『担保』から『剣客』まで…監督5人に聞いた「秋夕に競争作品の中で観たい映画は?」

2020年09月30日

新型コロナウイルスのためパンデミックに値する事態の中でも、韓国を代表する祝日の秋夕(チュソク、中秋節)の連休が始まり、映画人たちは数年間苦労して作った“子どもような作品”を劇場公開した。“総合芸術”と呼ばれる映画1本を世に送り出すまで、どの製作陣たちも苦労が絶えなかったようだが、今年は特に気苦労までプラスされたようだ。「映画が公開されたので、劇場に行って観てください」という言葉さえも慎重になり、うまく切り出すことができずにいる。
例年より落ち着いた秋夕の作品レースに、控えめに挑戦状を出した5人の監督に直接会った。本人の映画についての話も聞き、今回一緒に公開されることになった“競争作”の中で、観たい作品を1本ずつ選んでもらった。果たして結果はどうだったろうか。
■『担保(原題:담보)』のカン・テギュ監督、キャストたちの新しい挑戦
Q:『担保』はどのような作品?
A:ぶっきらぼうで無愛想だが情け深いサラ金業者が子どもを担保に入れ繰り広げる物語を扱っている。この子どもを育てながら家族のようになってしまう人々の話だ。
Q:よりにもよってなぜサラ金業者なのか、美化論争についての心配はなかったのだろうか?
A:最初の印象はそうかもしれない。でも映画を観れば違うだろうという確信があった。悪縁として出会い、天倫(親子や兄弟関係)になっていく過程とも結びついていると思うので、新しい、否定的な単語が肯定的に変わる話だといえる。
Q:こんな人たちが果たしているのだろうかと、ファンタジーな要素も感じられるが…
A:幻想かもしれないし、ひょっとしたらそばにいるかもしれないあしながおじさんのような、私にとってもあんなふうに自分を信じて親身になってくれる家族になることもできるし、自分の友人にもなり得ると思った。
カン・テギュ監督は競争作品の中で観たい映画に『ディーバ(原題:디바)』を挙げた。その理由に「ダイビング選手の役を演じたこと自体がとても難しかったと思う。その中にスリラーというジャンルを加えなければならないため、演技に対しての挑戦が感じられ、他の作品と比べて気になる映画だ」と説明した。
■『ディーバ』のチョ・スルイェ監督、「『死なない人間たちの夜(原題:죽지않는 인간들의 밤)』に期待している」
Q:映画『ディーバ』を紹介してください。
A:ダイビング界のディーバと呼ばれるチェ・ヒヨン選手が疑惑の交通事故や墜落事故の後、謎の出来事が起こり、内在していた欲望や狂気が蘇るミステリー・スリラーだ。
Q:演出した時に最も苦心した部分は何?
A:成功に対する執着から来る狂気のような素材は、これまであまりにも多く扱われていたが、ここで私は少し違う方向にひねってみようと考えていたので、友人関係まで引っ張り出してきて複雑な内面の心理を描こうとした。
Q:秋夕の連休は競争作品が多いが、『ディーバ』だけの強みを挙げるとしたら?
A:一度も扱ったことがない素材だし、このスポーツ自体が基本的にとても美しい。後はキャストたちの演技。シン・ミナさんの一度も見たことのない顔をご覧になれると思っている。
チョ・スルイェ監督は競争作品の中で観たい映画に『死なない人間たちの夜』を挙げた。その理由に「『シシルリ(時失里)2km(原題:시실리 2km)』や『人喰猪、公民館襲撃す!』をとても面白く観たシン・ジョンウォン監督の作品でもあり、B級情緒が感じられるコメディ映画なので非常に期待している」と説明した。
■『死なない人間たちの夜』のシン・ジョンウォン監督、「『国際捜査(原題:국제수사)』が観たい」
Q:『死なない人間たちの夜』はどんな映画?
A:これまで試みられなかったSF、スリラー、コメディが組み合わさったハイブリッド映画だ。3人の女性が男性たちに復讐する内容。浮気などに対する復讐なので、ご覧になれば快感を得ることができると思う。
Q:独特な人物たちのアイデアはどこから得たのか?
A:私はメモ魔なので、どんな人がどんな行動をするのかいつも観察をしている。それで主演キャストたちも私が観察をして、この人の長所と短所から内面にあるものを引き出していった。
Q:監督がロマンス映画を作っても面白そうだが計画は?
A:ええ、それも普通ではないだろう(笑)ただ正統ロマンスと言っても、それをどう表現するかによってかなり変わる。必ずしもジャンルを混合しなくても。チョン·ウソンやキム·ヒソンと仕事をしたい。すごく面白いと思う。
シン・ジョンウォン監督は競争作品の中で観たい映画に『国際捜査』を挙げた。その理由に「クァク・ドウォンさんが私と親友なので(笑)以前『漁村の幽霊 パクさん、出張す』を一緒に撮影したが、お互いとても気が合ったので、ぜひこれから作品をやってみようと言った」と説明した。
■『国際捜査』のキム·ボンハン監督、「時代劇アクション映画『剣客(原題:검객)』を推薦する」
Q:なぜ“国際捜査”?
A:田舎に住む平凡な刑事が初めて出かけた海外旅行で、“グローバルセットアップ”犯罪に巻き込まれながら、それを乗り越えていくグローバルな現地の国際捜査ジャンルだ。
Q:『国際捜査』だけの強みは?
A:まず演技力が優れた俳優が出演している(笑)その次に今は頻繁に足を運べない海外の風景を見ることができる。その次に映画をご覧になれば分かると思うが、若干独特な素材がまた登場する。それらを探してみるのも楽しいと思う。楽しみながら、シンプルに笑いながら観ることができる映画。
Q:フィリピン現地撮影の時、大変だったと聞いているが…
A:大雨を避けながら撮った。台風に24回も遭遇した。そこが台風が発生する地域だったらしく、朝の仕事は、その宿所のカーテンを開けて雲があるかないか、雨が降っているかを確認することだった。
キム・ボンハン監督は競争作品の中で観たい映画に『剣客』を挙げた。その理由に「最近あまり見られなかった時代劇アクション。チャン・ヒョクさんが出演するこの作品を推薦したい」と述べ、「キム・ヒウォンさんとソン・ドンイルさんが出演する『担保』もよくて、『ディーバ』も一味違う素材で面白いと思う」と選ぶことができない様子でもあった。
■『剣客』のチェ·ジェフン監督、「『担保』が成功してほしい」と挙げる
チェ・ジェフン監督は競争作品の中で観たい映画に『担保』を挙げた。その理由に「最近とても大変な観客の皆さんの胸を撫でてくれるような、ヒーリング映画という意味で『担保』はいい作品だと思う。それと監督が友人なので、一緒に成功したい」と述べながらインタビューに答えた。
Q:コロナ禍で大変な時期に公開されたせいか、お互いに応援する雰囲気のようだが…
A:私は『剣客』が最初の作品で、「1本の映画を作るのがこんなに大変なんだ」と心から感じた。そのうち「自分と同じように大変だったはずだ」と思うようになり競争というよりは、応援する気持ちが湧いたのだと思う。
Q:映画『剣客』の競争ポイントを挙げるとしたら?
A:技術的なトリックを最大限排除し、剣に特化した新しい剣闘術というアクションが差別化された韓国映画だけの魅力だ。だからといって、これまでの武侠アクションの荒唐無稽なものではなく、俳優たちの能力値を最大限引き上げリアルに撮ったアクション映画だ。
Q:観客の皆さんにメッセージを…
A:一番心配なのはやはりコロナだ。観客の皆さんが大変なのに、むやみに「足を運んで映画を観てください」という話もできなかった。私たちの映画が観客の皆さんに少しでも癒しになることができたら幸いだ。

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