独立映画『姉弟の夏の夜』、コロナのパンデミック禍でも世界で輝いたその秘訣とは?
2020年12月28日

今年、新型コロナウイルスにより韓国映画界も厳しい試練を経験した。
このような状況で韓国国内だけでなく、海外の映画祭で相次ぎ賞を総なめにし、好評を得た作品が、独立映画『姉弟の夏の夜(原題:남매의 여름밤)』だ。
韓国の家族の物語を扱ったこの小さな映画が海外でも共感を得た秘訣は何なのだろうか。
今年1月の「ロッテルダム国際映画祭」での受賞をを皮切りに、海外の映画祭で7個の賞を総なめにしたユン・ダンビ監督の映画『姉弟の夏の夜』。
年月が流れた跡がそのまま残っている2階建ての洋館で繰り広げられる平凡な家族の物語であるこの作品は、金儲けの下手な父親が幼い姉弟を連れて祖父の家に引っ越してきて、叔母まで加わり、家は久しぶりに温もりを取り戻すといった内容だ。
監督が注目したのは、家族という“垣根”の中にあり欠点の多い、それを構成する人々たちの関係だ。大人になった父親と叔母は、病気の父親の世話をしながらも、相談もせずに家を売ることにする。
こんな大人たちの決定に抗議する孫娘も、自分の親を傷つけ、わがままに振る舞うのは同様だ。姉のオクチュが「おじいさんを老人ホームに行かせておいて、お父さんが勝手に家を売るのはひどい」と抗議すると、父親は「お前はどうなんだ?靴を持ってきて勝手に売っただろう?」と突き放す。
ほこりのかかったミシンや、父の手垢のついたラジカセ…最も韓国的な風景を収めながらも、誰もが経験したはずの家族の話が海外でも大きな共感を得た。
ユン・ダンビ監督は、「普遍的には『この情緒を自分も経験したし、知っているあらゆる気持ちだ』という声をよく聞いたし、同じ感情を抱くということがとても不思議でもあった」と、海外での反応にコメントを寄せた。
時々傷つけ合いながらも、結局、お互いの力で癒し合い、成長していく我々皆の物語だ。
監督と主演俳優が選んだ最高の名場面は、オクジュ役のチェ・ジョンウン曰く、「おじいさんがソファーに座って笑みを浮かべながら音楽を聞いている場面。人生が感じられるような気分でもあるし、その場面が記憶に残っている」ようだ。
