イ・ビョンホン主演の映画『非常宣言』がカンヌ映画祭で世界初公開…「大変な時期の希望になれますように」
2021年07月19日

「トラウマで飛行機恐怖症まで抱える人が、飛行機の中で極端な状況に出くわした時、何とか乗り越えようとじたばたもがく姿や、どれだけ役に立つか分からないが、最後まで何でもやってみようとする姿から、みんなが大変なこの時期に希望を読み取ってほしいと思う」
「第74回カンヌ国際映画祭」の非コンペティション部門に招待されたハン・ジェリム監督の新作『非常宣言(原題:비상선언)』は災害映画だ。史上初の飛行機テロ危機の前で、どうしたらいいか分からず右往左往する。悪条件が重なる中、希望の糸口を見つけるのは結局孤軍奮闘する一人一人だ。
韓国のみならず日本やアメリカでも演技力を認められた俳優のイ・ビョンホンは、この映画で娘を溺愛する父親“ジェヒョク”を演じた。ジェヒョクはアトピーがあり、友人たちからからかわれる娘のため、空気が良いハワイに向かう飛行機に乗り込んだ。
テロ脅威の顛末を追うベテラン刑事を演じたソン・ガンホとともに、この映画の流れを紐解いていく“中心軸”であるイ・ビョンホン。彼と16日(現地時間)、フランス南部のリゾート地カンヌのホテルで会った。彼はトイレに行く時間もないほど、ぎっしり詰まった日程を消化していた。
イ・ビョンホンがカンヌを訪れたのは13年ぶり。彼は2008年5月にキム・ジウン監督の映画『グッド・バッド・ウィアード』がカンヌ映画祭の非コンペティション部門に招待された時、主演俳優としてともにカンヌを訪問した。しかし今年のカンヌ映画祭は彼にとってさらに特別だった。韓国俳優初となる閉幕式のプレゼンターとして、ステージに立ったためだ。
「今年はポン・ジュノ監督がカンヌ映画祭の幕を上げ、ソン・ガンホ兄さんは審査委員の一人。僕も担う役割があるので、韓国俳優として臆することなく立つことができる舞台だと思った」
ただインタビューに応じた当日も、彼は授賞部門を知らなかった。そのため、何を話せばいいのか分からず眠れないほどだったと語った。しかしイ・ビョンホンは17日、女優主演賞を授与するために閉幕式のステージに上り、気の利いた発言で座中を笑いで包んだ。
イ・ビョンホンは2016年にもアメリカのアカデミー賞で、韓国人として初めて授賞式の舞台に立ち、外国語映画賞を授与した。
アカデミー賞に続きカンヌまで、プレゼンターとして呼ばれた理由について問うと彼は「年齢がある程度達したからオファーをしてくれたと思うのだが…」と笑った。
ハン・ジェリム監督と初めてタッグを組んだ作品でカンヌ映画祭から招待されたという知らせを聞いた時は、「我々の映画はやはり面白かったみたいだという思いになった」としながら、新型コロナウイルス感染症の大流行のため、映画祭への出席は難しいのではないかという思いもあったと伝えた。
この映画は久しぶりに父性愛を見せるイ・ビョンホンに会うことができる。「作品の最初から最後まで、子どもと一緒に登場したことはほとんどなかった」というイ・ビョンホンは、「うちの子がもう7歳になったので、親心を以前よりはずっと簡単に理解して共感することができた」と説明した。
26歳の時、初めてパニック障害を覚えた場所も飛行機の中だったため、当時の経験が今回の撮影に役立ったともいう。「その時まではパニック障害という言葉が知られていなかったために、心臓病程度だと思っていた」とし、「その気持ちが分かるから、今回の演技にはプラスになった」と彼は述べた。
カンヌ映画祭で世界初公開された映画『非常宣言』の韓国公開日はまだ決まっていない。
