女優ハン・イェリとバレリーナ キム・ジュウォン、舞台「Dear LUNA」でタッグ

2021年03月18日

「昼は太陽の光が覆い、夜は都心の光が覆うが、月は自分だけの信念と速度で光を放つ。私が月をどう考えているかを思い起こせば、私が私をどう思っているかに似ていることがわかる」
映画『ミナリ』で注目されている女優ハン・イェリのナレーションと共にバレリーナキム・ジュウォのステージが繰り広げられると、2人は月の表裏のように完全に1つになった。アメリカ出身の若い作曲家イアン・ディッキー(Ian Dicky)の「ホワイトパラソル」を作曲家キム・テクスが編曲した2分30秒の音楽が静かに流れる。
今月16日午後、ソウル瑞草区(ソチョグ)の練習室では統営国際音楽祭の世界初演舞台「Dear LUNA」のランス・ルー(最初から最後まで実際の公演のように行われるリハーサル)が行われた。この日は、ピアニストのムン・ジョンインなどの演奏グループも練習に参加した。
神秘的な月の女神「ルナ」を演じるキム・ジュウォンは主演でありながら芸術監督も担った。彼女が芸術監督として作品に参加するのはバレエ「マルグリットとアルマン」(2013年)とタンゴバレエ「3分:彼女の時間(原題:3분:그녀의 시간)」(2019年)に続き、3度目だ。
キム・ジュウォンは練習直後、インタビューに応じ「ハン・イェリは変幻自在ながらも純粋な女優。初めて話を交わした時、深い哲学があると感じた」と述べた。ハン・イェリは「先に連絡をいただき、参加することになった。月の雰囲気をうまく表現しようとする監督と作業し、よく息が合った」と答えた。
キム・ジュウォンは、「韓国舞踊を専攻したハン・イェリがセリフと振り付けを共にすれば、より豊かな話が出てくると思った」とし「1つであるような、2つであるような、同じ存在のような、違う存在のような、月の変化はまさしく私たちの人生だということをお見せしたかった」と説明した。
彼女は、満月から始まり、下弦の月、新月、金環日食、三日月、上弦の月を経て、再び満月に戻ってくる月の循環過程を表現する。作品全体を通したテーマは「夢」であり、夢に向かう「道」と、最終的に「生」の意味まで扱う。
もちろんキム・ジュウォンが月を素材に扱うのは初めてではない。 2018年に国立現代舞踊団の「Dancer House」に出演した時も月が素材だった。当時が、アーティストとバレリーナ、女性など、キム・ジュウォン「個人」についての話だったとするなら、今回は「私たち」についての話が核心だ。彼女は「月になぞらえ、すべての人が共感できる夢の話をする」と強調した。
キム・ジュウォンは子供の頃、夢を描きながら月に願いごとをし、長い間、月を崇拝してきた。形が一定の周期で変化するのが面白く、太陽より月をより好み、成長するにつれ人生と月の姿が似ていると感じたという。いつも平常心を維持する月に似たかったという話もした。
彼女は「幼い頃は、やりたいことが本当に多くて、いつも夢を見ていた」、「年齢とともに責任も大きくなり、夢を見なくなる。いつも夢を見ていなければならないという考えをもとに、夢の話をしたい」と述べた。
今回の作品は、彼女がこれまで2度芸術監督として参加した時よりも、クラシック性がよりにじみ出ている。月の変化に応じて振り付けも現代舞踊とクラシックバレエを行き来する。キム・テクスやジョン・アダムズ、デイヴィッド・ラングなどの現代音楽とシューベルトやドビュッシー、セルゲイ・ラフマニノフなどのクラシック音楽も添えられた。
キム・ジュウォンは、「作品を総括する芸術監督の役割は、毎回難しい」としながらも「様々な人と仕事をし、私の至らなさを知るようになる。そしてもっと多くを学ばなければと感じる。アーティストとして本当に良い勉強をしている」と述べた。また「“時間を作ってくれ”、“練習に出てくれ”、“もう少し考えてくれ”、など出演陣にお願いばかりをする悪役も引き受けている」と笑った。
最近、下見のため1泊2日の日程で統営(トンヨン)市に初めて行ってきたという彼女は「湖のような海を初めて見た。歳をとったら、ぜひ住みたいところ」と気に入った様子だった。彼女は今月26日、27日、28日の3回に渡って、統営国際音楽祭の舞台を行う。
「昨年は新型コロナの影響で音楽祭が中止となったが、今年は開くことができてよかった。“Dear LUNA”で私も慰めを得たかった。観客の方々にとっても慰めとなれば嬉しい」

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