映画『不思議の国の数学者』のチェ・ミンシク、「『グッド・ウィル・ハンティング』のような映画」
2022年02月17日

チェ・ミンシクが主演した映画『不思議の国の数学者 (原題:이상한 나라의 수학자)』が、撮影終了から2年の時を経て公開される。
映画は、脱北者という身分を隠しながら高校の夜間警備員として働く天才数学者と数学を諦めた学生が出会い、繰り広げられる物語だ。
学問の自由を求めて脱北したが、数学が入試手段としてだけ使われる韓国の現実に失望する天才数学者“イ・ハクソン”。彼は「数学を教えてほしい」と言ってきた高校生“ハン・ジウ”に正しい解き方を教えながら、思いもよらぬ人生の転換期を迎える。
イ・ハクソンを演じた俳優チェ・ミンシクは15日、オンラインで開かれた制作報告会で「まず『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』という映画が思い浮かんだ」とし、「この映画を見るたびに、“多くの学園ドラマがあるが、学園に限定されない社会を語るドラマが韓国にもあれば”と思っていた。そんな時に出会った作品」だと明かした。
チェ・ミンシクはイ・ハクソンについて「学問に対しての愛情がすごく、哲学もしっかりとしているが、イデオロギーや政治的抑圧の中で、学者としての世界を広げることができず脱北した人物。しかし、韓国でも思うように学問を広げていくことができない環境にぶつかる」と紹介。
それと共に「試練が重なる能力者の姿を (どのように演じようか)たくさん悩んだ。天才の心は理解できなかったが、自分の本当に好きなことをできなくなった時の悔しさは、ある程度理解できた」とし「その痛みを表現しようと、たくさん考えた」とした。
彼は「数学に関する堅い映画ではなく、数学を通してつながった縁の温かい物語」とし「大変で疲れる時代を生きながら、慰めになればという思いを込めた」と話した。
演出を担ったパク・ドンフン監督は「映画『ハッピーエンド』の短いシーンとセリフを覚えるほど、1990年代から観客として俳優チェ・ミンシクの大ファンだった。チェ・ミンシクが警備服を着て数学を解く姿を想像した時は、演出者として興奮した」と明かした。
パク監督は「シナリオをもらった時、礼儀正しい物語という印象を受けた」と述べた。
「目標を達成できなかった一人の子供がいて、大人が子供を責め立てるのではなく、子供の話に最後まで耳を傾け、尊重するシーンが自然と思い浮かんだ。自分の意見を礼儀正しく、親切に話す真っすぐな大人が頭に描かれて、うれしかった。だから演出を引き受けた」
映画では、数学に苦戦するハン・ジウのため、イ・ハクソンが円周率パイ(π)に音を付けて「パイソング」を作り、それを歌いながら数学の美しさを証明するシーンが出てくる。
パク監督は「数学は堅くて退屈なものではなく、私たちの周りに、いくらでもあるということをストレートに伝えたかった」とし「観客が数学的快感と音楽的快感を同時に抱くことができるだろう」と話した。
また「ミスを防ぐため、しっかりと諮問し、現場にも数学専門家が常駐した」としながらも「数学に対する映画だと難しく考える必要はない。 数学を諦めた監督が作った映画なので、安心して来てほしい」と呼びかけた。
ハン・ジウ役は俳優キム・ドンフィが、ジウの担任であり、数学教師の“キム・グンホ”役はパク・ビョンウンが、イ・ハクソンの唯一の助け手である脱北者支援本部の“アン・ギチョル”役はパク・ヘジュンが、ジウの友人ポラム役はチョ・ユンソが担った。
映画は来月9日に韓国で公開される予定だ。
