映画『隣人』、今月25日公開…俳優オ・ダルスが約3年ぶりにスクリーン復帰
2020年11月12日

「どれくらいぶりだ?」
1985年、金浦(キンポ)空港に降り立ち帰国した野党総裁“イ・ウィシク”(オ・ダルス)が言う。隣にいた補佐官が「3年ぶり」だと答える。
映画『隣人(原題:이웃사촌)』のオープニングシーンだ。
俳優オ・ダルスが同映画を通して約3年ぶりにスクリーン復帰する。
映画は、帰国するやいなや自宅軟禁されるウィシクと、彼の隣の家で24時間盗聴任務を担うことになった国家安全保障政策局の盗聴チーム長“デクォン”(ジョンウ)の物語だ。反共産主義意識を貫いていたデクォンはウィシクの人間味溢れる面に導かれ、次第に変わっていく。
ウィシクのキャラクターが、キム・デジュン(金 大中)前大統領を想起させる設定だが、「政治的なメッセージではなく、家族の愛と隣人のコミュニケーションを暖かく描きたかった」という監督の演出意図により、ストーリーは歴史的事実とは異なる流れに向かう。
鋭いどころかお人よしの盗聴チームメンバーの体を張ったギャグや、ナミの「Bingle Bingle」がとんでもない理由で放送禁止曲になった時代のアイロニーを軽いタッチで描く時までは、映画は時宜にかなったブラックコメディとして読める。
しかし、中盤を過ぎるとキャラクターは突然、シリアスになり、状況は一変する。そんな急激な温度差に適応する間もなく感情を強要する。
カーチェイスシーンが登場するアクション映画になったかと思えば、カメラを凝視しながら直接メッセージを伝える啓蒙映画となり、最後までコメディと感動を手放さないプロットには、押しつけがましい設定と感情が溢れる。
シーンとシーンを行き来するデクォンについていく事も手に余る。「共産主義者」とそうでない者を区別する国家安全保障政策局キム室長(キム・ヒウォン)も、平凡で見え見えの悪役に過ぎない。
映画『7番房の奇跡』を作ったイ・ファンギョン監督が演出した。 2018年2月に撮影を終えた直後、オ・ダルスの「#MeToo騒動」が起こり、公開が延期された。その間、配給会社はワーナー・ブラザース・コリアからリトル・ビッグ・ピクチャーズに変わった。今月25日、韓国で初公開。
