映画『ただ悪から救ってください』、「理由は重要ではない」とシンプルに伝えるハードボイルドアクション

2020年07月29日

殺し屋のインナム(ファン・ジョンミン)は日本で最後の任務を終え、パナマに発つ計画を立てている。タイで発生した殺人拉致事件が、自分が置いてきた恋人と関連していることを知りバンコクに向かう。
無慈悲な追撃者のレイ(イ・ジョンジェ)は自身の兄弟がインナムにやられたことを知り、インナムの後を追う。
映画『ただ悪から救ってください(原題:다만 악에서 구하소서)』は、2015年のデビュー作『オフィス 檻の中の群狼』で「第68回カンヌ国際映画祭」のミッドナイトスクリーニング部門に招待されたホン・ウォンチャン監督の新作だ。ここに『新しき世界』のファン・ジョンミンとイ・ジョンジェが7年ぶりに再びタッグを組んだ作品として関心を集めた。
ホン監督と主演俳優たちは、「2人の俳優がまったく異なるキャラクターと新しいアクションを披露するだろう」と自信を示した。
実際にこの作品は“ハードボイルド追撃アクション”というジャンルに忠実に、打撃感のある身一つのアクションや、刀や銃、手りゅう弾まで加えたカーチェイスのシーンに力を入れた。
また予告通り、バンコクでインナムを助けるガイド役を務めたパク・ジョンミンがまったく新しい姿で登場する。
ホン監督は試写会直後の記者懇談会で、似たようなジャンルの映画で観たことがあるようなシーンやセリフについて、「もともと有名なシーンはいくつもあるし、それを意識しすぎるとかえって閉ざされてしまう可能性がある。韓国映画と向き合うなら避けずに進むべきだと思った」と説明した。
この作品は“城に閉じ込められた姫を救う”という古くて単純なプロットに従う。“姫”を救おうと乗り出すインナムに、残酷な殺人魔レイのキャラクターを引き合わせて差別性とスタイルを与えようとしたとホン監督は説明した。
暴走するレイは劇中「なぜここまでやるのか」という質問に、「理由は重要ではない」と答える。ストーリーラインが単純になったことで脈絡と蓋然性に疑問を持つ観客に、作品が出した答えのようでもある。
イム・スンレ監督の映画『交渉(原題:교섭)』の撮影のため、ヨルダンに滞在するファン・ジョンミンはリモート中継を通じてあいさつを伝えた。
彼は「前作『工作 黒金星と呼ばれた男』でセリフがとても多くて大変だった」としながら、「インナムを選んだ理由のひとつも、初めはセリフがなかったからだったが、いざ撮影をしてみたら何も言わず感情を伝えるのは難しかった」と述べた。

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