世界の映画祭を魅了する映画『ミナリ』、アカデミー賞への勝算は?「統合ニュースルームET」が特集
2021年02月03日

最近、映画ファンの間で映画『ミナリ』が注目を浴びている。世界の映画界で好評を受ける中、4月に開催されるアカデミー賞での受賞の可能性まで話題に上っている。新型コロナウイルスにより低迷した韓国映画産業に活力を吹き込むことができるか、期待が高まっている。ビジネスニュース番組「統合ニュースルームET(原題:통합뉴스룸ET)」では2日、江南大学のカン・ユジョン教授とともに、この話題についてトークが繰り広げられた。
-ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』に続き、今回は『ミナリ』が注目されている。連日、受賞の知らせが続き、毎朝受賞した数が更新されているが…。
カン・ユジョン教授:先週ユン・ヨジョンさんは14冠だったが、すぐに20冠を記録して、今朝確認したら『ミナリ』は59冠だった。きっと明日にはこの数字も変わるだろう。これを“オスカーレース”と呼んでいる。4月のアカデミー賞の授賞式まで、少しずつニュースやトロフィーの数が増えていく分、期待が高まるのは当然だ。
-まだ公開前だが、韓国系アメリカ人のリー・アイザック・チョン監督の自伝的映画のようだが、どんなストーリーなのか気になるところだ。
カン・ユジョン教授:もともと監督はある小説を読んでいて、アメリカの農場で暮らす女性の物語を読んで、「これは自分の話だ」と思ったそうだ。だから劇中登場する少年が監督のペルソナ、自分が投影された姿だと言える。父が畑や農場を耕し、自分たちの世話をするために英語を一言も話せなかった母方の祖母がここに来て、自分たちの世話をしながら経験した物語、幼年期の物語を描いている作品。
その祖母がいろいろな種や粉唐辛子、花札も持ってきたりするが、野菜のセリ(原題の미나리はセリを意味する)に触れながら、「どこに種を撒いてもどうにか育つ」というところが、韓国系移民の生活を例えているようで印象的だったと監督は言っている。
-馴染みのないアメリカで孤軍奮闘する韓国系移民家庭の姿を描いた映画だが、現地の人々がなぜこの映画に熱く反応しているのだろうか?
カン・ユジョン教授:韓国人にはセリフがすべて耳から入ってくるが、実際アメリカ人たちは字幕で見なければならない外国語でもある。新政権を迎えたアメリカの市民や映画ファンは、アメリカを興した土台には移民者たちの力があり、彼らの不屈の意志があったからこそ、現在のアメリカがあるという点で、私たちが忘れていたアメリカンドリームについての話や、幼い頃の話として受け入れているそうだ。
-俳優のブラッド·ピットが製作に参加したことで、より関心を集めているのでは?
カン・ユジョン教授:この映画を製作するまで、正直スティーヴン・ユァンは主演俳優でもあるが作り手の一面もある。『Okja/オクジャ』の縁で知り合ったブラッド·ピットに、ポン・ジュノ監督を交えて一度シナリオを見せ、ブラッド·ピットが快く製作に臨んだそうだ。ブラッド·ピットが最近は、独立系映画をはじめとするアメリカの映画の底辺に敷かれた映画の力といえるものに、大きな関心を傾け投資しているそうだ。
-話題の中心に女優のユン·ヨジョンがいる。70代のベテラン俳優ながらも、外国のそうそうたる俳優たちと今、アカデミー賞の演技賞をめぐり候補に上っているという声も聞こえる。
カン・ユジョン教授:他の俳優たちもすでに一度はアカデミー候補になったことのある俳優たちばかりで、オリビア·コールマンは2019年に主演女優賞まで受賞した俳優。ここにノミネートされるだけでも、とても名誉で素晴らしいこと。そんなラインナップの中で、助演女優賞の強力な候補としてユン·ヨジョンの名が挙げられているので、相当期待できるのではないだろうか。
-昨年のサンダンス映画祭でもグランプリを含む3冠に輝いたが、当時、ユン·ヨジョンが映画に対する感想を英語で述べたことがある。
「この作品はやりたくなかった。なぜなら、この映画が独立映画だということを知っているから。独立映画という言葉は、すなわち苦労の道が開かれたということ。製作費を節約しなければならないので、私たちはほとんど一緒に生活した」
カン・ユジョン教授:実はその前の部分では真剣に話をしていたが、「私たちはお金がなくて一緒に住むしかなかった」、「一つの家に住まなければならなかった」と言ったら、雰囲気もより和やかになった。ポン・ジュノ監督スタイルの英語と同様に、ユン·ヨジョンもやはりユーモラスに英語を通じて韓国の感性を作り出すのに成功していると思う。
-ポン・ジュノ監督が成し遂げた快挙を今回も韓国映画『ミナリ』が引き継ぐことができるだろうか?
カン・ユジョン教授:受賞の可能性は非常に高いと思われる。「ゴールデングローブ賞」で候補作も決定するが、この授賞式では残念ながら外国語映画賞に限定されている。しかしはるかに多くの予測家などの専門家が主要候補として取り上げている。特にチョン監督のような場合、監督賞候補にずっと挙がっており、ほぼ5本の指に入っているので、いい予測ができるのではないかと思っている。
