映画『ブルドーザー少女』で主演のキム・へユン…「自分に対する怒りを演技で発散」

2022年04月07日

成人していない、まだ19歳の小柄でやせた体の少女がいる。
その小さな体の中は、触れると爆発してしまいそうな怒りでいっぱいだ。怒ると、片方の腕に着けたアームカバーを外し、細い腕にびっしりと刻まれた竜のタトゥーを見せる。
映画『ブルドーザー少女 (原題:불도저에 탄 소녀)』に登場する“ヘヨン”は、小さく弱い自分と、より小さくより弱い弟を守るため、タトゥーのある腕を出すことで、世の中を牽制している。
作品の公開を控えた今月4日、インタビューに応じた女優キム・ヘユンは「まだ実感がわかず、とても緊張している」と話した。
10代から端役で演技を始め、数々の人気ドラマに出演して名を馳せた彼女は、この作品で映画初主演を務めた。
「シナリオや台本をもらったら、どのように演じるかを想像しながら読む方なのに、この作品は私が演じる姿を想像できなかった。だから、より演じてみたいという気持ちがわいた。不安半分、楽しみ半分だった」
キム・ヘユンは「これまで私が見せたイメージが、ブルドーザーとは合わないと思ったので“私をキャスティングしてくれるのかな”と半信半疑だったが、監督はそんな異質的で逆説的な姿が気に入ったとおっしゃってくださった」と明かした。
それとともに「ヘヨンは、ありふれたキャラクターに見えるが、そうでないところが魅力的だった」と振り返った。
「作品を選ぶ時に一番重要視するのは、“演技しながら、私が面白いかどうか”。やる時はもちろん大変だろうが、終わった時、胸がいっぱいで幸せだったらいいなと思う」
幼い頃に母親を亡くし、頼りない父親 (パク・ヒョックォン)と暮らしながら、幼い弟 (パク・シウ)の面倒を見るヘヨンには怖いものなどない。
ある日、父親が謎の交通事故で意識不明となり、生計を立てる手段だった父親の中華料理店までもが他人の手に渡ってしまう。弟と2人残されたヘヨンは、一人で事件を掘り下げながら、世の中の不義と嘘に直面する。
結局ヘヨンは、自分の身長ほどある大きなタイヤがついた大型ブルドーザーに乗り、突進する。
「実は、シナリオを読みながら“こんなに毎回怒るの?”と思った。しかし、演技をしながら、周りの大人がみんな不親切で、バカにしているのを感じると“ヘヨンは、はがゆいんだ。大変なんだな”と思った。だから“最初はヘヨンを理解できなかったが、映画を全て見終わるとヘヨンの怒りも理解ができた”という評価が、とてもうれしかった」
彼女は「実際にここまで怒り、感情を出したことがないので、これを機に思い切りやってみようという気持ちもあった」と話した。
「“シナリオを読んで、私が演じるのは想像できなかった”と言ったが、実は、頭の中に映画一本が描かれて、浮かんだアドリブがあった。(父親を死に追いやった)人のところに行くも、かえって携帯電話を取られ、ねじ伏せられるシーンがあるのだが、そこで唾を吐くことを思いついた。 監督も“感情が十分に高まったら、いつでもしろ”とおっしゃったが、結局できなかった。いまだに残念だ」
映画の始まりから最後まで、ほぼ全てのシーンに登場し、映画をリードしたワントップ主演として心理的プレッシャーはもちろん、体力的にもきつかったという。
彼女は「竜のタトゥーがサンショウウオに見えるのではと思い、タンパク質を取って、腕の運動も頑張ったけれど、大きくはならなかった」と笑った。
「作品をやるたびに、体力がなくてきついと感じると、自分自身にとても腹が立つ。今回の作品も、きついと思うことは多かったが、ヘヨンは疲れたりしない。だから自己管理ができていない自分に対して腹が立ったら、その怒りをヘヨンの怒りとして発散した。また、ケンカシーンの撮影のため、アクションスクールでレッスンを受けた。大変だったが、面白かったので、機会があれば、本格的なアクション演技もやってみたい」
昨年、釜山国際映画祭で公開された同映画は7日、正式に公開される。R15指定だ。

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