Girl's Day ミナ熱演の映画『最善の人生』、原作小説も人気の不安を抱える18歳の鋭い成長記録
2021年08月27日

映画『最善の人生 (原題:최선의 삶)』は最善とは何か分からぬまま、それぞれの“最善”を尽くす18歳のガンイとアラム、ソヨンの物語。
住んでいる町が階級を示す地方都市。ガンイ (ミナ(Girl's Day))は、線路が通る貧しい街の丘の上に佇むヴィラマンションに住んでいるが、偽装転入で金持ちの町にある高校に通っている。家でも学校でも居場所がないような気持ちで、夢も見つけられないまま平凡で退屈な日々を送っている。
突拍子もなく自由奔放なアラム (シム・ダルギ)は道に捨てられたように見えるすべてを、そのまま見捨てることができず拾ってくる。父親の家庭内暴力から逃れられないまま、その傷をふくらませている。
背も高くて容姿端麗で、性格もトップクラスの金持ちの娘ソヨン (ハン・ソンミン)は、ガンイとアラムを守ってくれる。モデルとしてデビューし女優になるのが夢だが、簡単ではない。
いつも一緒にいた3人は、ソヨンの家出宣言によりともに家を飛び出し、街で出くわす冷酷な現実は3人の関係にも亀裂を生む。置かれた状況も性格も異なる3人はそれぞれの最善を尽くすが、そうすればするほど状況は最悪に突き進む。
原作ではガンイが16歳から20歳過ぎまで、数年にわたり経験する物語と細かい感情を追っていくが、映画は18歳のガンイが過ぎた時間を振り返る形式に圧縮された。
この過程で具体的な時間や場面、お互いの事情に対する説明や描写は果敢に省略され、言葉で説明できないガンイの感情を扱うことに集中する。
省略された時間を埋めるのは観客それぞれの役目だが、未熟に最善を尽くすしかなかった“あの時代”を過ごしたり、通ってきた人なら随所で共鳴せざるを得ない。
歌手から役者としてポジションを確立したミナと、卓越したキャラクターのシム・ダルギ、モデル出身の新人ハン・ソンミンといった3人の主演俳優が実際の年齢差を忘れさせるアンサンブルを形成し、不安で混乱している、繊細なそれぞれの18歳の時代に誘う。
「第4回 文学トンネ大学小説賞」の受賞作である作家イム・ソラの同名小説を原作に、短編映画を製作してきたイ・ウジョン監督が脚色・演出した長編デビュー作。
イ監督は「傷を顧みるのは恐ろしく、前には進めないと感じた時に原作に出会い、前に進み続けるガンイを見ながら励まされ力をもらった」とし、「原作から出発して映画を完成し、私がもらった励ましや勇気が伝われば幸いだ」と述べた。
映画『最善の人生』は昨年の釜山国際映画祭でKTH賞とCGK&サムヤンXEEN賞、ソウル独立映画祭の新しい選択賞を受賞し、主演を務めたミナがニューヨークアジアン映画祭のライジンクスター賞も獲得した。
『最善の人生』は9月1日に韓国で公開され、年齢制限は15歳以上観覧可。
