム”の主人公であり、1970年代の歌謡界をリードしたソン·チャンシクとトロットの人気者ソン·ガインも合流し、出演者たちは音楽アドバイザーとして活躍する予定だ。
このように、昔のヒット曲をテーマにしたニュートロ感覚番組は、実はオンラインですでに人気を集めていた。
いわゆる“オンラインのタプコル公園(ソウル最初の都心公園)”が若い世代の間で話題になったためである。過去に流行した文化を新鮮に受け入れているという。
文化評論家のクォン·サンヒ氏は「ニュートロのトレンドはデジタル時代に反作用しているが、手軽で簡単なことに飽きていた時にレトロが復活した」と前置きをしながら、「10代や20代が過去の映像を見て、『これは新鮮で独特だ』、『この人は誰だろう』という疑問から出発して“オンラインのタプコル公園”が注目され始めた」と分析する。
このようなニュートロブームは、単に過去の音楽を聞くだけにとどまらず、最近時代を逆走するスターを誕生させている。
“タプコルのG-DRAGON”と呼ばれるヤン·ジュンイルがその1人だ。実は過去の活動当時は歓迎される歌手ではなかったそうだ。
バラエティ番組「ハッピートゥゲザー シーズン4」に出演したヤン・ジュンイルは、大学路(テハンノ)でパフォーマンスをしていた時に観客から石を投げつけられたことがあると明かし話題となった。
しかし、時代を先駆けた彼のファッションと洗練された音楽は若い世代たちの好奇心を刺激し、現在のシンドローム級の人気へとつながった。
一方、本格的にアイドルグループが誕生した1990年代から召喚したスターがいる。昨年末番組を通じて18年ぶりに再結成した男性グループの太四子(テサジャ)だ。
太四子は1997年にデビューして「The way」や「Time」などのヒット曲を残し、同時代に活動したNRGのライバルとも呼ばれた代表的な第一世代のアイドルグループだ。
ニュートロブームに支えられ、長い時間をかけて再び大衆の前に立つことになった彼らだが、メンバーのパク·ジュンソクは「H.O.T.やSECHSKIESが再結成してレトロブームが起こった。『僕たちもステージであんなふうにパフォーマンスを見せたい』と思ったのが再結成のきっかけになった。僕たちもこうしてブームに合流できてとてもうれしい」と心境を明かした。
今はメンバーがそれぞれ、さまざまな番組に出演しながら活発に活動を続けている。今年7月には待っていてくれたファンのために公演も準備しているそうだ。
パク·ジュンソクは「昔の姿をそのまま生かしながら、もっと今の老練した味や、以前のような若さと情熱を交えた感じやアナログ的な感性をたくさんコンサートで見せるつもりだ」とメッセージを残した。
世代のギャップを乗り越え、新しい文化のトレンドとして定着した“ニュートロ”の人気が今後も続くことで、さらに幅広い韓国のエンタメ文化が形成されることを音楽ファンたちも望んでいることだろう。
