ソン・ジュンギ、韓国初の宇宙SF映画『スペース・スウィーパーズ』主演…「台本を見て鳥肌が立った」
2021年02月10日

穴の開いた靴下を履き、片手に花札を持ち「こんな状況で死ぬわけにはいかない」というセリフを飛ばす。
俳優ソン・ジュンギは韓国初の宇宙SF映画『スペース・スウィーパーズ』のパイロット、テホ役を演じた。宇宙船の操縦士なら、ありとあらゆるかっこよさを兼ね備えていそうだが、テホは世界のどこにもいない“ケチくさい”雰囲気を漂わせる。
9日、オンラインインタビューで会ったソン·ジュンギは、Netflixで公開された映画『スペース・スウィーパーズ』で演じた庶民的なキャラクターに愛情を表した。
ソン·ジュンギは「かっこよくて、シャープで、隙のない操縦士だったら惹かれていなかったと思う。そういう役は照れくさい」とし、「勝利号(劇中の宇宙船)は、最先端の宇宙船でもなく掃除船。顔には垢が付いていて、穴が開いた靴下を履いている」と説明した。
そして「テホは、心は温かいが表にはうまく表現できない。少しずつ成長していく人物として役に近づいていった」とし、「基本的に人は簡単には変わらないと思う。大きな事件を経験してそこに留まっていた人物という点を、短いモンタージュの中に描こうとした。真摯に責任感を持って演じようと思った」と付け加えた。
『スペース・スウィーパーズ』は5日にNetflixで公開され、翌日、映画ランキング1位になり、順調なスタートを切った。韓国初の宇宙映画で、2092年を背景に宇宙ゴミを収集してお金を稼ぐ“勝利号”の船員たちの話を描く。
ソン·ジュンギは「韓国で宇宙SFを作るという点が新鮮に感じた。最初に台本を受け取った時は、CGもなくテキストだけが書かれていたが、宇宙映画に土俗的に“勝利号”とハングルが書かれていて、太極旗(テグッキ、韓国の国旗)が描かれているという文言があった」とし、「これを見て鳥肌が立った。映画がうまく完成すれば観客も喜ぶだろうし新鮮だろうと思った」と述べた。
そして、Netflixで映画1位になった吉報については、「正直、とてもうれしい。南米、東南アジアにいる友人も連絡をくれるが、『本当にたくさんの方がご覧になっているんだな』と肌で感じる」とし、「(アメリカの)マーブル映画が大好きな知人から、よく仕上がっていると思うという話も聞いて、胸がいっぱいになった。『中途半端なSFではないんだな』と思った」と感想を明らかにした。
SF映画の特性上、CG作業のためのクロマキーの撮影手法などが不慣れな点もあるはずだが、ソン·ジュンギは製作陣の十分な準備と優れた技術力のおかげで、大きな問題はなかったという。
彼は「大きな困難はなかった。技術的な部分はスタッフがしっかり準備してくれた。韓国スタッフの準備性と技術力に拍手を送りたい」とし、「韓国映画の可能性はポン·ジュノ監督があまりにも大きな業績を残してくださったが、これは突然表れた成果ではなく、積み重なっていたものが見え始めたのだと思う。『スペース・スウィーパーズ』もスタッフが作り出した結果だ」と述べた。
ソン・ジュンギのこれまでの作品活動を見ると、容易な選択はなかった。映画『私のオオカミ少年』(2012)では文字通りオオカミ人間を演じ、ドラマでも超大型ファンタジージャンルに挑戦した。
ソン·ジュンギは「みんな初めての作品にたくさん挑戦していると言うが、難しいプロジェクトだとは思わない。『どれも大して変わらない』と思いながらやっている」とし、「やってきたことをまた繰り返すのが嫌いだから、常に新鮮な試みをしようと思っている。魅力を感じる作品を果敢に選ぶ点が僕の長所だと言えるだろう」と述べた。
『スペース・スウィーパーズ』の場合、作品を選択する上でチョ·ソンヒ監督に対する信頼も大きかった。『私のオオカミ少年』でタッグを組んだことのあるチョ監督とは、信頼が築かれた関係で馬が合うという。
ソン·ジュンギは「いわゆる“チョ・ソンヒワールド”と呼ばれる世界観が大好き。土俗的だが個性的で、冒険的な部分が私と似ている。出演理由の8割以上がチョ·ソンヒ監督だ」とし、「誰かと再会するのは初めて出会った時よりうれしい。お互いに対する信頼があったので、『スペース・スウィーパーズ』の時の方が『私のオオカミ少年』の時よりもコミュニケーションを図る機会も多くなり、はるかに楽しかった」と伝えた。
『スペース・スウィーパーズ』が映画館ではなくNetflixで公開され惜しむ観客もいるが、ソン·ジュンギは世界中で多くの人が作品を鑑賞できるという点で意味を見出した。
ソン·ジュンギは「作品を作る人の最大の価値は、さまざまな人々とこれを共有することだ。作品が韓国でだけ公開されてもこの上なくありがたいことだが、全世界で公開され、1位にもなったということで、心から感謝している」と述べた。
