シングルマザーで出産したサユリ(藤田小百合)、今の心境をインタビュー
2020年11月18日

「あなたの勇気に拍手を送ります!」
「選択は尊重されると思います、応援しています」
今月16日「生放送 KBSニュース9」で、日本出身のタレントのサユリ(藤田小百合)が精子提供を受け息子を出産したニュースが伝えられた後に寄せられたコメントだ。KBSは“自発的シングルマザー”となったサユリの話と未婚女性が母親になることが難しい韓国社会の現実などについて報じた。
“未婚出産”、“自発的シングルマザー”、“精子提供”などは、我々の社会ではまだ馴染みのないテーマかもしれない。しかし目を背けてはいけないテーマでもある。婚姻件数は統計を取り始めて以来、昨年最低値を記録した。一方、結婚はしたくないが子どもは欲しいという未婚女性は増えている。「結婚をしなくても子どもを産めるのか?」と心の中で問い続ける人が多いという。
このような中で“非婚女性の出産”について話題を投じたサユリ。オンエアでは届けることができなかった、より詳しいインタビュー内容を公開する。サユリが日本に滞在していたため、電話インタビューを行った。
Q:出産おめでとうございます。母親になった感想を。
A:何年もの間ずっと子どもが欲しかった。夢にまで見るほど。今も夢なのではないか、朝起きたら子どもがそばにいないのではと不安になる。今、本当に幸せで、これが夢だったらどうしようかと、寝るのが怖くなるほど。本当にとても幸せだ。
Q:健康状態が良くなかったと聞いているが…
A:妊娠中毒症になり、体調が良くなかった。それで予定日より早く出産した。
Q:“シングルマザー”になるきっかけは?
A:韓国で産婦人科に通った。卵巣年齢の検査を受けたら、48歳と診断された。医師の先生から自然妊娠が難しいと、この数値では体外受精を行っても成功確率は高くないと言われた。今もすでに遅いが、この時期を逃したら一生子どもを産めないと率直におしゃった。
その時、本当に目の前が崩れるように感じた。「あー、死にたい」と思った。母に泣きながら電話をした。日本に帰ると。ここにいても家族もいないし、日本に行っても自分ができることはないけど、すべてが嫌でとても憂鬱だった。
子どもが欲しくて、36歳から出産を考えていた。ところが突然体調が1、2年の間に急に悪くなった。卵子保管も頻繁に行っていたけど…卵巣機能が落ちている状態で卵子を保管すると、成功確率が高くないと言われた。テレビで卵子保管について自慢もしていたが、成功確率も高くないので本当に憂鬱だった。
Q:出産のために精子提供を受けたが、その選択をした理由は?
A:愛していない男性と結婚して、体外受精を行い子どもをもうけるのか、もしくは1人で子どもを育てるのか、選択は2つしかなかった。でも私はいくら考えても、愛していない人を急いで探して結婚する気持ちにはなれなかった。
Q:妊娠や出産過程で大変だった点は?
A:韓国では私が妊娠したこと自体を人々が知らないから平気だった。でも日本では臨月の状態だったので、お腹が大きくなっている。私が韓国から帰ってきたというと、初対面の人はいつも「パパは韓国人でしょ?」と必ず聞いてきた。結婚しているのが当たり前だと思うのだろう。そうやって聞かれるたびに「あ…はい、夫は韓国人です」と言っていた。恥ずかしくて隠すのではなく、相手が決まり悪くなるのが申し訳なくてそうしていた。「シングルマザーです」とこちらが言えば、「あー、ごめんなさい」となるのが申し訳なくなるから。でもこれからこういう状況が一生続くのだと思った。正直に話せば、誰も聞いてこない。だから、嘘を付かないで正直に話さないといけないと思った。
Q:子どもが大きくなった時、父親について聞かれたらどんな説明をしてあげるのか?
A:「パパ」というのはおかしいと思う。名前も知らず会ったこともないのに、パパと呼ぶのは違うと思っている。それで母と私で作った呼び方がある。“ギフト(プレゼント)さん”と呼んでいる。ギフトは英語で“プレゼント”という意味。プレゼントのような子どもをくれた人なので、私たちはギフトと呼んでいる。子供にも「パパは本当に優しい人。あなたを産むために助けてくれた。ギフトだ」と正直に話そうと思う。「ママも会ったことがないけど、ステキな人。本当に世界で一番感謝している人」だと説明する。
Q:社会の目も心配か…
A:韓国ではシングルマザーに対して否定的な考えが多いと感じた。私がこのようなことをしたらどうだろうと言ったら、人々は悪口を言い嫌がるだろうと思った。私は何を言われても平気だ。でも子どもを変な目で見る可能性もある。私のせいで、私の欲のせいで、父親がいないことについてはとても申し訳なかった。
正直、愛する人と結婚して父親がいることが、この世で一番幸せだと思う。産婦人科に通う時も、旦那さんと一緒に来る人、父親が赤ちゃんを抱いている姿を見るととてもうらやましかった。
でも暴力をふるい続け酒に飲んだくれた父親がいるよりは、母親が1人でも懸命に生きれば子どもが理解してくれると思った。父親がいることが最高だが、世間の目が変わってほしいと思っている。これから。難しいと思うけど。
Q:息子にはどんな子どもに育ってほしい?
A:一日で母親になるのではなく、息子を通じて一日一日が母親になっていく過程だと思っている。それがとてもありがたい。生まれてきたこと自体が親孝行だ。勉強はできなくても大丈夫。私も苦手だったから。卑怯な人間にはならないでほしい。嘘を付かず、ずる賢くない子なら幸いだ。本当に模範生じゃなくてもいい。他人を配慮して、相手の立場を理解してあげられる人間になってほしい。
